2020年02月14日

[読売新聞] 新型肺炎 検査強化で感染の拡大防止を (2020年02月14日)

新型肺炎による混乱が続いている。社会への悪影響を最小限にとどめるための体制作りを急がなければならない。

政府が新型肺炎の緊急対策をまとめた。柱の一つが、検査体制の強化である。国立感染症研究所に検体の分析装置を増設するほか、地方の衛生研究所の分析能力の拡充を図る。

現在は、発生地となった中国の湖北省や浙江省への渡航歴があり、症状が出ている人などが検査対象だ。政府チャーター機で帰国した人や横浜港に停泊中のクルーズ船の乗客に対しても、数百人規模で検査を実施している。

感染拡大を水際で阻止できるかどうかの正念場だけに、検査の拡充は妥当だろう。

ただ、今後、人から人への二次感染や三次感染が広がった場合、検査能力が追いつかなくなる恐れがある。持病がある人や高齢者といった重症化するリスクが高い人から検査するなど、優先度をつける姿勢が求められる。

13日には国内で初の死者が確認された。感染者の治療にも全力を挙げる必要がある。

政府は、状況の推移をわかりやすく説明し、一人ひとりが心がけるべき冷静な行動について、丁寧に情報発信をしていくべきだ。

緊急対策には、ウイルスの有無を判断する検査キットやワクチンの開発促進も盛り込まれた。

検査キットが普及すれば、医療現場での迅速な判定が可能になる。世界保健機関(WHO)はワクチンの開発に18か月かかるとしているが、研究機関や製薬会社は協力して少しでも早く実用化できるよう努力してもらいたい。

政府は、マスクの増産も業界に要請する。薬局やコンビニエンスストアでは品薄が続き、医療関係者や花粉症の人など、マスクを日常的に必要とする人に行き渡らない事態になっている。十分な量を供給することが欠かせない。

新型肺炎は、中国人観光客の急減などで旅館やホテルに打撃を与えている。緊急対策では、観光業など中小企業を対象にした5000億円の緊急融資・保証枠を設け、資金繰りを支援する。

中国の生産活動停滞でサプライチェーン(部品供給網)寸断などの影響を受ける中小製造業には、生産性向上のための補助金を活用し、設備投資を手助けする。

経営が悪化しても従業員の雇用を維持した会社に支給される雇用調整助成金についても、対象を拡大する。対策を尽くして中小企業を支えることが大切である。

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posted by (-@∀@) at 12:10| Comment(0) | 読売新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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