2020年03月03日

[東京新聞] 新型コロナ 生活支援に全力尽くせ (2020年03月03日)

日銀が金融市場に大規模資金を流し始めた。新型肺炎の影響で世界的に広がる経済危機を食い止めるためだ。だが金融だけの対策には限界があり、財政も含めた総合型の緊急経済対策が必要な時だ。

日銀の黒田東彦総裁は異例の緊急談話で「市場への潤沢な資金供給に努めていく」と言明した。具体的には国債や上場投資信託(ETF)の買い入れを通じ市場に資金を流し込む戦略。ETFは国内の株価と連動しており、先週起きた記録的な株価急落に歯止めをかける狙いもあるだろう。

資金供給は、利下げを示唆した米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の発言を受けた措置ともいえよう。新型肺炎終息の兆しがみえない中、日米の金融当局が協調して市場安定を図る姿勢は評価できる。

ただ日銀による金融対策がほぼ限界にきていることも忘れてはならない。日銀の大規模金融緩和は二〇一三年から続いており、さらなる緩和余地は極めて少ないとみるのが妥当だ。

すでに日銀は膨大な額の国債や株式を引き受けている。日銀自体の財務状況の悪化を指摘する声も出ている。今回の資金供給も時間稼ぎ的な面が否めず、対症療法といえる。

一方、経済をめぐる政府の対応は力強さに欠ける。後手に回った印象で、まとまりにも欠ける。

マスク不足は解決せず、一部ではトイレットペーパーや保存食品の買い占め騒動が起きている。供給網に問題はあるが製品在庫に問題はない。政府の情報発信力の弱さが騒動に拍車をかけているといっても否定できないだろう。

非正規を中心に雇用問題に発展している中小企業対策も効果がみえていない。資金不足に陥っている事業者も相次いでいる。

突然の小中学校への休校要請などで不安は生活の中に一層広がっている。ここは財政、金融を合わせた総合経済対策が急務ではないか。迫力ある政府の姿勢は不安を抑制し、市場だけでなく混乱する人々の暮らしを落ち着かせる効果があるはずだ。

新型肺炎の影響に関しリーマン・ショック級との見方もある。リーマンの際は、経済全体に無秩序に入り込んだサブプライムローンという複雑な金融商品が暮らしまで傷つけた。

だが今回はウイルスさえ制圧できれば当面の危機は去る。制圧までの間、生活を支える具体的な対策を求めたい。
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[東京新聞] 米タリバン合意 恒久和平につなげたい (2020年03月03日)

アフガニスタンに恒久和平をもたらす端緒にしたい。反政府武装勢力タリバンと米国の和平協議が合意に達した。四十年を超える争乱の歴史を終わらせるために国内諸勢力の和解努力を期待する。

合意によれば、アフガン駐留の米軍約一万三千人を段階的に減らし、タリバンが合意を順守すれば十四カ月以内に完全撤収する。

二〇〇一年の米中枢同時テロを受け、米国がアフガンで軍事作戦を始めて以来十九年近く。最盛期には十万人が駐留した。米国にとってアフガン戦争はベトナム戦争を抜いて最も長い戦争だ。トランプ大統領は軍撤収を公約にしてきた。

アフガン国民にとっても戦争終結は悲願である。一九七八年の「サウル(四月)革命」による社会主義政権樹立に続き、翌七九年にソ連軍が侵攻した。七〇年代以来アフガンは動乱続きだ。国連によれば、最近の十年間だけで十万人以上の民間人が死傷した。昨年末には復興に尽くした中村哲医師も凶弾に倒れた。

ただ、再選を狙うトランプ氏が撤収に前のめりなのは気掛かりだ。拙速な撤収は力の空白を生む。アフガンではタリバンだけでなく過激派組織「イスラム国」(IS)も勢力を伸ばしている。

八九年にソ連軍が撤退した後、群雄割拠した武装勢力による内戦が続いた悲劇を繰り返してはならない。

次の焦点となるタリバンとアフガン政府との和平交渉も難関だ。交渉が不調に終わればタリバンが力にものをいわせることも想定される。非力の政府軍では太刀打ちできない。しかも政権はガニ大統領とアブドラ行政長官の対立で分裂状態にある。

九六年から〇一年まで続いたタリバン統治下では、女性の権利は著しく制限され教育や就業の機会を奪われた。今は女性の社会進出は格段に進んだ。国会議員や検察官、地方指導者ら公職に就く女性、医師や教師、企業家も現れて活躍している。

女性たちはタリバン時代に逆戻りしないか恐れている。タリバンは女性の権利を保障しなくてはならない。

恒久和平には、さまざまな民族や政治勢力が和解を図ることが不可欠だ。その手始めに政府とタリバンは国民の利益を最優先にして建設的な交渉を進めてほしい。

一方、日本を含め国際社会は和平と復興を後押しする支援を続ける必要がある。
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[産経新聞] 【主張】大相撲無観客場所 「国技」の役割を全うせよ (2020年03月03日)

