2017年04月18日

[産経新聞] 【主張】科学技術週間 「ステキな未来」築けるか (2017年04月18日)

「なぜ?から始まるわくわくが ステキな未来をつくるんだ!」

今年度の科学技術週間(4月17?23日)の標語である。日本が世界の平和と繁栄に貢献し、国際社会から必要とされ信頼される国であるためには、科学技術は最も重要な分野の一つである。

しかし、日本の科学技術を支える研究現場は危機的な状況にあると、内外から指摘されている。子供たちの「わくわく」を「ステキな未来」につなげるために、科学技術立国の足もとを立て直さなければならない。

「日本の科学研究はこの10年間で失速し、科学界のエリートの地位が脅かされている」

英科学誌「ネイチャー」が3月に発表した日本の科学研究の現状分析である。2005年から15年までの10年間に世界で発表された論文は80%増えたが、日本は14%増にとどまる。世界シェアは7・4%から4・7%に低下した。

原因として「研究者の安定したポジションが少なくなり、国の予算が01年以降横ばいであること」などを挙げている。

00年以降、日本は17人(米国籍2人を含む)ものノーベル賞受賞者を輩出した。その業績の多くは20?30年前の「過去の光」である。大隅良典氏(16年、医学・生理学賞)をはじめ多くの受賞者は、近年の短期的成果主義の弊害を訴えてきた。

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ネイチャーの指摘は、受賞者が憂慮する日本の科学の危機が、目に見えて進行していることを示すものといえる。深刻に受け止めなければならない。

最も重要なのは、科学技術政策の根幹に「人を育てる」ことを据え、長期的な視野で研究開発の豊かな土壌を支えていくことだ。論文数の減少にとらわれて対症療法的な施策を急ぐと、学術研究の強化を目的に推進した「ポストドクター1万人計画」(1996?2000年)と同じ失敗の道をたどるだろう。

日本の大学は自立を尊重する傾向が強く、民間企業との共同研究や人材交流は、欧米に比べて大幅に少ない。予算の増額が困難な状況下で科学技術立国の土台を強固にするためには、産学連携の抜本的な拡充が不可欠である。

生命科学や人工知能(AI)がもたらす劇的な社会変革に対応するためにも、先見性を備えた産官学の協調が求められる。
posted by (-@∀@) at 13:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 産経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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