2017年03月16日

[産経新聞] 【主張】春闘一斉回答 消費回復へ賃上げ継続を (2017年03月16日)

自動車や電機などの主要企業が一斉回答した春闘交渉は、個人消費の回復を促すような力強さに欠けるものとなった。

基本給を底上げするベースアップ(ベア)は4年連続の実施で決着したが、前年の妥結水準を下回る企業が相次いだ。

政府が産業界に積極的な賃上げを求める「官製春闘」は4年目となるが、昨年の円高などで業績の先行きが不透明だとする経営側の堅いガードを崩せなかった。

日本企業が抱える現預金は185兆円と過去最高水準だ。収益基盤の強化や生産性の向上には積極的な設備投資が不可欠だ。優秀な人材を獲得するための賃上げを含め、将来に向けて企業は、もっと攻めの姿勢をみせてほしい。

所得増を通じて個人消費を活性化し、経済の好循環を実現するためには、継続的な賃上げが欠かせない。それには個別の企業が収益増に向けた生産性の向上や新規事業の開拓を進め、着実な賃上げ原資を生み出すことが重要だ。

トヨタ自動車は、前年実績を200円下回る月額1300円のベアを労組に回答した。日産自動車もベアを実施するが、昨年水準の半分だ。日立製作所やパナソニックなど電機大手も、月額3000円のベア要求に対し、同1000円の回答にとどまった。

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安倍晋三首相は、デフレ脱却に向けて「少なくとも前年並み」での決着を求めていた。それでもベアが昨年を軒並み下回ったのは経営側が海外経済の動向を不安視し、収益環境も悪化していると判断したからだ。

これからの春闘交渉の舞台は中堅・中小企業などに移る。賃上げの牽引(けんいん)役として期待された大手メーカーの妥結水準には力不足感が否めなかったが、働く人全体の約7割が勤める中小企業には賃上げの裾野を広げてほしい。それが人手不足の解消にもつながる。

大手企業は、中小など下請け企業との取引適正化を進める必要がある。下請けいじめなどを徹底排除し、中小の賃上げ原資の確保を後押ししてほしい。公正取引委員会も厳正に監視すべきだ。

電機業界などは、長時間労働の是正を含む働き方改革を労使で進めることでも合意した。就業時間や勤務形態などは企業によって大きく異なる。個別の労使が各社の事情に応じ、きめ細かな改革に取り組む必要がある。
posted by (-@∀@) at 13:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 産経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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