2017年03月14日

[産経新聞] 【主張】陸自PKO撤収 国際貢献へ不毛議論排せ (2017年03月14日)

政府が、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派遣している陸上自衛隊の施設部隊を撤収させる方針を決めた。

国連当局や南スーダン政府は、日本に理解と謝意を表明した。およそ5年間の11次にわたる派遣で延べ4千人の陸自隊員が、アフリカの新生国家の建設に貢献したことを評価し、誇りに思う。

ただし、5月末まで活動期間は残っている。厳しい治安情勢は撤収理由ではないが、現11次隊は、道路造成などの任務をやり遂げて帰国してほしい。

南スーダンPKOは、積極的平和主義を掲げる日本の国際貢献として一定の成果をあげた。安全保障関連法の施行により、駆けつけ警護と宿営地の共同防護の新任務を付与する前進もあった。

しかし、自衛隊の海外派遣をめぐって日本の政治が抱える課題も浮き彫りになった。

安倍晋三首相は2月の衆院予算委員会で、南スーダンで自衛隊員に死傷者が出れば首相を辞任する覚悟を持つ必要があるとの認識を示した。

民進党の江田憲司代表代行が辞任の覚悟を問うたことへの答弁だが、こうしたやりとりは国益にかなうのか疑問である。

続きを読む

首相が自衛隊の最高指揮官として責任感を持つことはもとより欠かせない。

しかし、いたずらに進退と結びつけては、日本の政権に痛撃を与えようという国や勢力が、派遣隊員に危害を加える恐れさえある。自衛隊の安全に逆行する。

必要とあらば危険な地にも赴く自衛隊を政治が運用することが難しくなり、本末転倒である。

重要なのは問題を首相の進退にこじつけることではなく、危機の際、いかに日本が結束するかだ。それこそが抑止力を高める。

また、自衛隊を国際標準の軍隊とみなさない憲法解釈が招いた「神学論争」が、安保関連法施行後も国会で横行した点も極めて残念だった。

現地政府軍と反政府勢力の「戦闘」の記述が派遣部隊の日報にあり、政治問題化した。派遣が許されない「法的な意味での戦闘」ではなかったのに、混同する不毛な議論が続いた。

国際社会の安定に資する自衛隊の海外派遣は今後も求められる。それを全うする態勢を整える改革がなお必要だ。
posted by (-@∀@) at 13:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 産経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック