2015年04月01日

[読売新聞] 対「北」制裁延長 拉致問題進展へ手段を尽くせ (2015年04月01日)

北朝鮮に多角的な圧力をかけつつ、対話を通じて譲歩を引き出す。政府はこの原則を貫き、日本人拉致問題の解決に粘り強く取り組むべきだ。

政府は、人道目的以外の北朝鮮籍船舶の入港と日朝間の輸出入を禁止する日本独自の制裁の2年間延長を決定した。

北朝鮮は昨年7月、拉致被害者らの再調査を始めたが、「秋の初め」までと約束した日本への報告を先送りし続けている。

極めて不誠実な姿勢であり、政府の制裁延長は妥当だ。

菅官房長官は記者会見で、制裁について「北朝鮮の行動を踏まえ不断に見直す」と強調した。

北朝鮮が拉致問題でどう対応するかを見極め、日本もそれに見合う措置を取る。「行動対行動」の原則を堅持することが重要だ。

北朝鮮の誠意のない対応が続くなら、調査開始時に解除した制裁の復活も検討する必要がある。

京都府警などは、制裁の禁輸対象である北朝鮮産マツタケの不正輸入を摘発した。関連先として在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)議長の自宅も捜索した。捜査当局が違法行為の解明を適正な手続きで進めるのは当然と言える。

制裁の実効性の確保へ、警察庁や外務省の連携が欠かせない。

調査の対象は、未帰国の拉致被害者12人に加え、帰還事業で北朝鮮へ渡った日本人妻や遺骨問題など、多岐にわたる。

政府は、拉致問題を最優先する方針を北朝鮮側に繰り返し伝え、被害者を帰国させる政治決断を迫らねばならない。

情報を出し惜しみし、相手を揺さぶって、より多くの見返りを得ようとするのは北朝鮮外交の常套(じょうとう)手段である。こうした卑劣な駆け引きを許してはなるまい。

国際社会との連携も大切だ。

国連人権理事会は3月下旬、日本と欧州連合(EU)が共同提出した北朝鮮の人権問題に関する決議を採択した。安全保障理事会がこの問題に継続的かつ積極的に関与することを期待する内容だ。

こうした地道な取り組みを重ねて、拉致問題の非人道性と重要性への各国の理解を広げたい。

北朝鮮は昨年春以降、国際社会の再三の警告を無視し、弾道ミサイル発射を繰り返して、部隊の実戦能力を高めている。核開発も着々と進めているとされる。

日米韓3か国は昨年末、北朝鮮の核・ミサイルに関する情報共有の取り決めに合意した。この枠組みも活用して緊密に情報交換し、北朝鮮包囲網を強化すべきだ。
posted by (-@∀@) at 11:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 読売新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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