2020年02月28日

[産経新聞] 【主張】新型肺炎と企業 政策総動員で徹底支援を (2020年02月28日)

産業界を挙げて新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ取り組みを加速するには、官民が危機感と情報を共有することが必要である。

大手企業では、新型コロナウイルス対策で社員の出社停止を求める企業が出ている。テレワーク(在宅勤務)や時差出勤の動きも広がっている。いずれも満員電車など人混みでの感染拡大抑制に期待がかかる。

だが、一律の出社停止やテレワークの実施は難しい。

先行して出社停止に踏み切ったIT企業がその後、業務内容に応じて一部社員の出社を認めるなどの修正もみせている。各社が個別の事情に応じて柔軟に取り組む必要がある。

懸念されるのは中小企業への影響だ。大手企業が出社を停止し、その間の仕事を下請け企業に丸投げするようでは中小の負担が増すばかりだ。政府は「働き方改革」を促す意味でも、大手の下請けいじめを厳しく監視すべきだ。

梶山弘志経済産業相と加藤勝信厚生労働相らは経団連や連合など主要な労使団体トップと会談し、労使に時差出勤やテレワークなどの推進を求めた。官民が緊密に協力し、感染拡大の抑制を徹底することが重要だ。

特に都市部に本社や支社を置く企業では、従業員が満員電車などで新型コロナウイルスに感染するリスクが指摘されている。そうした企業は事情が許す限り従業員に時差出勤を促したり、出社停止を求めたりするなどの取り組みを進めてほしい。

中国をはじめとする訪日客の急減に伴い、地方の観光産業などでは苦しい経営状態に陥っている中小・零細事業者が少なくない。

政府は「雇用調整助成金」の支給要件を緩和している。これは売り上げ減などで経営が悪化した企業が従業員を解雇することなく、一時的な休業に対する手当の一部を補助する制度だ。

政府が今後2週間は大規模イベントなどの中止や延期を要請し、全国的に自粛ムードが広がっている。やむを得ない措置ではあるが、地域の中小企業への配慮も欠かせない。雇調金の支給要件をさらに緩和し、年度末の資金繰りを支援するなど政策を総動員しなければならない。

感染拡大の抑制と事業継続を両立するには、各社が多様な働き方を進める工夫が問われている。
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[産経新聞] 【主張】子供への虐待 悲劇への反省が足りない (2020年02月28日)

昨年1月に千葉県野田市の小学4年、当時10歳だった栗原心愛(みあ)さんが虐待死した事件で、彼女が自分宛てに書いた手紙を祖母が公開した。

手紙はこう結ばれていた。「未来のあなたを見たいです。あきらめないで下さい」。心愛さんがどのような気持ちでこれを書いたのか。想像するだけで胸が痛い。

同じ悲劇を繰り返さぬため、親権者らによる体罰禁止規定を盛り込んだ改正児童虐待防止法が4月に施行される。

厚生労働省の有識者検討会が、どんな行為が体罰に当たるかを示した指針は、頬や尻をたたく、殴る。長時間正座させる。夕飯を与えない?などを列挙した。

冗談でも「お前なんか生まれてこなければよかった」などということは子供の権利を侵害し、心を傷つける行為と強調した。

何をいまさら、の感もあるが、しつけと称しての虐待が後を絶たない現実が背景にある。

心愛さんの事件の公判で、傷害致死罪に問われた父親の被告側は「教育のためにやったことが行き過ぎてしまった」と述べている。こうした弁解を許さぬための指針である。だが、法改正も新たな指針も、そこに魂が入らなければ、ただの文面である。魂とは、関係者や社会の本気度を指す。

野田市が1月にまとめた検証報告書は、心愛さんが一時保護されてから少なくとも13回、行政機関が介入しなければならない状況があったと指摘した。

その上で「市の福祉、学校、児童相談所の誰であれ、頼れる大人が一人でもいたら救えたはず」としてそれぞれの対応を「子供への裏切り」と強く批判した。

深い反省は、全国で共有すべきものだった。

神戸市こども家庭センター(児童相談所)では今月10日未明、当直勤務を請け負うNPO法人の男性職員が、助けを求めてきた小学6年の女児に「警察に相談して」と伝え、追い返していた。

女児は近くの交番を訪れ、警察から「児童虐待がある」と通報を受けた児相が改めて保護した。そこには心愛さんの事件の反省も、子供を守るのだという気概も、全くみられない。

本来、子供を守るのは親の責務である。その親に虐待される子供は、社会を挙げて守らなくてはならない。
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2020年02月27日

[産経新聞] 【主張】歴史教科書 太子や龍馬を泣かせるな (2020年02月27日)

「新しい歴史教科書をつくる会」が推進する中学歴史教科書(自由社)が、文部科学省の検定で不合格とされた。同会が明らかにした。

「誤解するおそれがある」などとされた検定の指摘の中には、逆に誤解しないか、首をひねるものがある。歴史教科書のあり方とともに見直してもらいたい。

学習指導要領改定に伴い、令和3年度から中学で使われる教科書の検定が今年度行われている。

すべての検定が終わる今春まで結果公表は禁止されているが、同会が記者会見した。それによると自由社版で「欠陥箇所」として405件が指摘され、不合格の通知を受けた。誤記や事実の間違いは比較的少なく、7割以上にあたる292件が「生徒に理解しがたい」「誤解するおそれがある」などの理由による。

つくる会の反論はもっともな点が少なくない。たとえば、年表の中で1949年の「中華人民共和国(共産党政権)成立」の記述が「誤解されるおそれ」があるとされた。成立時は「連合政権」だというが、実態は共産党政権に変わりない。それを無視しては、かえって生徒の理解を損ねよう。

