2014年10月30日

[産経新聞] 【主張】「35人学級」 教員増より指導力向上を (2014年10月30日)

公立小学校の「35人学級」をめぐり論議が行われている。

教員を増やし1クラスの児童数の上限を従来の40人から35人に減らす文部科学省のこの施策に対し、財務省は教育効果があいまいだとして待ったをかけた。

安易に教員を増やしても公教育の信頼回復にはつながらない。中身の充実が伴う施策を行ってもらいたい。

35人学級は民主党政権時の平成23年度から小学1年で導入された。きめ細かな指導ができるとし、文科省は他の学年にも広げたい考えだ。

これに対し財務省は、財政制度等審議会の分科会で、小1の35人学級見直しを求める案を提示した。いじめや学力などの調査で、少人数学級の明確な政策効果がみられないとしている。40人学級に戻せば教員が約4000人削減でき、約86億円の歳出削減になるという。限られた財源の中で有効な施策を求める指摘だろう。

国力につながる教育には十分な予算を求めたいが、教員増が優先すべき施策なのかは、疑問だ。増員より教師一人一人の指導力向上が先ではないか。

文科省などがクラスの少人数化を求めるのは、子供の個性に応じ、目配りできるとの理由だ。保護者の要望も多様化し、教員の負担感も増しているという。

だが受け持つ子供が少ないからうまく指導できるものでもない。少人数でも指導力不足の教員が学級崩壊を招く例がある。学校社会は、教員が互いの授業を評価する機会が少なく、ベテラン教員が独善的指導で子供や保護者との信頼を築けない例もある。

少子化のなかで児童生徒数に対する教員数はむしろ増えている。さらなる増員を求める前に、やるべきことは多いはずだ。

悪平等をなくし、指導力不足の教員を放置せず、優秀な教師、熱心な教師を適切に評価し、やる気を引き出す制度を充実すべきだ。地域の人材を活用して土曜授業などを行い、学力向上など効果をあげている教育委員会もある。

家庭の教育力低下が指摘され学校の役割が増しているのは確かだ。いじめなど生徒指導でも担任だけで解決できない問題が増えている。だからこそ一人で抱えず、学校内外で連携する力も一層求められる。ダメな教員をいくら増やしても問題は解決しない。
posted by (-@∀@) at 13:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 産経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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