2017年05月20日

[産経新聞] 【主張】国連拷問委 不当な日本批判をただせ (2017年05月20日)

国連の条約機関と呼ばれる拷問禁止委員会が、慰安婦問題の日韓合意を見直すよう韓国政府に勧告した。

慰安婦を「性奴隷」とするなど誤解に満ち、日本をおとしめる不当な内容である。強く撤回を求めなければならない。

この委員会は、国連の「拷問等禁止条約」に基づき、締約国で非人道的な刑罰などが行われていないかなどを調査している。

今回は韓国に対する審査で、日韓合意に触れ、元慰安婦に対する名誉回復や補償、再発防止が不十分だと決めつけた。

だが慰安婦を先の大戦の「性奴隷制度の犠牲者」とするなど、前提からして史実を無視しているようだ。日韓合意についても、内容や意義を理解したうえで判断しているとは思えない。

菅義偉官房長官は「わが国の立場は、委員会も含めた国際社会でしっかり説明していくことが大事だ」と述べた。それは当然のことだが、事実による明確な抗議は不十分だ。

政府は、慰安婦問題の誤解に対し、ようやく反論するようになったが、韓国の反発を恐れ、外交的配慮を優先させてきた。

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昨年は女子差別撤廃委員会が対日審査で慰安婦問題を取り上げ、「日本の軍隊により遂行された深刻な人権侵害」などと決めつけた。こうした国連の名を冠した組織が、相次いでいわれなき非難を日本に浴びせている。

「慰安婦狩り」に関わったとする吉田清治証言などで「強制連行」の誤解が流布されたが、嘘であることが明確になっている。

文在寅韓国大統領の特使として来日した文喜相氏は、日韓合意について「韓国国民の大多数が受け入れられない雰囲気だ」との見解を伝えてきた。合意は「最終的かつ不可逆的な解決」を世界に向け表明したのであり、これをほごにして信頼を失うのは韓国だ。

本来、慰安婦問題を含め戦後補償は、昭和40年の日韓請求権協定で解決済みだ。問題が蒸し返される責任は、国民への説明などの対応を怠ってきた韓国にある。

慰安婦問題をめぐり、歴史を歪曲(わいきょく)してまで日本の名誉が傷つけられている事態を放置しておくことはできない。

謝罪を繰り返す日本側の姿勢が解決を遠ざけてきたことも、改めて反省すべきだ。
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[産経新聞] 【主張】テロ等準備罪 国民の生活を守るために (2017年05月20日)

テロ等準備罪を新設する組織犯罪処罰法改正案が衆院法務委員会で可決された。速やかに衆院を通過させ、参院で審議入りしてほしい。

だが法案の成立がゴールなのではない。新法をいかに運用し、国民の生活をテロを含む組織犯罪から守ることができるかが問われているのだ。

犯罪を実行するための準備行為を処罰の対象とするのは、犯罪が起きてからでは遅いからだ。善良な国民が被害者になってからしか摘発できないのであれば、社会の安寧を守ることができない。

過去に3度、廃案になった共謀罪の構成要件を厳格化したテロ等準備罪の新設により、国連が採択した国際組織犯罪防止条約をようやく批准することができる。すでに187カ国・地域が条約を締結している。条約締結国間の情報共有は、国際組織犯罪の捜査に大いに資することが期待される。

ただし法案の成立を目指すあまりか、不安定な政府答弁が目立った。これが新法の効力を弱めることにならないか、懸念がある。

例えば当初、犯罪の準備行為がなければ捜査対象にはならないと説明されていた。だが、捜査しなければ準備行為を確認できない。さすがに答弁は後に「準備行為が行われていない段階でも任意捜査が許される」と修正された。

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一事が万事で、国会審議は新法に手かせ足かせをはめる方向の議論に終始した。

この過程で、テロ集団や暴力団犯罪の証拠集めに有効とされる通信傍受や司法取引については、早々と法案の対象外とされた。

金田勝年法相はごていねいに、「対象に追加する法改正も予定していない」とまで述べた。これこそ議論を尽くすべきではなかったか。捜査の手足をしばるばかりでは、未然に摘発すべき犯罪を見逃すことにつながり、新法の趣旨を生かすことができない。