仁徳天皇をめぐる記述で「世界一の古墳に祀(まつ)られている」との記述に対し「葬られている」が正しい表現とされた。だが天皇陵は単なる墓所ではなく祭祀(さいし)の対象とされ、「祀られている」で問題ないとの同会の説明はうなずける。

聖徳太子や坂本龍馬の功績をめぐる記述にも意見がついた。その指摘は専門用語などにこだわるあまり、逆に歴史への興味を損なっていないか。

新学習指導要領で「聖徳太子」を避け、「厩戸王(うまやどのおう)」の表記を優先しようとする方針に異論が出て撤回されたことも記憶に新しい。一部教員グループが高校教科書の歴史用語から坂本龍馬らを外す案が物議をかもしたこともある。

教科書が人物ドラマや時代を通じて流れる国民の物語を欠いては無味乾燥なものになる。

戦後歴史教育では日本をことさら悪く描く自虐史観が拭えない。教科書検定でも外圧に弱い点が指摘され、中韓などへの配慮を求める「近隣諸国条項」もいまだに見直されていない。検定も自虐史観にとらわれていては、歴史を多角的にみる力を重視する新学習指導要領の趣旨にかなわない。
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[産経新聞] 【主張】小中一斉休校 北海道の決断を支持する (2020年02月27日)

新型コロナウイルスの感染拡大について政府の専門家会議は24日、「これから1?2週間が急速な拡大か収束かの瀬戸際だ」と指摘した。

「瀬戸際」の危機感を共有するなら、北海道の判断は支持されるべきである。同じ決断は、政府にも求められる。

北海道は道内全ての公立小中学校を27日から7日間、臨時休校とするよう各市町村に要請した。道内では中富良野町の小学校に通う兄弟や江別市の中学校教員など教育現場での感染が相次いでおり、これを受けた措置だ。

文部科学省は25日、同じ市町村の学校で新型コロナウイルスの感染者が複数確認された場合、感染者がいない学校も含めて市町村単位で休校や春休みの前倒し、学級閉鎖などの検討を各都道府県教育委員会に要請していた。

北海道の一斉休校は文科省の要請をはるかに上回る大規模なものだ。だが、国内の検査態勢が極めて限定的な現状では、実際の感染はより拡大していると理解すべきである。学校は過去のインフルエンザ等でも感染拡大の舞台となることが指摘されてきた。

新型コロナウイルスによる肺炎の重症化は高齢や疾病がある人ほど深刻とされる一方で、軽症や無症状の人からも感染する。一斉休校は児童生徒の健康を守るとともに、子供を媒介とする地域への蔓延(まんえん)を防ぐことに寄与する。

同じ問題意識は、北海道以外の全ての地域が共有すべきだ。これを主導すべきは文科省であり、首相官邸である。

政府は25日午後、感染症対策本部が示した「基本方針」を発表したが、会見したのは加藤勝信厚生労働相である。文科省の都道府県に対する要請は同日の夜だった。安倍晋三首相は26日になって「多数の方が集まる全国的なスポーツや文化イベントについて、今後2週間は中止や延期、規模縮小の対応を要請する」と表明した。

省庁の縦割り、さみだれ式の発表が混乱に拍車をかけているのではないか。瀬戸際の対応は、政府で一元化すべきである。

Jリーグはいち早く、3月15日までに予定していた全公式戦の延期を決めた。村井満チェアマンは「サッカーを楽しみにしていた方には申し訳ないが、ある種の国難という状況で協力する」と述べた。国民もまた、感染症との戦いに協力を惜しむべきではない。
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2020年02月26日

[産経新聞] 【主張】G20と世界株安 中国は連携強化に責任を (2020年02月26日)

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が世界経済の失速回避に向けた政策総動員を確認する共同声明を採択した。

だが、具体性には乏しく、これを見透かすように世界の株式市場は同時安の様相をみせた。過去3番目の下げ幅を記録した米国に続き、東京市場も一時、1千円超の下落となった。

それほど世界の市場が、新型肺炎を深刻な脅威と受け止めている証左だろう。市場の警句を厳しく受け止めなくてはならない。

日本を含む各国が対策に万全を期すべきはもちろんだ。手を拱(こまね)いていると、事態はますます混迷を深める。G20が足並みをそろえられるかは極めて重要だ。

残念なことに、その中心にいるべき中国は今回のG20で閣僚の派遣を見送った。国内優先なのはわかるが、これではG20の議論が深まらなかったのも当然である。

中国は特に、自国経済の悪化が世界に及ぼす影響の甚大さを重く認識すべきだ。停滞する経済活動の実態を詳(つまび)らかにし、世界に波及しないよう、どんな対策を取るのかを明確に発信する。それが各国の連携を促す前提となる。

G20では新型肺炎についての発言が相次ぎ、共同声明でリスク監視の強化をうたった。財政や金融など全ての政策手段を用いようとする方向性は妥当である。

問題は、どこまで事態が悪化するかを見極めにくく、具体的な対応で共通認識を得られなかったことだ。国際通貨基金(IMF)は今年の中国の成長率予測を1月時点より0.4ポイント下げて5.6%に下方修正したが、さらに悪化する恐れもある。現時点で的確に読むのは困難としても、足元の実態を正確に掴(つか)む作業は欠かせない。

実のところ、中国の生産網はどれほどの打撃を受けているか。企業活動が元に戻り人の移動が本格的に再開したとき、新たに感染が増える懸念はないのか。こうした中国の現状認識を共有できるかどうかが、各国の政策対応の効果を高める重要な布石となる。

リーマン・ショック後、中国の大型景気対策で世界経済が息を吹き返したころと違い、今の中国経済にそれほどの余力はない。ならばなおのこと、G20が政策対応で連携する意義は大きい。この点は感染者が多い日本も銘記しておかなくてはならない。
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[産経新聞] 【主張】肺炎の基本方針 首相が国民に語りかけよ (2020年02月26日)

