2018年01月31日

[産経新聞] 【主張】国税庁長官、説明責任から逃げるな 長官が人前で納税の意義さえ語れない異常な事態 (2018年01月31日)

政府の高官が説明を尽くさず、逃げ回っていては、昨年の国会の不毛な論戦を再現するだけだ。国政がまたも停滞する恐れがある。政府・与党はこんな簡単なことも分からないのか。

学校法人「森友学園」への国有地売却の問題をめぐり、当初はなかったとされた価格交渉記録の存在が明らかになった。

財務省理財局長当時に国会で事前の価格交渉を否定し、交渉記録は「廃棄」したと答弁していた佐川宣寿(のぶひさ)国税庁長官に改めて説明を求めるのは当然だろう。

当の佐川氏は長官昇格以来、一度も記者会見を開いていない。人前で納税の意義すら語れない異常な状態にある。野党側が国会へ出席して説明するよう求めても与党が拒んでいる。

麻生太郎副総理兼財務相は29日の衆院予算委員会で、佐川氏が昨年7月の長官就任時に、恒例の記者会見をしなかったことは「適切な対応」だったと擁護した。

麻生氏は「国税庁の所管以外に関心が集まっていたから、(会見を)実施しないと決めたと聞いている」と述べた。抱負を語る文書を配ったから構わないという。これは納得できない。

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「森友」問題の発端は、評価額9億5600万円の国有地が、地中のごみ撤去費として約8億円値引きされたことだ。前理事長夫妻の巨額詐欺事件とは別に、国の財産処分が正当だったのかという問題が残っている。会計検査院は昨年11月、「必ずしも適切とは認められない点がある」とする検査結果を国会に報告した。

財務省は学園側とのやり取りの音声データの存在を認め、今年1月には、神戸学院大教授の情報公開請求に、詳細な交渉の経緯を記載した文書を開示した。

安倍晋三首相は24日の衆院本会議で、野党の佐川氏更迭要求を拒み、森友問題について「今後もしっかり説明しなければならない」と語った。説明責任は、首相一人にあるわけではない。昨年のような混乱を避けるためにも、佐川氏は国会や記者会見の場で説明責任を果たすべきである。避けるばかりでは問題は収束しない。

憲法が定める国民の三大義務の一つが納税だ。2月から確定申告の期間を迎える。政府・与党は、徴税をつかさどる国税庁のトップは、重要な公人である点を忘れてもらっては困る。
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[東京新聞] アメリカと欧州 価値観のずれの先は? (2018年01月31日)

先週のダボス会議でメルケル独首相は、多様性を訴えて自国第一主義のトランプ米大統領をけん制し、米国からの欧州の自立を訴えた。世界安保を見直す上で、米欧の距離感に注目せねばならない。

ダボス会議は、スイス東部の山岳リゾートに各国首脳らが集まる世界経済フォーラムの年次総会。

米大統領として十八年ぶりに参加したトランプ氏のお騒がせぶりは、相変わらずだった。

環太平洋連携協定(TPP)について「現在のTPPはひどい」として、再交渉を条件に復帰する可能性をにおわせ、関係国を当惑させた。「米国第一主義は孤立主義を意味しない。米国が成長すれば世界も成長する」と開き直り、メディア批判を繰り返してブーイングを浴びた。

こんなトランプ氏に欧州の不信感は強まる一方だ。

トランプ氏に先立って演説したメルケル氏は「ドイツは世界と協力して問題を解決するために貢献する国でありたい。孤立は続かないと思うし、保護主義が正しい答えとも考えない」。名指しこそしなかったが、トランプ氏と真っ向から対立する価値観を強調した。

「欧州はしばしば外交で米国を当てにしてきたが、今や米国は自国に集中している。われわれは自らの運命を自らの手で引き受けなければならない」と米国依存から脱却する必要性にまで言及した。

フランスのマクロン大統領もメルケル氏に同調する。

欧州は、北朝鮮情勢を背景に米国との結束強化を強調する日本とは対照的に、米国との新たな関係を模索しているようだ。

欧州連合(EU)は先月の首脳会議で、兵器の共同開発など加盟国間の軍事協力を進める新機構「常設軍事協力枠組み(PESCO)」を二十五カ国で創設した。北大西洋条約機構(NATO)とは別の軍事組織で、米国離れは具体化しつつある。

かつてトランプ氏はNATOでの米国の突出した負担は「納税者に不公平」と不満を述べ、欧州各国に防衛費増額を要求。同氏のロシア疑惑もあり、欧州側の不安は安保面でも広がる。

来月半ばには欧米の首脳や閣僚らが安保政策を話し合う会議がミュンヘンで開かれる。十五年前のこの会議で、イラク攻撃を主導する米国と、攻撃に慎重で当時のラムズフェルド米国防長官から「古い欧州」呼ばわりされた独仏とが亀裂を深めたことがある。歴史は繰り返されるのだろうか。
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[産経新聞] 【主張】「習思想」と憲法 個人独裁強化を懸念する (2018年01月31日)

ただでさえ共産党の一党独裁体制である中国が、個人崇拝を進めるというのだろうか。

習近平国家主席の名を冠した「思想」を、国の指導理念として憲法に明記しようとしていることである。

集団指導制では飽きたらず、現役指導者に権威や権力を集中させるものだろう。

軍事、経済などあらゆる面で、覇権主義的に振る舞う21世紀の大国が、民主主義とかけ離れた政治体制を強化しようとしている。国際社会への多大な影響を懸念せざるを得ない。

憲法に記すのは、「習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想」という文言である。

これが、昨秋の党大会で行動指針として規約に入れられたのに続き、このほど開かれた党中央委員会総会(2中総会)で憲法への明記が決議された。

14年ぶりの改憲案として、3月の全国人民代表大会で採択されることが確実視される。

習氏はこれまでも「反腐敗」を旗印とする汚職摘発の手法で政敵を排除し、権力集中を進めた。側近登用の動きも広がっている。

改憲案には、汚職摘発に強い力を持つ国家監察委員会の設置も含まれる。対象は共産党籍を持たない政府職員にも及ぶ。「重大な政治改革」という位置づけだ。

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だが、かつて中国が唱えた政治改革は、たとえ建前でも、人権状況の改善を含む段階的な民主化を想定した言葉だったはずだ。実際にやろうとしているのは、習氏への強権付与ではないか。

毛沢東時代の大躍進運動では、数千万人の餓死者を出した。毛沢東独裁が招いた悲惨な教訓だ。その「毛沢東思想」ですら、憲法に登場したのは、毛の晩年である文化大革命末期の1975年だった。文革終了後は、個人独裁ではなく集団指導制が原則だった。今回の措置はそれを崩すものだ。

青少年期に農村への下放を経験した習氏は文革の被害者だ。その文革について、中学の歴史教科書で独立項目としての記述をなくす動きが伝えられる。文革の悲劇を伝えず、個人独裁の災禍を隠そうとしているのだろうか。

もとより、自由や民主主義などの価値観を共有できる相手ではない。個人独裁下では、さらにその溝は広がると日本は認識し、牽制(けんせい)していかねばなるまい。
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[東京新聞] 河野外相訪中 冷静に首脳往来の道を (2018年01月31日)

日中平和友好条約締結四十周年の節目に、河野太郎外相が訪中し日中の往来を進めることで合意した。関係改善を本物にするには、双方の政治指導者が会い、胸襟を開いて話すことが大切だ。

中国の王毅外相は河野外相の年始の訪中について「日本政府の対中関係を改善したいという強い意思を示したものだ」と、前向きな受け止め方を示した。

河野外相は「首脳往来をはじめ信頼関係を強化したい」と踏み込んだ。中国側は李克強首相が面会に応じ、日本で春に予定される日中韓首脳会談への出席について「前向きに考えている」と述べた。

