2017年03月13日

[産経新聞] 【主張】避難指示の解除 強い覚悟で風評の根絶を (2017年03月13日)

福島の復興が、ひとつの節目を迎える。

東京電力福島第1原発事故に伴う国の避難指示は今月31日に浪江町、川俣町、飯舘村、4月1日に富岡町で、帰還困難区域を除き解除される。

11市町村に出された避難指示は、全体面積の約3割に当たる帰還困難区域を残して、解除を終える。帰還を待ち望んだ人たちにとっても、避難先への定住を選択した人たちにとっても、故郷が「帰れる場所」になることの意義は大きい。地域再生の着実な歩みにつなげなければならない。

現状は極めて厳しい。

平成26年4月以降に避難指示が順次解除された5市町村では住民の帰還率は約13%にとどまる。

避難生活の長期化で、故郷への帰還を断念し避難先での生活を続ける住民が増えている。医療、教育の環境や生活インフラの整備など、課題は山積している。

過疎と少子高齢化の極限状態からの地域再生は容易ではない。被災地を「帰りたい場所」「住みたい場所」にしていくために、国と自治体には、復興状況と住民の要望に沿った柔軟で息の長い施策が求められる。

さらに福島の復興と再生には、風評の根絶が不可欠である。

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原発事故から6年が過ぎた今もなお、「福島=放射能汚染」というイメージは払拭されず、むしろ定着して産業の再建や住民の帰還を妨げる障壁となっている。

たとえば、厳格な安全検査を経た農林水産物が「福島産」という理由で流通段階で敬遠されたり、震災前より低い価格で取引されたりする状況は、行政や生産者だけでは解消できない。

風評の根が、原発避難いじめと同じ差別と偏見につながっているという認識を共有し、国民一人一人が強い意志を持って根絶に取り組む必要がある。

放射線に対する恐れや不安は、誰にもある。だが、その心情に乗じて風評を助長し、福島への差別と偏見を正当化するような言説や振る舞いは、断じて看過するわけにはいかない。

「福島の復興なくして、日本の再生はない」。安倍晋三首相はこう繰り返してきたが、復興の足取りは重い。

その前段に「風評の根絶なくして、福島の復興はない」の一節を置いて、風評と闘う強い覚悟を打ち出すべきである。
posted by (-@∀@) at 13:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 産経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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