政府の新型コロナウイルス感染症対策本部は25日、対策の基本方針をまとめた。

同本部の専門家会議は「これから1?2週間が急速な拡大に進むか、収束できるかの瀬戸際となる」と、警鐘を鳴らしている。

感染が急拡大すれば地域の医療提供体制が破綻しかねない。社会や経済の混乱が深刻化する。あらゆる方法で患者増の速度を抑えねばならない。

新型肺炎の流行自体は防げなくなり、その規模をできるだけ抑え、早期に収束させたいとの方針に転じざるを得なくなったということだ。

基本方針は、企業や団体に、時差出勤やテレワークの実施を求め、発熱など風邪症状のある人の休暇取得を促した。患者の集団が発生した自治体の支援や、地域の医療体制の整備を盛り込んだ。

それぞれの項目は急ぎ、確実に実施されるべきだ。関係者・団体の協力が必要である。

だが、政府が今後1?2週間が瀬戸際としている割には、基本方針は不十分である。危機管理で忌むべき「戦力(対策)の逐次投入」の感がぬぐえない。

まず、現状の出入国管理や渡航中止勧告を「引き続き実施する」とした点だ。日本は中国・湖北、浙江両省からの入国制限をしている。中国全土を対象とする国が増え、日本は中国人が14日間あまり過ごしてから海外へ出かける「中継地」になっているとの指摘もある。今のままでいいのか。

検査態勢も不安が募る。医師が病名を判断して投薬したり、患者が他の人にうつさないよう意識付けをしたりする上で、検査は重要だ。しかし検査態勢は整っていない。基本方針は「検査機能の向上を図る」としただけで、目標値や見通しを示さなかった。

イベント開催の是非については基準を示さず、主催者に判断を丸投げした。これでは困惑が広がるばかりだ。学校の臨時休校は、都道府県から学校設置者へ要請するとして国の関与を避け、知事から不満の声が出ている。

政府の対応に統一した強い意思が感じられない。基本方針の記者会見は対策本部副本部長の加藤勝信厚生労働相が行った。だが、本部長の安倍晋三首相も会見し国民に協力を呼びかけたらよかった。それが危機における国政の最高責任者のとるべき行動である。
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2020年02月25日

[産経新聞] 【主張】新共通テスト 受験産業への認識が甘い (2020年02月25日)

令和2年度から始まる大学入試の新共通テストをめぐり、複数の国語の問題作成委員が辞任していたことが分かった。あろうことか、民間の入試対策本の執筆に携わっていたためである。

立場を忘れ入試の信頼を損ねた責任は重い。

萩生田光一文部科学相は会見で「誤解を招くような仕事に、期間中に携わることは好ましくない」と述べ、大学入試センターにルールの厳格化や倫理観を高めることを求めた。

作問委員がなぜそうした倫理観に欠ける事態を招いたのか、経緯を明確にしてもらいたい。

共通テストは大学入試センター試験に代わり、来年1月に初めて実施される。運営には同センターがあたり、作問のため「国語問題作成分科会」を設置し、大学教授ら専門家が委員を務めている。

このうち複数の委員が、大手教科書会社が昨年8月に出した共通テストの国語記述式対策の例題集の執筆に携わっていた。共通テストの記述式は昨年12月に導入が撤回されたが、当時、入試改革の目玉として注目されていた。

入試問題作成の機密性から、作問委員らの名前は非公表だ。作問に関与した事実は口外しないことなど守秘義務が規則に定められている。例題集の中で守秘義務に触れる規則違反はなかったが、分科会などから、民間で関連本を出すこと自体、利益相反などの「疑念が持たれる」との批判が出て、辞任を申し出たという。

作問委員が例題集を出版することを直接禁じる規定はないが、それをしないのが、共通認識であり、慣例だという。

その常識がなぜ守られなかったのか。大学入試センターは辞任した委員の人数や辞任理由を公表できないとしているが、あいまいにしては不信が増すだけである。

昨年11月に英語の民間試験利用が見送りになり、12月には国語、数学の記述式導入が撤回された。作問委員らが辞任する重大事まで不透明では信頼回復も遠い。

昨年、共通テストの試行調査で記述式問題の採点関連業務を受託した民間業者が、PR資料に受託の事実を記載して営業活動をしていたことが問題となった。

民間の活用や相互の適切な情報交換を否定するつもりはないが、結果的に受験産業に利用されては、教育全体の信頼を損ねることも十分認識してもらいたい。
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[産経新聞] 【主張】パラ開幕まで半年 成功へ街も社会も変化を (2020年02月25日)

東京の街中では、天井の高いタクシーが珍しくなくなった。足の不自由な人が、車いすに乗ったまま利用できる福祉タクシーでもある。

地下鉄では、車両とホームの段差をなくすスロープが当たり前で、2基目のエレベーター設置工事が進む駅も多い。

半年後に開幕するパラリンピック東京大会に向けて、街も社会も変化し続けている。

同一都市で2度目の五輪・パラを開催するのは東京が初めてになる。五輪とパラリンピックは車の両輪だ。新型肺炎の問題はあるものの、五輪が開幕する7月24日からパラ閉幕の9月6日まで、全ての会場を満座の観衆で埋めてこそ、私たちは大会の「成功」に胸を張ることができる。

「最も成功した大会」といわれる2012年のロンドン大会がそうだった。ロンドン在住で、東京五輪招致のプレゼンテーションを指導したマーティン・ニューマン氏は「ロンドンが大会を成功させたのではなく、パラリンピックがロンドンを変えた」と語った。

ここ数年で、パラ選手への国民の理解は深まった。「共生社会」のロールモデルとして、テレビなどのCMに起用される選手は増え続けている。

五輪競技の強化拠点であるナショナルトレーニングセンター(NTC)の東隣には昨秋、パラ選手が使えるNTCイーストが開設された。「社会の動きから遅れている」と批判されてきた日本のスポーツ界は、「共生」に向けて歩み出している。