日中関係は二〇一二年に日本政府が尖閣諸島を国有化し、翌年に中国が東シナ海に防空識別圏をつくるなどして対立を深め、長い厳冬の時代が続いた。

安倍晋三首相と習近平国家主席が笑顔で握手を交わした昨秋の首脳会談で、改善への兆候が生まれた。李首相訪日という好機を生かし、対話を前へ進めてほしい。

日中関係は東アジアの安定にも重要である。北朝鮮は日、中、米、韓の分断を狙った揺さぶりを続けるが、日中は国連による制裁決議の履行で足並みをそろえ、北朝鮮の非核化に努力すべきだ。

実務的な進展もあった。相手国で働く駐在員の社会保険料の二重払いの解消で実質合意した。中国で働く邦人約七万人が対象になり、日本企業に四百数十億円の負担軽減になるとの試算がある。

双方の駐在員が苦慮していた懸案の一つが解消するのは、政治の相互信頼があってこそである。

だが、日中間には東シナ海や歴史認識をめぐる問題など、主張が対立する問題が依然横たわる。

中国潜水艦が今月、尖閣諸島(中国名・釣魚島)の接続水域を航行し、河野外相は「関係改善を阻害しかねない」と抗議した。再発防止を求めたのは当然だ。王外相は「釣魚島は中国の領土」と従来の立場を繰り返したという。

こうした懸案で決定的な対立を避けながら、対話を進める外交の知恵こそ求められる。

日本政府は日中の首脳相互訪問の早期実現を期待する。関係改善の動きを着実なものにするには、トップ会談は極めて重要である。

ただ、気になるのは関係改善の責任は主に日本側にあるとの中国の主張だ。一方的すぎるだろう。冷静に首脳往来の道を探るべきであり、対中交渉で無原則な妥協をするようなことは禁物である。
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[毎日新聞] 安倍政権の緩みとおごり 謙虚の掛け声がむなしい (2018年01月31日)

先週開会した通常国会では早くも安倍政権の緩みとおごりが目立つ。

沖縄で相次いだ米軍ヘリのトラブルをめぐる野党の質問に「それで何人が死んだんだ」とヤジを飛ばし、松本文明副内閣相が更迭された。

米軍事故の危険にさいなまれる住民を気遣うどころか、犠牲者が出なければ構わないと言わんばかりだ。失言で済まされる問題ではない。

安倍晋三首相は「沖縄の基地負担軽減に全力を尽くす」と繰り返してきた。残念なのは、これが政権全体で共有されていないことだ。

3年前には自民党若手議員の勉強会で沖縄の地元2紙が攻撃され、講師役の作家が「つぶさないといけない」と気勢を上げた。基地負担の苦しみと向き合わず、政権批判を抑えつける姿勢は今回のヤジに通じる。

沖縄はいま名護市長選(2月4日投開票)の選挙期間中だ。同市辺野古に米軍普天間飛行場を移設する計画の是非が争点となっている。

首相は「沖縄、国民の皆様に深くおわびしたい」と陳謝した。素早い更迭と首相の低姿勢は、市長選への影響を抑えたい意図も感じさせる。

森友学園への国有地売却問題でも、強引に火消しを図ろうとする政府・与党の姿勢が目につく。

昨年の通常国会では財務省の佐川宣寿(のぶひさ)理財局長(当時)が「事前に価格を提示したことはない」「交渉記録は廃棄した」と答弁していた。

しかし、近畿財務局の担当者間で相談した内部文書の存在が毎日新聞などの情報公開請求で判明した。佐川氏の虚偽答弁を疑わせる文書だが、財務省は昨年11月、会計検査院が国会に報告書を出す前日になってようやく検査院に提出したという。

真相解明には佐川氏の国会招致が不可欠だが、与党は拒否し続けている。佐川氏は国税庁長官に就任して以降、記者会見にも応じていない。

麻生太郎財務相は「国税庁の所管以外に関心が集まっていたので(就任会見を)実施しないと決めたと聞いている」と答弁し、組織的に佐川氏を守っていることを隠さない。

野党は佐川氏の更迭を求めたが、首相は「適材適所」と突っぱねた。

「数の力」で野党の質問時間を減らそうと躍起になるのも「森友隠し」が狙いではないか。「丁寧に、謙虚に」の掛け声がむなしく響く。
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[毎日新聞] 不妊手術強制で国を提訴 尊厳めぐる重い問いかけ (2018年01月31日)

人間としての尊厳を根本から問う重い問題提起だ。

旧優生保護法の下で不妊手術を強制された宮城県の女性がきのう、国を相手に損害賠償を求める初の訴訟を仙台地裁に起こした。

旧優生保護法は、戦後の食糧不足の中、「不良な子孫の出生防止」と、「母性の生命健康の保護」を目的として1948年に制定された。

障害を遺伝させない目的から、精神障害者やハンセン病患者らが強制的な不妊手術の対象となった。法に基づき手術を受けた人は、全国で約2万5000人とみられている。

憲法13条は、個人の尊重や幸福追求権、14条は法の下の平等を定める。旧優生保護法は、そうした憲法の規定に反するとの訴えだ。

法律自体が、障害者への差別や偏見を助長していたのは間違いない。

政府は、旧優生保護法が障害者差別に当たることを認め、96年に障害者への不妊手術の項目を削除し、母体保護法に改定した。

原告弁護団は、政府と国会の法改正後の対応も問うている。

2004年、当時の坂口力厚生労働相は参院厚生労働委員会で、優生手術の実態調査や救済制度の導入について問われ、「そうした事実を今後どうしていくか私たちも考えていきたい」と述べた。だが、政府は今に至るまで、具体的な対応を取っておらず、国会も動いていない。

この問題については、国連の女性差別撤廃委員会などが、被害者への補償や救済を求めて勧告しているが、政府は「優生手術は当時、適法だった」として退けてきた。

障害を持った当事者は、声を上げられずに社会で孤立しているのではないか。そう原告弁護団は見ている。時間が経過し、被害が闇に埋もれてしまう恐れがある。

こうした差別的な現実は、原告弁護団などの活動を通じて一端が明らかになった。本紙の調査でも、9歳の女児が対象になったり、未成年者が半数を超えたりした事実が判明した。政府は、過去の優生手術の全容を調べたうえで開示すべきだ。

現在の人権感覚に照らせば、明らかに差別的な法律である。それがなぜ半世紀近くも維持されてきたのか。その歴史に社会全体で向き合わなければならない。
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[読売新聞] 小学校の英語 授業の質と時間を確保したい (2018年01月31日)

英語に対する子供たちの関心や意欲を引き出して、大切に育みたい。

小学3、4年生で月2回程度、歌やゲームで英語に親しむ「外国語活動」が、今春からスタートする。5、6年生は、これまで週1回だった授業が月に1、2回増える。読み書きなども新たに行う。

2020年度に実施される次期学習指導要領は、小学5、6年生での英語の教科化が柱となる。それを見据えた措置だ。円滑な移行のため、英語学習を先行して充実させる狙いは妥当である。

気がかりなのは、外国語活動を担う教員の水準が十分とは言えないことだ。英語の指導法を学んでいない学級担任による授業が基本となっているためだ。

教育委員会は研修を行っているものの、英語力に不安を抱える教員は少なくない。英語を母語とする外国語指導助手(ALT)の配置も、自治体ごとにばらつきがある。授業の質に格差が生じる懸念は、かねて指摘されていた。

授業の質向上には、英語力に優れた指導者の確保が欠かせない。文部科学省は来年度、英語の専科教員1000人を全国に配置する。20年度には4000人に増やすという。中高の英語教員免許所持者だけでは足りない人数だ。

地域と連携し、留学や海外勤務の経験者など、外部人材の積極的な登用を進めるべきだ。

文科省は、2?3年間の実績と指導力のあるALTに、特別免許状を授与する方策を推進する。ALTは学級担任と共に授業を行う必要があるが、教員として採用されれば、単独で教壇に立てる。

担任の負担を軽減する効果も期待できるだろう。

学校現場では、英語の授業時間の確保も大きな課題となる。今回増えるのは、本格実施時の半分程度だが、時間割は既に満杯の状態だ。総合学習の時間を転用できるのは、移行期間に限られる。

