2017年03月13日

[日経新聞] 社外取締役の育成が企業統治改革の要だ (2017年03月13日)

企業統治(コーポレートガバナンス)改革の一環として、社外取締役を積極的に起用する動きが広がってきた。

東京証券取引所の調べでは、2016年に社外取締役を選任する上場企業は全体の9割を超えた。17年に入っても、社外取締役の比率を3分の1以上とすると発表したパナソニックなど、改革の事例が続いている。

閉鎖的と批判されることが多かった日本企業の経営に、外部の視点を入れることは望ましい。不祥事の抑制や経営効率の向上にもつながるだろう。

法制審議会(法相の諮問機関)が会社法による社外取締役の選任の義務づけについて検討するのも、そうした問題意識に基づく。活発な議論を期待したい。

仮に社外取締役の選任が法律で義務づけられたとしても、適任者が少なければ改革の実効性はあがらない。これは産業界や株式市場の関係者が、法整備とは別に進めるべきことだ。

現状では適任の候補者が不足しているとの指摘が多く、一部の学者やコンサルタントが多くの会社の取締役をかけ持ちしている。経営の知見があるかどうか疑わしい人物が取締役会に加わっている事例も散見される。

社外取締役の選任を現状のように取引所ルールで促すにせよ、法律で義務づけるにせよ、社外取締役の候補者不足に対処しなければ改革は早晩行きづまる。

投資家の声に耳を傾けると、上場企業の経営にたずさわった人材がもっと社外に出るべきだ、との指摘が多い。日本では経営の一線から退いても顧問や相談役として経営に影響力を持つことがある。経営陣がOBの助言を仰ぐのもよいが、優れた経営の知見を1社で囲い込むのでなく、幅広く生かす術を考えたい。

企業トップや市場関係者が中心となり、社外取締役の候補者データベースをつくる動きが広がっている。ウェブ上で社外取締役候補を検索するサービスを手がけるコンサルティング会社も現れた。広い視野で自社に適した社外取締役を探すためには、こうした手段を利用するのも一案だ。

マネジメントや財務などを学ぶ機会を、企業が役員候補者にもっと提供することも重要だ。汎用性の高い知識を備えた人材は、取締役として他社でも活躍の場を得やすい。人材が統治改革の要だ。
posted by (-@∀@) at 12:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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