4年前のリオデジャネイロ大会では、日本は金メダルなしに終わった。東京大会を前に、日本パラリンピック委員会(JPC)は過去最多の17個を上回る「金20個」を掲げている。

パラ大会は世界最高峰のスポーツの祭典でもある。障害を乗り越え、あるいは肉体と器具の融和により高度なレベルの競技を体現する姿を見せてほしい。

大会には22競技540種目の頂点を目指し、約4400人の選手が集う。障害がある人々をこれほどの規模で迎えるのは、日本にとって初めての経験だ。

ハード面の備えだけでなく、人々の心が大きな変化を受け入れてこそ、本当の「共生社会」は実現できる。パラ大会とその先を見据え、残り半年は大事な準備期間となる。
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2020年02月24日

[産経新聞] 【主張】検事長の定年延長 「解釈変更」根拠の説明を (2020年02月24日)

衆院予算委で答弁のため挙手する森法相=20日午前 衆院予算委で答弁のため挙手する森法相=20日午前

答弁の混乱が事態の異様さを物語っている。事の本質は、法の番人である検察官の人事が、検察庁法にかなわない形でなされたことである。

しかも「解釈変更」の根拠について、明確な説明を伴わない。いかにも乱暴な印象を受ける。

政府は、黒川弘務東京高検検事長の定年延長を決めた。検察庁法22条は「検事総長は、年齢が65年に達した時に、その他の検察官は年齢が63年に達した時に退官する」と明記している。一方で、昭和56年に改正された国家公務員法は、一定の条件の下で定年の延長を認めていた。

この矛盾について、国公法改正時の衆院内閣委員会では、当時の人事院任用局長が「検察官と大学教員には国公法の定年制は適用されない」と答弁していた。

安倍晋三首相は13日の衆院本会議で、黒川氏の定年延長について「国公法の規定が(検察官にも)適用されると解釈することにした」と語った。

人事院の松尾恵美子給与局長が12日に、従来の解釈を「現在まで続けている」と答弁したばかりだった。松尾局長は19日、法解釈の変更を1月中に行っていたと立場を修正し、12日の答弁は「『現在』という言葉の使い方が不正確だった」と釈明した。

あまりに不自然である。黒川氏の定年延長ありきで恣意(しい)的に法解釈を変更したと疑われても仕方があるまい。

法務省は21日、衆院予算委理事会に対して、法解釈変更の決裁を公文書ではなく口頭で行ったと報告した。これでは変更した日時を証明できない。

緊急時なら口頭決裁が許される場合もあるが、今回は当てはまらない。よりによって法務省が、法治国家の行政のありようを傷つけたのは問題だ。検討経過を詳(つまび)らかにしてもらいたい。

安易な解釈変更に頼らず検察庁法を改正するのが本筋だった。検察官は行政官で検事総長の任命権は内閣にある。一方で検察官は起訴権をほぼ独占し、公正な刑事裁判の遂行という役割を担う司法官である。政権の不正と対峙(たいじ)することもある。政府は人事権の行使に抑制的であるべきで、両者の間には一定の緊張感が求められる。

黒川氏の定年延長は、検事総長人事に絡めて論じられている。わざわざ不信を招く事態を政府自ら演じているようにみえる。
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[産経新聞] 【主張】ロシアの改憲 領土条項を全力阻止せよ (2020年02月24日)

ロシアのプーチン大統領が進める憲法改正をめぐって、北方領土問題を抱える日本にはとうてい看過できない動きが出てきた。

改憲に関する作業部会で「領土の割譲」や「領土交渉」を禁じる条項を設けるべきだとの提案がなされ、プーチン氏が賛意を示したのである。

この改憲が現実のものとなれば北方領土交渉はいっそう難しくなる。安倍晋三政権は強い危機感を持ち、領土条項の創設を全力で阻止しなければならない。

プーチン氏は1月、唐突に改憲の作業に乗り出した。下院に改憲法案を提出し、議員や法律家らによる作業部会を立ち上げた。

改憲の主眼は、プーチン氏が大統領任期の切れる2024年5月以降も実権を保持できるよう、権力機構を改変することだ。厄介なことに、新憲法には対外政策に絡むことも盛り込まれかねない。

最近の作業部会では政権派の著名俳優がプーチン氏に、大統領の交代後に外国の領土要求が強まる恐れがあるとして、領土条項を具申した。日本の北方領土や、ロシアが14年に併合したウクライナ南部クリミア半島などを例に挙げた。プーチン氏は「その考えは気に入った」と応じた。

北方四島はロシアが不法占拠する日本固有の領土であり、ロシアに帰属すると定めた国際文書は一切ない。日露両国は「四島の帰属」を「法と正義の原則」で解決するとした東京宣言(1993年)などの諸合意に基づいて交渉を続けてきた。

それにもかかわらず、近年のプーチン政権は北方領土が「第二次大戦の結果としてロシア領になった」との主張を強め、領土問題の存在を否定しようとしている。改憲で領土交渉を禁じようとする動きはその延長線上にある。

ロシアが新憲法を盾にして日本との北方領土交渉を拒みかねないということだ。それほどの重大事態であるのに、安倍政権や国会に明確な行動が見られないのはどうしたことか。

過去の合意をほごにする不誠実な改憲は、日露関係の基盤を破壊する。安倍政権はこうロシアに説き、聞き入れられないなら対抗措置をとると通告すべきだ。安倍首相はモスクワで5月に予定される対独戦勝75年式典に招待されているが、訪露する環境でないのは自明である。
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2020年02月23日

[産経新聞] 【主張】天皇誕生日 国民も心一つに歩みたい (2020年02月23日)