法案に反対する野党側は「一般人が捜査対象となる」「内心の自由が侵される」「息苦しい監視社会になる」等と主張してきた。だがこれらは、反対のための反対としか聞こえなかった。

2020年東京五輪・パラリンピックは、残念ながらテロリストの格好の標的となり得る。開催国として、国際社会と協力して万全の備えを期すことは当然の義務である。法案の成立は、そのはじめの一歩にすぎない。
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[毎日新聞] 「共謀罪」法案委員会で可決 懸念残しての強行劇だ (2017年05月20日)

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国会の焦点となっている「共謀罪」法案が、自民、公明両党と日本維新の会の賛成多数により衆院法務委員会で可決された。

多くの懸念を残したまま、与党は質疑終局の動議を出して審議を打ち切った。極めて乱暴な採決だ。

国際組織犯罪防止条約を締結するために必要な法整備だと政府は説明する。条約に加われば、捜査共助や犯罪人の引き渡しなどメリットがある。確かに締結は必要だろう。

ただし、共謀罪法案がなくても条約の締結ができると民進党や共産党など野党は主張する。政府・与党との溝は埋まっていない。審議を尽くすのが言論の府の姿のはずだ。

「共謀罪」法案は、277もの犯罪について、計画・準備段階での処罰を可能とするものだ。対象は組織的犯罪集団に限定される。とはいえ、一般人が警察の捜査対象となり、監視社会に道を開くことへの懸念は依然残っている。

実行後の犯罪を罰する日本の刑事法制の基本を大きく変える法改正でもある。捜査権の乱用による副作用は見過ごせない。

仮に「共謀罪」法案が必要だとしても、不安を最小化するかたちでの法整備が求められるはずだ。

そのため、対象犯罪を大幅に絞り込むことと捜査権乱用の歯止め策を法案に具体的に書き込むことの二つが必要だと私たちは主張してきた。

中でも対象犯罪のさらなる限定は不可欠だ。政府は、組織的犯罪集団が実行を計画することが現実的に想定される罪を選択したと説明する。だが、組織犯罪との関連性が明らかに薄い犯罪が含まれている。政府が前面に押し出したテロ対策とも無縁と思える犯罪も少なくない。

可決された与党と日本維新の会の修正案は、対象犯罪の絞り込みには手を付けず、微修正にとどまった。まったく不十分な内容だ。

金田勝年法相は、ペーパーを棒読みしたり、担当局長の発言を繰り返したりするなど不安定な答弁ぶりが目立った。不信任決議案は否決されたが、適格性には疑問符がつく。

まだまだ議論は足りない。衆院を通過したとしても、参院ではいったん立ち止まり、法案の問題点を洗い直すべきだ。このまま成立させることには反対する。
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[毎日新聞] 天皇退位法案を閣議決定 国民に伝わる国会審議を (2017年05月20日)

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天皇陛下の退位を実現する政府の皇室典範特例法案が閣議決定された。退位は、終身在位をとる明治以降の現行制度では初めてとなる。