指導要領が20年度から本格実施されれば、授業はさらに増え、時間の捻出はより難しくなろう。

具体的な方法は、各校の裁量に委ねられる。朝の短時間学習や、給食の前に5時間目を組み込む試みが広がる。土曜日や夏休みの活用も想定される。

教員の長時間勤務を助長することは避けねばならない。移行期間の実施状況から課題を見極め、授業時間の在り方を工夫したい。

子供たちが早くから英語を楽しく学ぶ環境を整える。それを、中学、高校での実践的な英語力の習得につなげることが重要だ。
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[朝日新聞] 「森友」論戦 かわす政権、募る不信 (2018年01月31日)

国会を軽んじる安倍内閣の姿勢がまた、あらわになった。

森友学園への国有地売却問題をめぐる、衆院予算委員会での政府答弁である。

象徴的なのは、財務省が「廃棄した」と繰り返した交渉関連記録が実在していたことだ。同省が否定してきた事前の価格交渉も、当事者間のやりとりが音声データに記録されていた。

過去の一連の答弁は虚偽といわれても仕方あるまい。予算委で野党が、答弁を担当した佐川宣寿(のぶひさ)国税庁長官(前理財局長)の更迭を求めたのは当然だ。

驚いたのは、麻生財務相が佐川氏を「適材適所」とかばったことだ。長官就任後に全く記者会見をしていないことも「所管の行政以外に関心が高まっていたことから、実施をしないと決めた、と聞いた」と容認した。

森友問題を問われたくない。それが会見拒否の理由だと認めたに等しい。納税者に向き合う姿勢が決定的に欠けている。

国会を欺くような答弁を重ねても、当の佐川氏も、上司の麻生氏も、そして首相も、誰ひとり非を認めず、謝罪せず、責任をとらない。安倍内閣の国会軽視、言論軽視は理解できない。

予算委では、会計検査院の調査に対し、財務省が近畿財務局の検討内容を記した文書を提出したのが検査報告の前日だったことも、新たに分かった。

麻生氏は「検査の過程で気づく状態に至らなかった」と述べたが、結果として法律に基づく検査に文書の内容が反映されなかったことになる。検査院と国会は、事実関係を検証し、責任の所在を明らかにすべきだ。

首相の妻昭恵氏と問題との関係も、改めて取り上げられた。

学園の籠池泰典前理事長が国との協議で「棟上げに首相夫人が来る」と述べ、学園側が値下げを求めていたことが、音声データでこのほど判明した。

昭恵氏が棟上げに出る予定だったのは事実か。野党議員が首相にただしたのは、欠くべからざる質問だろう。だが、首相は「突然、聞かれても答えようがない」とかわした。

首相はこれまで「(昭恵氏については)私がすべて知る立場だ」と、昭恵氏に対する国会招致要求を拒んできた。あの発言は何だったのか。

時間が経てば、いつか国民は問題を忘れるだろう。官僚が用意した答弁を読み上げる首相や麻生氏の姿からは、そんな思いを感じざるを得ない。

しかし、首相自身が真相究明の先頭に立ち、国民が納得できる説明責任を果たさない限り、問題は決して終わらない。
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[読売新聞] 受動喫煙法案 健康被害防止へ実効性あるか (2018年01月31日)

他人のたばこの煙を吸い込む受動喫煙による健康被害をなくす。2020年東京五輪へ向けて、実効性ある対策を講じなければならない。

厚生労働省が、受動喫煙対策を強化する健康増進法改正案の骨格を公表した。今国会に法案を提出し、20年までの施行を目指す。

飲食店について、原則禁煙としつつ、喫煙専用室の設置を認めている。既存の小規模店では当面、「喫煙可」「分煙」などの表示を条件に喫煙を認める。面積150平方メートル以下などが想定される。

喫煙可能部分には従業員を含む20歳未満の立ち入りを禁じる。加熱式たばこも規制対象とする。

学校や病院、行政機関は、屋内全面禁煙とし、敷地内も喫煙場所を除いて禁煙とする。

法整備の動きが再開されたことは前進だ。防止策を義務化する意義は小さくない。問題は、健康被害がどれだけ解消されるかだ。

厚労省は昨年公表した当初案で30平方メートル以下のバーやスナックに限って喫煙を認めた。小中高校や病院は敷地内全面禁煙とした。

今回の内容は大幅な後退だ。飲食店の規制を巡って、自民党内から当初案に猛反対の声が上がり、法案化が頓挫した影響だろう。

東京都の調査では、今回の面積要件なら都内の飲食店の9割が喫煙可能になる。喫煙表示があっても、仕事上の付き合いなどで入店を避けられない場合はあり得る。店舗従業員の受動喫煙も残る。

世界保健機関(WHO)は、屋内全面禁煙以外は効果がないと指摘し、喫煙室の設置にも否定的だ。飲食店やバーを含めて屋内全面禁煙を法制化した国は約50に上る。医療関係者らは「規制が緩すぎる」と、今回案を強く批判する。

国際オリンピック委員会とWHOは、「たばこのない五輪」を推進している。東京五輪を控え、日本が対策に消極的だと非難される事態は避けねばならない。

厚労省の「たばこ白書」などによると、受動喫煙は肺がんや脳卒中になるリスクを1・3倍に高める。深刻な健康被害を考えれば、屋内全面禁煙の範囲を可能な限り拡大していくことが望ましい。

飲食店には、全面禁煙による客離れを懸念する声が強い。政府は健康被害の実態を国民に周知し、防止策への理解を広めるべきだ。業界の自主的な対応を促しつつ、段階的に範囲拡大を進めたい。

日本では、自治体の条例などにより、屋外の喫煙規制が先行してきた。屋内禁煙化と一体的な受動喫煙防止策が求められる。
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[朝日新聞] 仮想通貨 リスクの説明、徹底を (2018年01月31日)

仮想通貨交換業者のコインチェック社が不正アクセスを受け、26万人から預かった時価580億円分の仮想通貨NEM(ネム)が流出した。自社の資産から日本円で補償するというが、確実に実行できるか現時点では定かでない。情報を開示し、補償を最優先に対応を急ぐ必要がある。

同社は、利用者から預かった仮想通貨を、ネットから遮断して安全に保管しているとうたっていたが、NEMでは実行していなかった。金融庁が直ちに業務改善命令を出したのは当然だ。実態を解明し、業者としての適格性を問わねばならない。

金融庁は昨年、業者の登録制を導入し、体制整備を促している。コインチェックは審査中で、経過措置として「みなし業者」扱いだった。基準を満たしているかが未確認の業者が、テレビCMなどで活発に営業活動してきたのは疑問だ。何らかの対応を考えるべきではないか。

仮想通貨には、今回のような不正アクセスのリスク以外にも、検討すべき問題がある。

そもそもは決済を担う役割が期待されていたが、現実には投機対象になり、バブル的に価値が乱高下している。中央銀行が価値の安定に努める法定通貨と違い、瞬く間に価値が消し飛ぶリスクがある。

当初はこうした特徴を理解した利用者が中心だったかもしれないが、知名度が上がり、より一般的な消費者が投資に乗り出している可能性がある。

トラブル前のコインチェックを含め、業者はテレビやネットで大量の広告を出しており、内容もイメージ先行のものが多い。業界団体は広告の自主ルールを検討しているというが、実施を急ぐ必要がある。何よりもリスクの説明を徹底すべきだ。

仮想通貨の技術基盤は、幅広い金融サービスや将来のデジタル通貨にも応用できると考えられており、開発が進むこと自体は望ましい。ただ、予期しない悪影響や副作用も予想される。そうした問題への対処は技術の進展のためにも不可欠だ。

保管や取引の安全性を確保することは、支払い手段として最低限の条件だ。「金融商品」の側面も持つ以上、投資家保護のための規制も検討する余地がある。少ない手元資金で高額の取引ができる状況のままでいいのかといった問題だ。