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天皇陛下は60歳、還暦の誕生日を迎えられた。心からお祝いを申し上げたい。

日本国および国民統合の象徴でいらっしゃる陛下のもとで国民は心を合わせ、令和の時代を築いていきたい。

ご即位後初めての誕生日である。中国・武漢発の新型コロナウイルスによる肺炎の拡大防止のため、一般参賀は残念ながら中止となったが、国民の慶賀の気持ちは変わらない。

陛下は、誕生日に先立つ記者会見で、新型肺炎の患者と家族らへお見舞いの言葉を述べ、早期収束を願われた。国民は、冷静かつ万全の対応をしたい。

ご即位からおよそ10カ月が過ぎた。陛下は「象徴としての私の道は始まってまだ間もない」と、決意を述べられた。

昨年12月には、皇后陛下とともに台風の人的被害が大きかった宮城県丸森町と福島県本宮市を訪れ、被災者の手を握りながら、励ましの言葉をかけられた。会見では、不自由な避難生活を続ける被災者らを「今なお胸が痛みます」と気遣われた。

子供をめぐる虐待の問題などにも触れ、「次世代を担う子供たちが健やかに育っていくことを願ってやみません」と話された。

広く国民のことを思い、寄り添われる姿は、すでに多くの国民の胸に刻まれている。昭和天皇から上皇陛下へと引き継がれ、今上(きんじょう)陛下が間近で学ばれてきた皇室の伝統である。

今年は英国ご訪問が予定されている。夏には東京五輪・パラリンピック両大会で、天皇陛下は名誉総裁を務められる。諸外国との親善交流で果たされる役割はとても大きく、国民は勇気づけられるだろう。

「もう還暦ではなく、まだ還暦という思い」と語られたのは心強い。天皇としての日々は、激務の連続と拝察する。

国民が知るご動静以外にも、数多くの宮中祭祀(さいし)で、日本と国民の安寧や豊穣(ほうじょう)を祈られている。陛下が営まれる大切な祭祀、儀式への理解を深めたい。

国民は、日本のために精励される陛下に深い敬意と感謝の念を抱いている。天皇と国民が温かい絆で結ばれているのが、日本の国柄だ。男系継承の大原則を守り、皇位が永く続いていくことが国民の願いであり、喜びである。

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[産経新聞] 【主張】米紙記者証の剥奪 言論弾圧している場合か (2020年02月23日)

中国政府が北京に駐在する米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の記者3人に対し、記者証を取り消す事実上の追放処分を行った。

同紙が掲載した新型肺炎に関するコラムを問題視してのことだという。だが、言論には言論で対応するのが国際社会の原則だ。記者証の剥奪は、普遍的価値である「報道の自由」を真っ向から否定するものだ。

習近平政権が強める言論弾圧の矛先が、新型肺炎をめぐる中国の実情を世界に伝える外国メディアに向けられたもので、看過できない。北京の外国人記者協会は「深い懸念と強い非難」を表明した。私たちも同様に抗議する。

コラムのタイトルは「中国は『アジアの病人』」で、外部の識者が執筆した。中国政府は「病人」という表現が「人種差別のニュアンスを帯びている」というが果たしてそうだろうか。

コラムは、新型肺炎が最初に発生した中国・武漢の地元当局が情報を隠していたことを指摘し、初期対応のまずさが金融市場の混乱を通じて経済や政治にもたらす影響を論じている。

中国外務省の報道官は「中国政府と人民の疾病との戦いの努力を中傷するもの」と難じたが、そうではあるまい。しかも、今回の処分の標的とされた記者はコラムとは無関係という。

WSJは社説で、いずれ新疆ウイグル自治区の収容所や香港に関する記事や社説がやり玉にあげられることに懸念を示した。

中国政府による記者証剥奪の発表に先立ち、米国政府が新華社など中国メディア5社を「中国共産党の政治宣伝機関」と認定した。剥奪は報復ということか。

だが米国政府の認定は、米国内での取材活動を直接制限するものではない。ポンペオ米国務長官は記者証剥奪について「正しい対応は対論を示すことであって、言論を制限することではない」と述べ、中国政府を批判した。

新型肺炎のあまりの拡大に直面した中国では、政府の対応を批判し、正確な情報を求める動きが出始めている。外国記者を追放している場合ではあるまい。

日本政府は、習国家主席の4月の国賓来日は予定通りと繰り返している。しかし、新型肺炎のような非常事態で「報道の自由」を攻撃する政権のトップを歓迎していいわけがない。
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2020年02月22日

[産経新聞] 【主張】竹島の日 腰据えて返還要求強めよ (2020年02月22日)

竹島の日の22日、島根県や県議会などが主催する「竹島・北方領土返還要求運動県民大会」が松江市内で開かれる。

残念なのは、今年もまた、式典に閣僚を出席させず、内閣府政務官の派遣にとどめたことだ。韓国が不法占拠する竹島を本気で取り返そうという気概が感じられない。

衛藤晟一領土問題担当相は記者会見で、「私が行くことで仕掛けようと思ったが、例年通りやるしかないというのが本音だ」と語った。韓国を刺激したくないから政府主催とせず、閣僚も出席させられないようでは、主権国家の振る舞いとは到底いえまい。

政府には、県任せにせず、国家として返還運動を牽引(けんいん)する責務がある。政府が竹島の日の式典を主催し、安倍晋三首相が出席するのが当然であると認識すべきだ。

竹島の日は県条例による。北方領土の日(2月7日)は政府制定だ。東京で開かれる北方領土返還要求全国大会には首相や閣僚が出席する。この差はいったい何なのか。無用な外交配慮が韓国の無法を助長させたと銘記すべきだ。