憲法は天皇の地位を「日本国民の総意に基づく」と定める。近く始まる国会審議では国民に伝わる丁寧な議論を求めたい。

天皇退位の議論は、昨年8月の陛下のおことばに始まった。政府の有識者会議が論点を整理し、退位後は「上皇」とすることなどを決めた。

一方、今の陛下一代の特例か将来の天皇も対象とする恒久制度化かなど政治的対立がある課題は、衆参両院の正副議長が主導した。

与野党協議を踏まえた国会見解は、今の陛下一代の特例法としつつ、これを将来の退位の前例とする位置付けを持たせた。

特例法案は与野党の政治的な妥協の結果だが、議論の過程では多くの論点が浮かび上がった。

陛下の「お気持ち」が退位に結び付けば、天皇の行為が国政に影響を与えてはならないとする憲法4条に抵触しないかと指摘された。

憲法2条は皇位継承を「国会の議決した皇室典範」の規定に委ねており、特例法ではなく皇室典範改正が筋だという議論もあった。

与野党が合意に至った経過は必ずしも明らかではない。憲法に関わる問題でもあり、主権者である国民に理解される審議が必要だろう。

特例法案の策定過程には疑義があった。政府が主要政党に示した当初案が、国会見解の内容から逸脱していたためだ。

法案名の表現を国会見解の「天皇」ではなく「天皇陛下」とし、陛下の「お気持ち」という文言を明記しなかったのが、その例だ。

安倍晋三首相はもともと「今上天皇」という表現へのこだわりがあったという。今の陛下を示すため、一代限りの特例の意味合いが強まる。

最終的に国会見解と同じ表現に戻った。首相の関与の有無は不明だが、内閣提出法案である。当初案の真意を安倍首相にも聞く必要がある。

皇族減少に関する付帯決議も焦点だ。婚約される秋篠宮家の長女眞子(まこ)さまは結婚後、皇室を離れる。女性宮家創設を含めた検討が必要だ。

皇室の将来を見据え、国会も責任ある議論を喚起すべきだ。
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[日経新聞] 2%成長に慢心せず改革を (2017年05月20日)

内閣府が発表した1?3月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質ベースで前期比0.5%増、年率換算で2.2%増となった。

0%台後半といわれる潜在成長率を大きく上回る成長を達成した。政府はこれに慢心せず、日本経済の実力を高める構造改革を断行していかねばならない。

1?3月期の日本の実質成長率は、米国やユーロ圏、英国を上回った。約11年ぶりに5四半期連続のプラス成長となり、ひとまず景気の足どりはしっかりしていると評価できる。

経済成長の中身も比較的よい。0.5%の実質成長率の内訳をみると、0.4%分が内需、残りの0.1%分が外需と、バランスがとれている。

個人消費は前期比で0.4%増えた。生鮮食品の価格高騰がおさまったほか、スマートフォン(スマホ)や衣服の消費が増えた。

輸出は相変わらず堅調だ。中国経済をはじめとして世界経済の回復基調が強まっている背景がある。特にアジア向けの半導体製造装置や電子部品、中国向け自動車部品などが増えている。

気になるのは、賃金総額を示す雇用者報酬が実質ベースで前年同期比0.5%増と、伸びが大きく鈍化した点だ。

雇用情勢の改善は続いているものの、1人当たりの賃金が伸び悩んでいるからだ。賃金が低迷したままだと、個人消費の持続力に不安を残す。仮にエネルギー価格が上昇し、電気代やガス代などへの転嫁が進めば、家計の実質的な購買力が低下し、個人消費が下振れするリスクにも注意しなければならない。

企業は成長力を高め、持続的な賃上げや攻めの投資に踏み込んでほしい。政府は構造改革の加速でその環境を整える必要がある。

最近の消費低迷は、若年層を中心とする将来不安が一因でもある。持続可能な社会保障制度をつくる改革や、骨太な労働市場改革から政府は逃げてはならない。
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[日経新聞] 台湾は改革推進で中国の風圧しのげるか (2017年05月20日)

台湾の蔡英文総統が就任して1年がたった。社会的少数派への目配りや「脱原発」などリベラルな改革を打ち出す一方、外交・安全保障の面では現実主義的な構えで中国との間合いをはかり緊張の高まりを防いできたといえる。

ただ、中国の圧力もあって経済は停滞感を払拭できていない。この1年で政権への支持率は大きく下がった。残る3年の任期中に改革をどこまで軌道に乗せ、経済を立て直せるかが問われる。

内政ではリベラルな路線が鮮明だ。蔡総統は昨年夏、先住民が不公平な待遇を受けてきたとして、歴代の総統のなかで初めて正式に謝罪した。同性婚を法的に認める民法改正案を立法院(国会に相当)に提出し、原子力発電所の運転を2025年までにすべて停止するための法改正を実現した。

