2017年08月12日

[読売新聞] 18歳成人法案 選挙権年齢との一致が自然だ (2017年08月12日)

若い世代の社会参加を促す契機としたい。

上川法相が就任後の記者会見で、成人年齢を20歳から18歳に引き下げる民法改正を早期に実現する方針を示した。秋の臨時国会に改正案を提出する意向だ。

成立すれば、少なくとも3年程度の周知期間を経て施行される。成人年齢は、明治期に20歳と定められて以来、100年以上にわたって見直されていない。歴史的な法改正である。

選挙権年齢は既に「18歳以上」に引き下げられている。政治参加の権利を得た若者に、民事上の権利や責任が生じるのは当然だ。

社会経験が乏しく、精神的にも未熟なことを理由に、年齢の引き下げに反対する意見は根強い。

だが、世界の国々の大半が18歳を成人年齢としている。日本の若者だけが未熟だとは言えまい。

大人として扱われることで、精神的な成長が促される面もあるはずだ。社会を支える一員として、国の将来を真剣に考える。そうした自覚を若者に浸透させるうえで、改正の意義は大きい。

民法で成人と認められれば、親らの同意を得ずに商品購入や金銭貸借などの契約を結べる。親権に服する必要もなくなる。

悪徳業者が若者を標的にする可能性は、否定できない。

成人としての判断力を早い段階で身に付けられるよう、学校などでの消費者教育を充実させることが不可欠である。成人して間もない若者を保護する新たな制度の導入も検討課題だろう。

民法は、婚姻年齢の下限を男性18歳、女性16歳と定めている。今の時代に、男女を区別する合理的な理由は見当たらない。上川法相が、男女とも18歳に統一する考えを示したのも、妥当である。

成人年齢と密接に関わるのが、少年法の適用年齢だ。20歳未満から18歳未満に引き下げるかどうか、民法改正を念頭に法制審議会が議論を進めている。

現在は少年法の対象である18歳と19歳の若者が罪を犯した場合に、更生の機会をいかに確保するのか。引き下げる場合に留意すべきは、この点である。

20歳未満での飲酒と喫煙は、未成年者飲酒禁止法などで禁じられている。いずれも開始年齢が早いほど、健康への悪影響が増大すると指摘されている。

高校3年生で許される年齢に達するとなれば、生活指導などの面で混乱は避けられまい。

成人の定義が変わっても、現行の禁止規定は据え置くべきだ。
posted by (-@∀@) at 11:21| Comment(0) | 読売新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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