竹島は歴史的にも国際法的にも日本固有の領土である。遅くとも17世紀初頭から日本人が漁業で使ってきた。明治38年に閣議決定で島根県に編入された。どの国からも抗議はなかった。韓国の主張に根拠はない。

だが、日本が連合国に占領されていた昭和27年1月、韓国の李承晩大統領が日本海に一方的に「李ライン」を引き、日本漁船を拿捕(だほ)するなどした。竹島も李ラインに含まれた。サンフランシスコ平和条約の発効で日本が主権回復する直前の火事場泥棒的な奪取だ。

昨年7月、ロシア軍機が竹島上空の日本領空を侵犯し、韓国軍機が警告射撃を行った。どちらも容認できない事態である。8月には韓国の軍と海洋警察が竹島とその周辺で演習を行った。

昨年末に内閣府が発表した世論調査では、竹島を「わが国固有の領土」と答えたのは77・7%だった。この当たり前の回答ですら8割に届いていないのである。

もっと世論を盛り上げる必要がある。政府運営の「領土・主権展示館」が東京・霞が関にある。児童らの国会見学ルートに組み込むのも啓発活動の一案だ。だが何よりも、政府が強く韓国に返還を求めることが世論喚起の前提だということを忘れてはならない。
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[産経新聞] 【主張】国内流行への備え 地域の病床確保が急務だ (2020年02月22日)

中国・武漢で発生した新型コロナウイルスの国内感染が広がっている。21日には北海道で小学生の兄弟が感染したことが分かった。弟は10歳未満だった。

政府は現状を「国内発生早期」の段階としているが、それで止まらない恐れは十分にある。新型肺炎が「感染拡大期」へ移行する事態に急ぎ備えなくてはならない。

大勢の人々が病院に詰めかけ、院内感染を含む大混乱を招いた武漢のようになってはならない。

地域の医療事情はさまざまであり、厚生労働省が一律に指示できない。都道府県や市区町村は、保健所や医師会、医療機関などと連携し、病床の確保と診療態勢の構築を図る必要がある。一日も無駄にはできないと知るべきだ。

全国の指定医療機関にある感染症に特化した病床は、1800床ほどしかない。感染症医療の経験をもつ医師がいて、排水処理の設備や、医療器具の消毒・滅菌をする設備などが整っている。

こうした病床に今は軽症の人も入院している。だが、感染が広がれば、容体の重い患者を優先しなければならない。助けられる命を確実に救えるかが問われよう。

流行が進めば、1800程度の病床数では足りなくなる。地域ごとに、どの医療機関の病床を振り向け、そこで誰が働くかを決めておかなければならない。

休止中の病棟や結核病床を使うのも一案だ。クルーズ船の集団感染では、4月開院予定の病院を利用し、陽性で未発症の人を受け入れている。今は医療を提供できないが、流行が進めば、他の施設も含めて医療機関として使用できるよう検討すべきである。

厚労省は、37・5度以上の熱が4日続いたときなどに「帰国者・接触者相談センター」へ電話するよう求めている。患者を適切に医療機関に振り分けるためだ。

だが、電話がつながりにくい場合がある。回線拡充が必要だが、人々が医療機関へ直接向かうことはあり得る。平成21年の新型インフルエンザ発生時に、病院の建物外に発熱外来を設けて対応したことにならうべきだ。

検査態勢の拡充も急いでもらいたい。これまで医療機関と連携し、日本の医療の一翼を担ってきた民間検査会社の能力をなぜ全面的に利用しないのか。政府の動きはあまりにも遅い。
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2020年02月21日

[産経新聞] 【主張】大型船の乗客死亡 検査態勢の拡充が急務だ (2020年02月21日)

新型コロナウイルスの集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客で、ウイルスに感染し入院、治療を受けていた80歳代の日本人男女2人が亡くなった。

感染拡大を食い止めるためにクルーズ船にとどまってくれた乗客の中から死者が出てしまったことは極めて残念である。心から冥福を祈りたい。

クルーズ船には待機を続けている乗客がいる。19日からは乗客の下船が始まっているが、下船した人たちも不安を抱えている。乗客、乗員と元乗客のケアに万全を期さなければならない。

厚生労働省によると、死亡した2人は神奈川県の男性と東京都の女性で、発熱などの症状で男性は今月11日、女性は12日に入院し、ウイルス陽性が確認された。男性は狭心症などの持病があった。

厚労省は、ウイルス陰性が確認された乗客についての再検査を実施していないが、乗客からは「下船前に再検査をしてほしい」と強く望む声があがっている。

国立感染症研究所は、乗客の感染の多くは客室待機が始まる今月5日より前に起きたが、待機後も船内感染が広がった可能性があると分析している。クルーズ船の乗客・乗員約3700人のうち、感染者は600人を超え、10日以降は乗員の発症が増加している。

検査後も客室に残っていた乗客が不安を感じるのは当然だ。二次感染を防ぐためにも、下船後に家族や地域の人たちと接する際の不安を取り除くためにも、ウイルス検査は不可欠である。

厚労省は検査態勢の拡充に最優先で取り組み、最も具体的な不安に直面している乗客、下船対象者の全員検査を行うべきである。

さらに、クルーズ船内で事務業務に携わった厚労省と内閣官房職員が感染したことも、新たに判明した。船内の感染防止態勢を見直し、安全対策を強化、徹底する必要がある。

新型コロナウイルスは、症状のない感染者からも広がる可能性がある。市中感染を最小限に抑えるために全国規模で検査態勢の拡充が求められる。

感染ピークを低く短くするために、国民一人一人も手洗いと「せきエチケット」を徹底し、人混みを避けるよう心掛けたい。自分と重症化リスクの大きい高齢者らの命を守ることになる。
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[産経新聞] 【主張】対策本部を欠席 これが首相候補の行動か (2020年02月21日)

