2017年03月12日

[産経新聞] 【主張】原子炉規制法 原発の40年制限を見直せ (2017年03月12日)

福島事故から6年を迎える中、原子炉等規制法改正案が今国会に環境省から提出されている。

現行の規制法は事故の翌年、当時の民主党政権下で急遽(きゅうきょ)、改変されたものである。

その後に国際原子力機関(IAEA)から寄せられた勧告などを踏まえて改善を目指すのが今回改正の趣旨なのだが、肝心の「原発の40年運転制限」条項の見直しが含まれていない。検査制度の手直しに終始する内容なのだ。

運転開始から40年で原発を原則廃炉とする現行法のままでは2030年以降の電力安定供給が危うくなる。パリ協定で日本が世界に約束した二酸化炭素の排出削減もおぼつかない。国会審議で40年運転制限を見直し、法改正に反映すべきである。

3・11以前の炉規法においては原発の運転年数に関して打ち切り的な規定はなく、60年運転を想定しての合理的な検査体系が存在し、実践されていた。

だが、5年前の改変で原発の運転期間は「40年」に制限された。また、原子力規制委員会の認可を受けた場合には1回だけの延長が可能になるとされた。その延長は「最長20年」だが、どれだけになるかは、規制委の審査で個別に判断されることになっている。

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この法律の下で、関西電力の高浜1、2号、美浜3号は60年までの運転資格を獲得したが、中国電力島根1号、九州電力玄海1号など5電力の6基の原発は廃炉の道を選択している。

同法の関連規則で生じる審査の予見不能性などが、電力会社が延長申請を断念した主な理由だ。

米国の原発も運転期間は40年、延長期間は20年だが、延長申請は何度もできるし、40年の区切りも独占禁止の観点での年数だ。機器の老朽化による上限ではない。日米で数字は同じでも、意味は全く違う。米国では現役原発の85%が60年運転の認可を受けている。

また多数の原発が3・11以降に止まったままだが、この停止期間は40年から差し引く法改正が必要だ。中性子による原子炉圧力容器の劣化は進まないからである。

高浜1、2号の延長申請では、関電の社員が過労自殺した。悲劇を繰り返さないためにも40年運転制限の審査の合理化を含む法改正が必要だ。IAEAの勧告には、40年制限の問題も含まれているではないか。
posted by (-@∀@) at 13:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 産経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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