アジアでは異例なほどにリベラルな政策で、強権的な中国とは対照的な存在感を世界に発信する戦略と評価できよう。

外交・安保では現実主義的な姿勢が目につく。緊張が高まらないよう中国の圧力に過敏に反応することを控える一方で、防衛力の充実をすすめていく方針だ。

蔡総統に「一つの中国」の考え方を受け入れるよう求めている中国は、経済、外交、軍事といったさまざまな角度から圧力を強めている。対して蔡総統は「一つの中国」を受け入れない考えを繰り返し表明しており、中台関係はかなり冷却化した。

世界保健機関(WHO)のような国際的な枠組みから台湾を排除しようとする中国の取り組みは、グローバルな課題への対処にマイナスだ。軍事的な圧力は台湾の有権者の中国への反発を強めるだけでなく、東アジアに緊張をもたらしかねない。より柔軟な台湾政策を、習近平国家主席は模索する必要があるのではないか。

台湾の外交・安保では米国がカギを握る。トランプ米大統領はこのところ、就任前とは打って変わって対中融和姿勢を鮮明にしている。蔡総統は米国から先進的な武器・装備を購入したい意向だが、トランプ政権が中国に過度に肩入れすれば困難の度は増す。

蔡総統にとって幸いなのは、政権への支持率は下がっているのに最大野党の国民党が党勢を回復できていないことだ。中間選挙にあたる来年の統一地方選までに、改革の実行と経済の立て直しに一定の成果をあげたいところだ。
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[朝日新聞] 「共謀罪」採決 国民置き去りの強行だ (2017年05月20日)

「法案の内容を知らない」63%、「いまの国会で成立させる必要はない」64%、「政府の説明は十分ではない」78%――。

「共謀罪」法案をめぐる朝日新聞の最新の世論調査の結果だ。首相がその厚さを自慢する内閣支持層についてみても、回答状況は順に60%、56%、73%と同じような傾向にある。

法案への理解がまったく進んでいないにもかかわらず、自民、公明両党はきのうの衆院法務委員会で、日本維新の会と共同で提出した修正案の採決を強行した。

国民の声に耳を傾け、施策の必要性を説明し、不安の解消に努める。政治に求められるこうした責務を投げ出し、数の力で主張を押し通す政権の体質が、ここでもあらわになった。

委員会で本格審議が始まったのは先月19日。以来、思わずため息の出る光景が続いた。

金田法相に代わって刑事局長が答弁を引きうける。ようやく法相の出番が来たと思ったら、後ろに控える別の役人が耳打ちする内容を、ただ繰り返す。かみ合わぬやり取りが続き、時間だけが空疎に過ぎる。

これが、与党が一方的に採決のめどに設定した「審議時間30時間」の実態である。

犯罪が行われなくても、計画し準備に乗りだした段階で処罰するのが法案の目的だ。捜査当局が法を恣意(しい)的に運用したり、「計画」「準備」を察知するためにゆきすぎた監視や情報収集に走ったりするのではないか。そんな懸念はぬぐえず、なお多くの疑問が残されたままだ。

277の罪に広く共謀罪を設ける理由も判然としない。かつて同じ趣旨の共謀罪法案が国会に提出された際、自民党議員の立場で修正案づくりに携わった早川忠孝弁護士は、今回、参考人として委員会に呼ばれた。

「一つ一つ検討すれば、さらなる絞り込みができる」と提言したが、そうした地道な作業はついに行われなかった。

維新の意向を受けていくつかの手直しはされた。だが、いずれも問題の本質に迫るものではなく、見るべき点はない。

むしろ維新は、捜査当局の力を高める必要があるとして通信傍受の範囲を広げるよう唱えていた。共謀罪が導入されれば、次は摘発のための手段を与えよということになると心配されたが、それを先取りする話だ。

政府が現時点での傍受拡大を否定する答弁をしてきた手前、与党は同調を見送ったが、この3党連携は極めて危うい。

民意を置き去りにした強引な国会運営に、強く抗議する。
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[読売新聞] トランプ政治 ロシア疑惑を自ら拡散させた (2017年05月20日)