新型コロナウイルスの感染拡大を阻むために開かれた政府対策本部の16日の会合を3人もの閣僚が欠席し、後援会の新年会へ出席するなど個人の政治活動をしていたことが分かり、謝罪に追い込まれた。

3閣僚とは、小泉進次郎環境相、萩生田光一文部科学相、森雅子法相である。愚かな失態というほかない。新型肺炎が日本の危機だという認識に欠けている。恥を知り、猛省しなくてはならない。

このようなありさまでは安倍晋三内閣自体が緩んでいるとみられても仕方がない。安倍首相は危機感をもつよう閣僚を督励し、事態に対処してもらいたい。

16日の対策本部は、感染経路がはっきりしない人が全国各地で相次いで現れた新しい局面を受け、国内流行をできるだけ阻むために何をすべきかをテーマとした節目の重要会合だった。

ところが小泉氏は、対策本部よりも地元・神奈川県横須賀市で開いた後援会の新年会への出席を選んだ。萩生田氏は地元・東京都八王子市での消防団長の叙勲祝賀会に出た。森氏は、地元・福島県いわき市で開催の書道展の表彰式に出席した。

3人は政務官らを代理出席させていたから危機対応に問題がなかったなどと釈明したが、対策本部の会合は形式的なものにすぎないと言っているに等しい。代理出席者に任せなくてはならない場合もあるだろうが、今回の3人の行動はそれに当たらず、言い訳は到底納得できない。

環境相は、これから大幅に増えるであろう感染症廃棄物の処理などに責任を持つ。文科相は学校や入試、大学病院に関わっている。法相は出入国管理の元締だ。そもそも3人は、行政府の最高意思決定機関である「内閣」を構成する国務大臣の立場だ。行政全般に当事者意識を持つべきである。

3人は、これからの自民党を担う世代から選ばれて閣僚になった。中でも小泉氏は、報道各社の世論調査で、首相候補として常に高い支持率を誇ってきた。

だが、小泉氏は国会で新年会出席を追及されても、当初は「おっしゃる通りだ」と述べるだけで詳細を語らないなど、潔くなかった。もし首相を志しているとすれば、極めて残念な振る舞いだ。支持者より国民を優先する心構えこそ政治家の基本である。
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2020年02月20日

[産経新聞] 【主張】籠池被告に判決 政府も改めて猛省必要だ (2020年02月20日)

反省が必要なのは被告ばかりではない。ゆがんだ行政のあり方を、政府も改めて猛省しなければならない。

学校法人「森友学園」の小学校建設などをめぐる補助金詐欺事件で、大阪地裁は前理事長、籠池泰典被告に懲役5年の実刑判決を言い渡した。妻の諄子被告は懲役3年、執行猶予5年とした。

泰典被告は初公判で、「国策捜査」などと検察を批判した。1審とはいえ裁判所が認めたのは、両被告が人をだまし、詐欺を働いたということである。自らの行為の意味をかみしめるべきである。

そのような被告に付け入られ、振り回されて国政を混乱させたのは、安倍晋三首相周辺であり財務省だ。その責任の重さを痛感してし過ぎるということはない。

開校予定の小学校の名誉校長に安倍首相の妻、昭恵夫人が就いていた。学園が取得した国有地は8億円以上も値引きされていた。

平成29年に問題が明らかになってからの狂騒は、国民への背信と言っても過言ではない。

官僚が忖度(そんたく)したのではないかと追及する野党に、財務省理財局長だった佐川宣寿氏は国会で「記録は廃棄した」と述べた。しかし大量に改竄(かいざん)された文書が後になって表に出てきた。

虚偽公文書作成罪などで告発された佐川氏は不起訴となった。なぜ文書の改竄がなされたか、そもそもなぜ国有地が大幅に値引きされたか、十分な説明がなされたとはいえない。

公文書管理のあり方は、「桜を見る会」をめぐっても問われている。政府に厳粛に襟を正す意識がなければ、政治への信頼は再び損なわれよう。

野党も野党である。国会に泰典被告を呼ぶことを強く求め、問題を政権追及の具にしてきた。その人間が詐欺を働いていたことを今回、司法は認めたのである。

29年には安倍首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」でも野党は忖度を問題とし、水掛け論となった。「モリ・カケ」と揶揄(やゆ)されるほど国会は2つの学園騒動でほぼ一色だった。北朝鮮が度重なる弾道ミサイル発射などの挑発に出ていたときである。国政の優先課題をそっちのけにした騒ぎにうんざりした国民も多い。

現在も新型肺炎の脅威が日ごとに高まっている。政府与党、野党とも本分を自覚すべきである。
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[産経新聞] 【主張】新型肺炎と働き方 テレワークの積極活用を (2020年02月20日)

新型コロナウイルスによる肺炎の拡大をできるだけ防ぐため、社会全体が急ぎ取り組まなければならないことは多い。

その筆頭が、テレワークや時差通勤である。

加藤勝信厚生労働相は17日の記者会見で、同省専門家会議の結果を受けて「テレワークや時差通勤などに積極的に取り組むことをお願いしたい」と国民に呼びかけた。

それには企業などの雇用側と働く人双方の協力が欠かせない。呼びかけに呼応する動きが出ていることを歓迎したい。

日本貿易会の中村邦晴会長は19日の会見で、テレワークや時差出勤を推奨し、感染リスクを下げる取り組みを説明した。

どちらも、新型肺炎とは別に、働き方改革のメニューにあがっていた。中村氏は「(今回の感染拡大を)災い転じて福となすとして、働き方改革を進めるいい機会ととらえるべきだ」と語った。

テレワークはもともと、就労人口の減少などによる働き方改革や東京五輪・パラリンピック時の交通混雑の緩和を目的に、政府が企業の背中を後押ししてきた。

職場における感染拡大を減らす効果がある。地震などの非常事態、台風など災害時での導入も想定されてきた。

ただし、仕事の内容からテレワークが難しい人も多いはずだ。時差出勤は、満員電車での感染リスクを下げる効果がある。

新型肺炎の感染拡大を機に、事業継続と従業員を守るという観点から、企業など雇用側は、テレワークや時差出勤の導入に急ぎ取り組んでほしい。

日本たばこ産業(JT)は1月27日付で国内全社員約7500人を対象に、テレワークを推奨する通知を出した。同社は情勢の変化に合わせ、原則週2日だった利用回数の上限を外した。

野村ホールディングスは、1月15日以降に中国本土から帰国した社員は症状の有無に関係なく、中国の出国日から14日間は在宅勤務とした。

テレワークや時差出勤の導入は、その適正な運用が前提となる。勤務場所や労働時間、始業・終業時間を明示した辞令の発行も一案である。人事評価や賃金に不利益を生じさせないように配慮することが、新型肺炎との戦いを有効に進めることになる。制度の定着にもつながろう。
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2020年02月19日

[産経新聞] 【主張】防護服の聖火走者 韓国政府に見解をただせ (2020年02月19日)

防護服姿の聖火ランナーを描いたポスター(VANKのフェイスブックから。一部、加工済み) 防護服姿の聖火ランナーを描いたポスター(VANKのフェイスブックから。一部、加工済み)

防護服に身を固めた聖火ランナーが、国立競技場のトラックを走る。胸に東京五輪のエンブレム、肩には放射能標識があり、競技場の向こうには原発が見える。聖火の緑の炎は臨界をイメージしたのだろう。

五輪マークも使用されている。日の丸が背景のものもある。夕闇を駆ける防護服の走者は1964年大会のポスターを擬したものだ。

ソウルの日本大使館周辺の壁に一時掲示されたポスターである。韓国の民間団体「VANK」などが作成したものだ。

これはひどい。明らかに日本と五輪を貶(おとし)めるためのものだ。

五輪の政治利用や商標の無断使用に厳しい国際オリンピック委員会(IOC)はVANKに対し、「政治的メッセージのためのオリンピックエンブレムの不正使用を非難し、今後、このような行動を控えるよう求めた」という。

だがVANK側は「日本のイメージを損なうためではなく、五輪参加者らの健康と安全を守るという公益のためにパロディーとして作った」などと主張し、フェイスブックへの掲載を続けた。

菅義偉官房長官は「現実とは全く異なる。あってはならないことだ。あらゆる手段で強く抗議している」と述べたが、抗議の効果は全くみえない。

VANKは日本海の呼称や慰安婦、竹島の領有権問題などで活動するほか、五輪会場への旭日旗禁止も訴えている。

韓国内の報道などによれば、政府系研究機関を通じた財政的支援を受けているとされ、過去には大統領表彰も受けている。政府と無縁の組織とはいえない。

日本政府は韓国政府に、VANKの活動や、防護服の聖火ランナーのポスターについて、見解を厳しくただすべきである。五輪という平和の祭典の場に反日宣伝を持ち込み悪質な風評被害を意図的にまき散らす行為を是とするのか。民間団体の活動であるとして知らぬ存ぜぬを決め込むのか。韓国政府に静観を許してはならない。

政権与党「共に民主党」の議員らは昨年、五輪会場周辺の放射性物質の検出量データを改竄(かいざん)した地図を公表した。韓国選手団の代表者は五輪施設における福島県産の食材の安全性に懸念を示した。

これらは全て、韓国側が一体となった反日運動であるとの疑いが拭えないからでもある。
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[産経新聞] 【主張】中国の全人代延期 訪日中止で対策に当たれ (2020年02月19日)

中国・武漢で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の拡大を受けて、3月5日開幕予定だった中国の全国人民代表大会(全人代)が延期される見通しとなった。

全人代は、共産党独裁を正当化するための疑似議会機関で、3月5日開幕が通例だった。中国全土から約3千人の代表らが集まる。感染拡大のリスクを考えれば、延期は当然である。

習近平国家主席率いる中国指導部の新型肺炎に対する初動の過ちが招いた異例の事態といえる。

中国の感染者数は7万2千人を超えた。厳しい言論統制をしている中国だが、習指導部や中央、地方政府の対応のまずさへの不満は広がっている。

共産党理論誌は15日、習氏の演説を掲載する形で、習氏が1月7日の時点で新型肺炎へ対策を要求したと伝えた。当時そのような発表はなく、初耳の話である。極めて疑わしい。

民衆や共産党内に生まれた習氏への批判、不満をかわしたいのだろう。湖北省や武漢市の地方指導者を解任したことも、トカゲの尻尾切りのようである。

習指導部が今、取り組むべきは姑息(こそく)な責任回避ではない。世界と協力して、感染阻止にあたることである。

王毅国務委員兼外相はミュンヘン安全保障会議で演説し「(新型肺炎への)対応の迅速さと規模、有効性は中国の(政治)体制の優位性を示している」と胸を張った。強がりの発言をしてむなしくないか。謙虚に世界の支援を仰いだらどうか。

中国は、世界保健機関(WHO)の専門家チームを北京に受け入れたものの、米政府が打診した米疾病対策センター(CDC)の専門家派遣は拒んでいる。米政府高官が「中国の対応は透明性を欠いている」と失望感をあらわにしたのはもっともだ。

王氏は「中国は世界の公衆衛生に多大な努力を払った」と語った。ならば主要国からの専門家派遣も受け入れるべきだろう。

ミュンヘンでの日中外相会談は習氏の4月の国賓訪日の準備継続で一致したが、訪日は中止すべきだ。日本も国内流行への備えに全力を尽くすときで綿密な準備協議をする暇などない。習氏は外交で求心力を取り戻したいのかもしれないが、それよりも感染拡大阻止に専念すべきときである。
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