日本相撲協会は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、8日に大阪市で初日を迎える大相撲春場所を無観客で開催することを決めた。賢明な判断である。中止とならなくてよかった。

観客への影響を考慮したもので、安倍晋三首相はスポーツイベントなどの中止や縮小を要請していた。NHKの中継は、通常通りに行われる。

政府は国民に、不要不急の外出も控えるよう求めている。特に高齢者は、感染後に重症化する確率が高いことが指摘されている。人混みを避けて自宅で静かにしていることが望ましいが、人には娯楽が必要である。大相撲中継は、とりわけ高齢者に人気が高い。

日本相撲協会の八角理事長は「相撲ファンの皆さまにはテレビの前で相撲観戦をお楽しみいただけたら幸い。無観客ではあるが、力士の白熱した取組を約束する」と述べた。

力士にとって、何より力をもらえるのは観客の声援だという。春場所はこれがなくなるが、一層の奮起でテレビ桟敷を沸かせてほしい。国難に際しての、それが「国技」の役割である。

先場所、幕尻で優勝を飾った徳勝龍は「お客さんはテレビで見てくださっている。気の抜けたようなことはしたくない。お客さんが会場に入れない分、より頑張らないといけない」と話した。同じ決意を、全ての力士が土俵上の相撲でみせてほしい。

場所中、力士は公共交通機関は使わず、毎日体温測定を行い、37.5度以上の場合は休場する。ひしゃくで水を口に含んで清める力水は、形だけ行う。力士に感染者が出た場合はその時点で場所を中止する。細心の注意で千秋楽までファンを楽しませてほしい。

1日の東京マラソンでは、東京五輪代表の最後の1枠を争い、日本記録で駆け抜けた大迫傑(すぐる)の力走が、大いに楽しませてくれた。スポーツの生中継は、やはり茶の間の娯楽に最適である。

平成23年の東日本大震災時、大相撲は八百長問題を受けて春場所を中止し、夏場所も技量審査場所として開催してNHKの中継はなかった。被災と自粛ムードの中で国民を楽しませる役目を全うすることができなかった。汚名をそそぐ機会でもある。日本に相撲があってよかったと思えるよう、熱戦の連続を期待する。
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[産経新聞] 【主張】華為の限定容認 英国は同盟を揺るがすな (2020年03月03日)

英政府が次世代通信規格「5G」で、中国の通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)製品の一部使用を認めた。

この判断は、完全排除を求める米国との亀裂を招き、西側同盟の結束を揺るがしかねない。

欧州諸国も追随する構えだ。米国と「特別な関係」にある英国の離反で包囲網が崩壊する恐れもある。

中国やロシアといった権威主義国家は国際秩序の現状変更を試みている。その中国は、5Gでの覇権確立を狙ってもいる。

一部とはいえ、華為製品の使用を認めた英政府の判断は、これを追認することにならないか。5Gは各国の安全保障に直結する。英国はじめ欧州諸国は、米国との分断解消に努めてほしい。

英通信大手は過去15年、通信分野で華為製品を導入し続けた。完全排除すると5Gでの通信インフラ整備が停滞する。他社製品に交換すれば、数百億円の費用がかかる。英国は欧州連合(EU)離脱後、ハイテク企業育成を成長の原動力に掲げている。通信インフラ整備の遅れは、5Gの世界的競争から取り残されかねない。

その危惧から低コスト高性能の華為製品の一部容認に傾いた。原子力施設や軍基地の中核から排除し、使用は基地局など周辺機器に絞って35%までとした。華為の優位性と安全保障上の懸念とのバランスをとった形だ。だが、華為製品に依存してきた英国の弱みが露呈したとも言えないか。

5G分野での覇権をめぐり、中国と対立する米政府は「近視眼的重大ミス」と反発している。英紙によると、電話協議でトランプ大統領は、ジョンソン首相に激しい怒りをぶちまけたとされる。

米国防総省のホフマン報道官は英政府の決定を「いかなる方法をとっても情報が漏れる」と基地局アンテナの使用だけでも重大リスクになると批判した。独仏両国に加え、ベルギー、スイスも程度の差はあれ採用を決めている。

欧州諸国が米国の意向に反した動きを見せるのは、北大西洋条約機構(NATO)で防衛費増額を求めるトランプ政権への強い不信がある。分断は米国の同盟国軽視が招いた側面もあろう。