昨年の米大統領選で、ロシアがトランプ大統領の陣営と結託していた疑惑は、一段と深まった。真相究明に向けて、公正な捜査を行う態勢が整えられたのは当然である。

米司法省が、モラー元連邦捜査局(FBI)長官を特別検察官に任命した。ホワイトハウスの意向に背いて決定したという。異例の事態だと言える。

特別検察官は、大統領や高官の関与が疑われる事件について、中立的な立場で捜査を指揮する。幅広い裁量を持ち、必要な場合は刑事訴追もできる。ニクソン大統領の辞任につながったウォーターゲート事件でも、解明に努めた。

今回の「ロシアゲート」は、ロシアがサイバー攻撃などでクリントン陣営の選挙運動を妨害し、トランプ氏の当選に手を貸した疑惑だ。トランプ陣営も連携していた可能性が指摘されている。

トランプ氏に近いフリン前大統領補佐官が政権発足前に、対露制裁の緩和を駐米露大使に「密約」した疑いも捜査対象となる。

深刻な局面に発展したのは、トランプ氏がコミーFBI長官を電撃解任してからだ。「目立ちたがり屋で、FBIを混乱に陥れた」という理由は説得力を欠き、世論の猛反発を招いた。

トランプ氏がコミー氏に、フリン氏に対する捜査を打ち切るよう求めていたとの報道が追い打ちをかけた。自らが捜査対象でないことをコミー氏から確認を取ったとも主張している。

FBI長官への直接の働きかけは、司法妨害と受け取られかねない。事実関係が確認されれば、大統領罷免(ひめん)に向けた「弾劾(だんがい)訴追」の対象にもなる。コミー氏はトランプ氏との会話メモを残しているという。徹底した捜査が必要だ。

トランプ氏がラブロフ露外相との会談で、イスラム過激派のテロ計画に関する機密情報を漏らした疑惑も看過できない。情報はイスラエルから得たとされる。

同盟国や友好国が提供する情報を無断で第三国に伝えるのは、諜報(ちょうほう)活動の基本ルールに反する。米国に対する信頼を著しく損ねたのは間違いない。情報収集体制への悪影響が懸念される。

トランプ氏は、自身や陣営に関する疑惑を全面否定した。「すべては魔女狩りだ」と不満を示し、メディア批判を繰り返す。

政治経験と専門知識の欠如を自覚せず、強権的手法を続けることが、政権運営を危うくさせている現実を認識できないのか。大統領の資質が改めて問われよう。
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[読売新聞] 「退位」特例法案 円満な成立へ詰めの努力急げ (2017年05月20日)

政府が、天皇陛下の退位を実現する特例法案を国会に提出した。

ほとんどの党が法案に大筋で同意している。円満かつ速やかに成立させてもらいたい。

政府は、法案の骨子案を事前に示し、与野党協議を先行させる異例の対応を取った。内容について、各党の見解に大きな隔たりがなくなったのは、このためだ。

憲法1条は、「天皇の地位は国民の総意に基づく」と定める。これを踏まえ、幅広い合意形成を重視した政府や各党の姿勢は、適切だったと言えるだろう。

法案名は「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案」だ。公布後3年以内に施行される。退位後は上皇と称し、宮内庁に上皇職を設ける。これらが主な内容だ。

「皇室典範は特例法と一体をなす」との文言を皇室典範の付則に加えることも規定される。「皇位は皇室典範の定めるところにより継承する」という憲法2条に抵触するのを避けるためだ。

与野党に意見の相違があった部分も、概(おおむ)ね妥当な内容になった。中でも、退位を示唆した陛下の「お言葉」に触れた文言を取り入れなかった意味合いは大きい。

衆参両院の正副議長が3月に国会の総意としてまとめた見解は、「お言葉」に触れるよう求めていた。だが、「お言葉」を踏まえた法制化は、「天皇は国政に関する権能を有しない」と定める憲法4条に違反する恐れがあった。

