2017年03月14日

[産経新聞] 【主張】スポーツ基本計画 元気な社会を五輪遺産に (2017年03月14日)

スポーツ庁が平成29年度から5年間のスポーツ施策の指針となる、第2期スポーツ基本計画を近く正式決定する。

スポーツは健康な社会をもたらし、スポーツ市場の拡大は経済を活性化させる。スポーツとかかわることで日本が元気になるという意識を、国民全体で共有したい。

現行計画では8項目だった数値目標を、次期計画では20項目に増やした。ウオーキングや体操などの手軽な運動を含むスポーツを行った人の割合を示す「スポーツ実施率」に障害者の目標値を新たに加えるなど、スポーツと社会のかかわり方を具体的に示していることは評価できる。

気がかりなのは、成人の実施率の低さだ。第2期計画は週1回以上の実施率を「65%程度」としたが、これは現行計画の目標と変わっていない。実施率は24年度をピークに減少傾向にあり、28年度は42・5%というスポーツ庁のデータもある。

実施率に貢献しているのは、幼少期から野球やサッカーなど技術の習得が必要なスポーツに親しむ人とみられている。学校体育の充実、地域の総合型スポーツクラブのてこ入れを通じ、幼少期の体験を生涯スポーツの浸透につなげてほしい。

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スポーツ市場の拡大を掲げるのも次期計画の特色だ。現在の市場規模は5・5兆円にすぎず、平成37年度に15兆円を目指すという指針は高望みに映る。新商品などの市場は、スポーツを「する」人口と密接にかかわっている。実施率を高める施策は急務だ。

マラソン大会などのスポーツイベントと観光をリンクさせ、訪日外国人を呼び込む「スポーツツーリズム」は有効な策になろう。スポーツ界と地方自治体が手を結び経済が活性化すれば、スポーツの社会的評価も高まるはずだ。

一方で、選手強化は国への依存度が高い。自主財源の確保にあえぐ競技団体も多く、助成金の不適切受給が後を絶たない。競技団体には自立の意識が欠かせない。

東京五輪・パラリンピックを3年後に控え、スポーツへの関心は高まっている。五輪のレガシー(遺産)とは必ずしも建造物を意味しない。次期計画が掲げる「1億総スポーツ社会」の実現を掛け声倒れにしないためにも、政府には多様な視点からの施策につなげてほしい。
posted by (-@∀@) at 13:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 産経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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