5Gというサイバー空間で中国の覇権を許せば、自由や民主主義といった普遍的価値への脅威となる。日本を含む西側諸国は今こそ歩調を合わせるべきだろう。
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[毎日新聞] 米・タリバンの和平合意 アフガン安定はなお遠い (2020年03月03日)

米国とアフガニスタンの旧支配勢力タリバンが和平合意に署名した。米同時多発テロから18年余に及ぶ戦争の終結につながるだろうか。

合意は、米軍など駐留外国部隊が14カ月以内に段階的に完全撤収し、タリバンは国内の支配地域でテロ組織の活動を認めないことが柱だ。

タリバンは2001年の同時多発テロを実行した国際テロ組織アルカイダをかくまい、いったんは米軍に掃討された。だが、混乱に乗じて再び広範な地域を支配している。

テロ活動を封印できれば治安が安定し、米軍撤退につながる。そうした見通しが米国にはあるのだろう。だが、楽観するのは早計だ。

合意の当事者はあくまで米国とタリバンだ。治安が安定するかどうかは近く始まるタリバンとアフガン政府の交渉にかかっている。

まず、完全な停戦ができるかだ。米軍が支援するアフガン治安部隊への攻撃は収まっていない。

タリバンにとって米軍撤退は大きな成果だ。多数の捕虜も解放される。戦力が増強される中で合意が守られるのかという疑いは残る。

民主的な政治体制の構築も難題だ。タリバンは女性の権利制限や宗教的な抑圧政策を過去に取った。

政府内はガニ大統領とアブドラ行政長官の対立が深刻で分裂状態だ。交渉が難航するのは必至だろう。

アフガンの混乱がこれほど長引くのはなぜか。政府の腐敗や経済の低迷が国民の不満を招き、テロの再燃につながった面は否定できない。

そのタリバンを狙った大規模な軍事作戦を展開しながら失敗した米国の責任も重い。地元市民らに大きな被害を与え、反米感情を高めた。

トランプ米大統領には米軍撤退を11月の大統領選に向けたアピール材料にしようとする思惑があるようだ。「米国史上、最長の戦争」を終わらせると日ごろから訴えている。

だが、米軍はアフガンの安定を見届けて撤退するわけではない。テロの脅威を残したまま安定化を丸投げしたも同然だ。混迷の度が深まれば米国への危険も高まるだろう。

平和の実現には国内の努力が不可欠だが、国際社会による経済や人道面の支援がなければ復興はおぼつかない。その責任から米国が逃れることはできない。
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[毎日新聞] 生活必需品の売り切れ 情報見極め冷静な行動を (2020年03月03日)

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、各地の小売店でトイレットペーパーやティッシュペーパーなどが売り切れる現象が起きている。

実際は十分な在庫があるのに、買いだめをする人が相次いだためだ。

インターネット上で「マスクの増産に伴って紙製品が品薄になる」とデマが流れたのがきっかけという。店頭から商品が消えていくと、さらに人々が買いだめに走り、品薄に拍車がかかる悪循環が生まれる。

47年前にも、石油ショックの際に店頭からトイレットペーパーが消えた。先の見えない状況に社会の不安が高まり、デマに人々が動かされる。当時の様子は、今に重なる。

そのうえ、現在はSNS(交流サイト)の普及でデマが瞬く間に広まる。政府の説明とは裏腹に、マスクの品薄が解消されないことも、不安な心理を増幅させている。

米やパスタ、缶詰など保存食品が売り切れる店もある。政府の一斉休校要請によって、家庭が急な対応に追われている面もあるのだろう。

身近な場所で生活必需品を容易に入手できない事態は、人々の暮らしを脅かす。特に、1人暮らしの高齢者ら生活弱者への影響は深刻だ。繰り返されると、社会的なパニックを誘発しやすくなる。

新型コロナウイルスに関する政府の対応は、後手に回ってきた。今回の現象は、国民の間に募っている不信感と無縁ではないだろう。

政府は商品の生産態勢や在庫について数値を示しながら、消費者に落ち着いた行動を呼びかける必要がある。品薄が起きないように、監視を強めることが求められる。

とりわけ、ネットを通じた高値での転売や、そのための買い占めは問題が大きい。経済産業省は大手ネット通販業者に、今月14日からマスクなどの出品を自粛するように要請したが、もっと早めるべきだ。

業界団体や企業がメディアなどを通じ、在庫状況を紹介することも有効ではないか。広く小売店に並ぶように流通段階で工夫をしてほしい。

消費者の自覚も大切だ。軽い気持ちで必要以上に買い増すことが品不足につながる。品薄で高値になった商品を大量に購入すれば結局、損をすることになる。情報を見極めて、冷静な行動を取りたい。
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[読売新聞] 新型肺炎 クルーズ船の対応から教訓を (2020年03月03日)