法案は、衆院では議院運営委員会での審議となり、参院には特別委員会が設置される。

懸念されるのは、政府に安定的な皇位継承策を検討するよう求める特例法案の付帯決議について、未(いま)だに与野党間の合意が得られていないことである。

皇族の数を維持し、皇室の安定を図るための現実的な方策の一つが「女性宮家」の創設だろう。民進党は、創設を検討するよう付帯決議に明記して、早期に議論を始めることを求めている。

古くから続く男系継承を重視する自民党は、女性宮家が女性天皇や女系天皇の容認につながるのを警戒し、付帯決議への明記に、なお難色を示している。

法案審議は、与野党が付帯決議について合意した後に始まる予定だ。協議が難航すれば、法案成立が遅れる可能性もある。

秋篠宮ご夫妻の長女、眞子さまが婚約される。ご結婚すれば、皇籍を離脱する。皇族減少への対応策の検討は先送りできない。各党は、それを肝に銘じたい。
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[朝日新聞] 退位特例法案 後世に残す本格審議を (2017年05月20日)

天皇陛下の退位を実現するための「皇室典範特例法案」が閣議決定された。内容は既に明らかになっていた要綱に沿うものだが、条文の書きぶり、構成など全体像がはっきりした。

改めて思うのは、典範本体と特例法の「二階建て」になることに伴うわかりにくさだ。

たとえば、典範本体には皇族の範囲をさだめる条文がある。しかし、陛下の退位に伴って新たに設けられる「上皇」「上皇后」はそこには記載されず、特例法だけの規定となる。

逆に、皇位継承順第1位(皇嗣)になる秋篠宮さまの敬称は特例法を見ても不明で、典範を開いてはじめて「殿下」だと確認できる。ほかにも、上皇は皇室会議のメンバーになれないなど、両方の法律を突き合わせなければわからない事項があり、不便というほかない。

皇室は主権者である国民の総意の上になり立つ。その国民の理解をあえて妨げるような立法形式がとられたのは、退位をあくまでも例外扱いし、典範本体には手をつけたくない安倍政権の意向が働いたからだ。

今回は、いまの陛下の退位をすみやかに実現させるために、合意づくりを急がねばならないという事情があった。本来の姿ではないとしながらも、多くの識者が政権の姿勢を踏まえ、「特例法やむなし」との立場をとったのは、そのためだ。

しかし皇室をめぐっては、皇族の数と活動をこの先どう維持していくかという難題がある。「女性宮家」創設への理解が広がりつつあるが、それには典範本体の改正が不可欠だ。

名称は旧憲法当時のものを引き継いでいるものの、典範も国会のコントロール下におかれる点で他の法律と変わらない。これからの時代の皇室像を描き、必要に応じて手直しをする。そう発想を改める必要がある。

今国会での成立に向けて特例法案の審議が始まる。これまで各党・会派の間で話し合われた論点についても、改めて国会の場で考えを表明し、政府の見解をただし、それを会議録に残していかなければならない。

昨年来、退位のあり方を検討するにあたって、現行典範、さらには明治典範の制定時の資料が参照され、議論を根底で支えたのを忘れてはならない。

象徴天皇の役割は何か。陛下が大切にし、多くの国民が支持してきた「公的行為」をどう位置づけるか。高齢社会における代替わりはどうあるべきか。

現時点での考えを整理し、将来の主権者国民に届ける。審議にかかわる者すべての務めだ。
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2017年05月19日

[産経新聞] 【主張】ハリス司令官来日 強固な同盟の姿を示した (2017年05月19日)

米太平洋軍のハリス司令官が来日し、安倍晋三首相と会談したほか、自衛隊にとって南西防衛の最前線である沖縄県・与那国島を視察した。

北朝鮮が暴走し、核・ミサイルの脅威が深刻さを増しているなか、ハリス氏は首相との会談や講演などを通じ、北朝鮮に圧力を強めていく必要性を強調した。

トランプ政権の出方は、読み切れない面も多い。ハリス氏の来日は、日米両国が共通の目的に結束して当たる姿を内外に示すものといえよう。

米地域統合軍の一つである太平洋軍は、インド以東から米本土沿岸部を除く太平洋までという、世界最大の範囲をカバーする。

日本や朝鮮半島、台湾海峡の平和を守る抑止力そのもので、有事には実際に戦う任務を帯びる。

ハリス氏は北朝鮮を「明確かつ危険な脅威」と位置付けた。同時に、「核弾頭と弾道ミサイル技術を、激しやすい金正恩(朝鮮労働党委員長)のような人の手に持たせるのは、大惨事のレシピとなる」と分かりやすく警告した。

