2014年10月31日

[産経新聞] 【主張】参院自民党 与党の自覚も失ったのか (2014年10月31日)

これが「1強多弱」と呼ばれて他を圧倒する政権与党の姿だろうか。

参院自民党が選挙制度改革の方針をまとめきれず、4つの案を並べて「たたき台」と位置付けていることである。

再開される各派協議会に、手ぶらで臨むわけにいかないと考えた末の苦肉の策だろうが、改革案の名に値するものではない。

自民党から出ていた協議会座長が、人口の少ない県同士の「合区」案を打ち出すと、それに反対して座長を更迭してしまったことが混乱の原因である。

責任政党としての自覚があるなら、野党との合意に向けて改革案を練り直すべきだ。

4案とは北海道、東京、兵庫の定数を2ずつ増やし、宮城、新潟、長野の定数を2ずつ減らす「6増6減」案や、選挙区の定数を増やして比例代表の定数を減らす案などだ。2県を1つにする合区案も残している。

中では具体的といえる6増6減案も、選挙制度改革に踏み込まない弥縫(びほう)策にとどまるものだ。協議会は自民党の混乱のあおりで空転していた格好なのに、このたたき台で議論の進展は望めまい。

参院選挙制度への取り組みは、二院制のあり方を含む統治機構を考えることでもある。ばらばらの案の羅列は、制度論を真剣に考えていない印象を強く与える。

「一票の格差」が最大4・77倍だった昨年7月の参院選をめぐる訴訟の上告審で、最高裁が今年中に統一判断を示す可能性がある。高裁段階では「違憲・無効」の1件を含めて16件の判断が示されたが、「合憲」はなかった。

国側は「抜本的な改革に取り組んでいる」と主張しているが、参院の現状がそう映るだろうか。具体的な制度は司法ではなく立法府として構築すべきものとしても、遅滞を重ねる姿勢を続けて、どうして国民の信を保てるのか。

与野党協議で、政治がまず「身を切る」改革としての定数削減が軽視されているのも問題だ。

「衆参で3年後に1割減、6年後に3割減」「衆院比例80、参院40程度」などと自民、民主両党が思い切った削減案を公約していたのは、つい4年前のことだ。その後の政権交代などをはさみ、ほおかむりしてきたが、このままでは「うそつき」と呼ばれよう。

安倍晋三首相にも両院の改革を促す指導力を求めたい。
posted by (-@∀@) at 13:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 産経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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