2017年04月21日

[読売新聞] 衆院選新区割り 格差是正を円滑に実施したい (2017年04月21日)

人口の変動に応じて、「1票の格差」を定期的に是正する。小選挙区制には区割り見直しが不可欠である以上、様々な混乱を抑制し、極力円滑に定着させたい。

衆院選挙区画定審議会が、小選挙区の区割り改定案を安倍首相に勧告した。青森など6県の定数を減らす「0増6減」を含め、19都道府県の97選挙区の線引きを変更する。過去最大の見直しだ。

首相は「速やかに法制上の措置を講じる」と述べた。政府・与党は今国会で公職選挙法改正案を成立させる方針で、今夏以降の衆院選に適用される見通しだ。

衆院選の1票の格差は、最大2・13倍だった2014年衆院選まで、3回連続で最高裁に「違憲状態」と判断されている。

今回の見直しにより、20年の推計人口でも最大1・999倍に収まる。画定審議会設置法の定める「2倍未満」は実現しよう。

今回初めて、外国人を除いた人口を基準とし、国勢調査結果に加え、推計人口も用いた。区割り改定から次の選挙までの人口変動を織り込み、違憲判決を避けようとするのは前向きな対応である。

同じ自治体で選挙区が分かれる例が増え、過去最多の105市区町にも上った。特に東京では、5区から17市区に増えた。

自治体の分割は本来、できるだけ避けることが望ましい。有権者の分かりやすさ、自治体の事務負担の軽減に加え、恣意(しい)的な区割りを防ぐ意味もある。

新たな区割りに戸惑う有権者は少なくない。政府や関係自治体は周知を徹底してもらいたい。

定数が減った6県などでは、政党が候補者調整を迫られる。支持者や関係団体への影響も大きい。現職の多い自民党には困難な作業となるが、民主主義のコストとして乗り越えねばならない。

20年の国勢調査後には、新たに導入するアダムズ方式で抜本的な定数再配分が行われる。定数4増が見込まれる東京などは、再び大幅な区割り変更となろう。

2倍未満より踏み込んだ格差是正の主張もある。その場合、自治体の一層の細分化が不可避だ。

小選挙区で敗れても比例選で復活当選できる現行制度では、1選挙区から3人が当選する例さえある。この不均衡に目をつむったまま、より厳格な格差是正を追求する意義は乏しいのではないか。

人口減が続く県では、地元議員が減ることへの不満が強い。地方の声をどう国政に反映するか。その課題も忘れてはならない。
posted by (-@∀@) at 11:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 読売新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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