横浜港に停泊しているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客らの下船が終わった。

これまでに乗客6人が日本で死亡したほか、下船後に発熱などの症状を訴える人も相次ぐなど混乱が目立った。政府は対応を検証し、今後の感染対策に生かさねばならない。

クルーズ船は2月3日に横浜港に入港した。香港で1月下旬に下りた乗客が新型肺炎と確認されたため、政府は、約3700人が乗る大型船の検疫という前例のない作業に直面した。

クルーズ船は英国船籍で、運航会社は米国、乗員・乗客の国籍は56か国・地域に及んだ。国際法上、日本は公海上の船に対し感染症対策を行う権限はなく、また入港を受け入れる義務もない。

しかし、横浜が発着地で、日本人が1000人以上乗っていたことを考えれば、入港を拒否せずに、検疫に乗り出した政府の判断は妥当だったと言えよう。

政府は当初、乗客を下船させる方針だったが、船内で感染が広がったことが確認され、2月5日からは乗客を船室にとどめた。

政府は「船室への隔離は有効だった」とするものの、その後の感染者の続出をみれば、隔離が完全に機能したとは言い難い。

さらに、2月19日から下船を始めたものの、下りる前に検査を受けなかった乗客がいたり、現場で支援にあたった厚生労働省の職員が感染したりするなど、様々な問題点が明らかになった。

短時間乗船した医師が、動画投稿サイトで船内の対応を批判する騒動もあった。政府側の情報発信が不十分な中、内外のメディアが動画に注目し、海外の不信感をあおる結果となったのは残念だ。

現場の意思決定にも疑問が残る。厚労省幹部が次々と難しい決定を迫られ、下船を巡る判断が揺れ動いた感は否めない。

そもそも、日本では感染症対策の管轄は厚労省のほか、内閣官房、国立感染症研究所などに分かれ、専門家の意見を反映した素早い意思決定がしにくい状況にある。

米国の疾病対策センター(CDC)は、情報収集や国民への説明、検疫作業まで、幅広い役割を担い、感染症対策の陣頭指揮をとる。日本でも、CDCを参考に危機的な事態に対処できるような体制作りを検討すべきではないか。

自らを感染の危険にさらして船内検疫にあたった医療関係者が職場で「ばい菌」扱いされ、参加を咎(とが)められた事例もあったという。こうした差別は許されまい。

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[読売新聞] 米タリバン合意 アフガン安定への道は険しい (2020年03月03日)

18年間にわたるアフガニスタンでの戦闘を終結させ、国家の安定と復興につなげられるか。道のりはなお険しい。

米国とアフガンの旧支配勢力タリバンが和平合意に署名した。

米国はアフガン駐留米軍を約1万3000人から段階的に減らし、14か月後に完全撤収する。タリバンは、テロ組織がアフガンを拠点に米国や同盟国の安全を脅かす活動を行うことを容認せず、訓練や資金集めなどもさせない。

トランプ政権は2018年からタリバンとの直接協議を断続的に行っていた。トランプ大統領には今秋の大統領選に向けて、米兵の帰還や駐留経費の削減を「実績」として強調する狙いがあろう。

今回の合意にアフガン政府は参加していない。アフガン政府とタリバンが合意に沿って、今後の国家運営をめぐる協議を進められるかどうかが焦点となる。

米軍のアフガンへの介入は、01年に始まった。米同時テロを実行した国際テロ組織アル・カーイダをかくまっていたとして、当時のタリバン政権を攻撃した。政権は崩壊したが、タリバンはその後、勢力を回復した。

アフガンでの米兵の死者は約2400人に上る。民間人の死傷者は、米軍がアフガン治安部隊に治安権限を移譲した14年から6年連続で1万人を超えた。米軍削減で「力の空白」が生じれば、情勢は更に悪化する可能性がある。

タリバンが暴力削減に努めたとしても、アル・カーイダや、過激派組織「イスラム国」などの活動を制御できる保証はない。

トランプ氏は「悪いことが起きれば我々は戻ってくる」と述べた。タリバンに合意の履行を求め、情勢次第で米軍撤収を見直す考えを示したのは当然だ。拙速な撤収は避けねばならない。

アフガン政府の混乱は懸念材料だ。昨年9月の大統領選は不正投票疑惑で集計が遅れた。2月に再選が決まったガニ大統領は統治能力が問われている。

大統領を元首とする現行の共和制に対し、タリバンは極端な戒律に基づくイスラム統治を目指す。両者の隔たりは大きい。

安定した統治を実現するには、各勢力が和解を進め、治安を向上させる努力が欠かせない。

中国やロシアは、タリバンを通じてアフガンへの影響力を強めている。関係国は勢力を競い合うのではなく、アフガンを「テロの温床」に逆戻りさせないために建設的な支援を続けるべきだ。

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