ハリス氏の言動で注目されたのは、北朝鮮とならんで中国への備えも重視していることである。

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与那国島は、制服組トップの河野克俊統幕長とともに訪れ、陸上自衛隊の駐屯地を視察した。中国に日米同盟による南西防衛の意思を侮ってはならない、というメッセージを効果的に発した。

ハリス氏は講演で、中国が狙う尖閣諸島(沖縄県石垣市)について、「北海道を守るのと同じように尖閣を守る。米国の決意を疑うべきではない」と語った。

さらに「列島線防衛の新しい方策の検討」を唱えた。その一例として、米陸軍、海兵隊に海上防衛任務を付与するため、陸上自衛隊から学びたいとも語った。

これは、米軍が九州から沖縄・台湾・フィリピンにかけての第1列島線に対艦ミサイル部隊を置き、中国海軍を牽制(けんせい)する構想ではないかと考えられる。陸自は石垣島などへの対艦ミサイル部隊配備を計画中だ。積極的に日米協力を進める余地があろう。

さきの海自護衛艦と米空母の共同訓練について、首相は「日米の地域の平和と安定への決意を示した」とハリス氏に述べた。安保法制や日米防衛協力指針(ガイドライン)に基づき、日米が協力することは平和への近道である。
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[産経新聞] 【主張】高浜原発再稼働 仮処分被害者は消費者だ (2017年05月19日)

裁判所の仮処分で失われた1年余の空白からの復活だ。

関西電力の高浜原発4号機(福井県高浜町)が再稼働した。3号機も6月上旬に再稼働の見通しだ。ともに加圧水型で出力は87万キロワットである。

2基の営業運転復帰で関電の火力発電の燃料代が大幅に軽減され、待望の電気料金値下げが実現する。

高い電気代に家計を圧迫されてきた近畿圏の一般消費者やコスト上昇に苦しんだ製造業者にとっての朗報だ。関電には原発の安全運転を通じて、電力の安定供給に尽力してもらいたい。

原子力規制委員会の新規制基準に合格している3、4号機は、本来なら昨春から原子力発電を続けているはずだった。

そうならなかったのは、滋賀県の住民から出された2基の運転差し止めの仮処分申請を大津地裁が認めたためだった。司法判断で稼働中の原発が止められるという前代未聞の事態となった。

関電からの抗告を審理した大阪高裁によって、今年3月に差し止めの決定が取り消され、ようやく運転再開が可能になったのだ。

少数の人々が訴え、それを認めて原発にゼロリスクを求めた大津地裁の決定は、各所に負の歪(ひず)みをもたらす結果に終わった。

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簡略な手続きで行え、決定が即効性を持つ仮処分という法制度は各地で反原発運動の便利な闘争手段と化しつつある。違法ではないが、決して正常とはいえない。

大阪高裁によって主張が認められた関電だが、2基の停止を穴埋めする火力発電の燃料代として毎月70億円の出費を余儀なくされた。家庭や企業が被った不便や負担もこれに劣らず大きい。

あまりにも広範、甚大な迷惑である。他社の原発に対しても運転差し止めの仮処分申請が複数提出されている。権利の乱用ならば何らかの歯止めが必要だろう。

まずは政府が対応を考えるべきである。高浜3、4号機は規制委が認めた原発なので、手をこまねいてきた国の姿勢は無責任だ。電力会社にも契約者や株主に不利益を与えない義務があろう。

また、それ以上に仮処分に訴える側が、権利の行使に伴う責任の重さを自覚することが必要だ。

それを欠いた反原発運動は社会の支持を失い、遊離する。

仮処分申請の受理を含めて、地裁の見識も強く問われる。
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