国際的にも、資金洗浄の温床になる懸念などから規制の議論が出ている。将来、さらに利用が広がれば、金融システムや管理通貨制度に影響を及ぼす可能性もある。予断を持たず、幅広く議論していくべきだ。
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2018年01月28日

[読売新聞] 米TPP「検討」 トランプ氏の真意は見えない (2018年01月28日)

保護主義的な通商政策を見直す兆候なのか。態度を二転三転させ、揺さぶりをかけるトランプ流の戦術に過ぎないのか。発言の真意を慎重に見極めねばなるまい。

世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で、トランプ米大統領が演説し、多国間の自由貿易協定を検討する方針を示した。

1年前の政権発足時に離脱した環太平洋経済連携協定(TPP)について、「全ての利益に合致する場合、TPPの加盟国と個別またはグループで協議することを検討する」と述べ、再交渉を前提にした復帰の可能性に言及した。

これまでは、TPPを「最悪の協定」と呼び、公約通りに離脱したことを自賛していた。今回の発言だけで、国際協調に背を向ける姿勢を転換したとは言い難い。

日本や豪州など11か国は、米国抜きの新TPPについて、正式合意にあたる署名を3月に行うことで合意したばかりだ。

TPPに米国が復帰する場合でも、加盟国が個別に2国間協定を結ぶ場合でも、今後の道筋は不透明だ。茂木経済再生相が「新TPPの発効が最優先だと考えている」と述べたのは当然である。

TPPは、トランプ氏が重視する「公正で互恵的な貿易」を体現し、中国のルール破りの慣行を牽制(けんせい)する効果を持つ。日本は、米政権の出方を注視しながら、TPPの意義と無条件の早期復帰を説き続けねばならない。

トランプ政権は、メキシコ、カナダとの北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉も行き詰まっている。TPP離脱により、牛肉の輸出関税が下がる恩恵を受けられなくなった米畜産業界からは不満の声が出ている。

通商政策で成果を上げられないのは政権の懸念材料だろう。

留意すべきは、2国間の「取引」を重んじるトランプ氏の持論の変化は期待できないことだ。政権は中国や韓国への圧力を念頭に、太陽光パネルと家庭用洗濯機を対象とした緊急輸入制限(セーフガード)の発動を決めている。

貿易赤字を否定的に捉え、国内の産業を死守する姿勢が維持されるのは間違いない。

ダボス会議では、保護主義を懸念する演説が相次ぎ、マクロン仏大統領は「世界は、ばらばらになっている」と警告した。

トランプ氏が「米国が成長すれば、世界も成長する」と応じたのは評価できる。「『米国第一』は米国の孤立を意味しない」という言葉を実践してもらいたい。
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[朝日新聞] 寒さと火事 早く知る、早く消す (2018年01月28日)

厳しい冷え込みが続いている。各地は大雪に見舞われ、数十年ぶりに最低気温を更新した観測地点も相次いだ。

いつもの暖房だけでは足りず、ストーブなどをひっぱり出して、脱衣所や台所などに置いた家庭もあるかもしれない。

くれぐれも火事には気をつけたい。

火災による死者は1月から3月にかけて増える傾向にある。16年の消防庁の統計では最少の8月の51人に対し、1?3月はいずれも180人台だった。

住宅火災で死者が出たケースで、ストーブは、たばこに次ぐ出火原因を占めている。

電気ストーブなら安全と思いがちだが、近くに置いたタオルや洗濯物が過熱して燃え出すケースは少なくない。ストーブ火災で亡くなった人の半分は、電気ストーブを使っていた。

まず心がけるべきは、燃えやすいものを遠ざけるなどして、一人ひとりが火を出さないようにすることだ。それでも火事になってしまった場合に備えて、社会全体で初期対応策を充実・強化させる必要がある。

とりわけ超高齢社会の日本では、どうしても行動が鈍くなるお年寄りへのケアが重要だ。住宅火災の死者の7割は、65歳以上が占めている。

地域でできるだけ早く火事に気づき、初期消火や避難を手助けする――。おととしの年末に大火に見舞われた新潟県糸魚川市では、消防庁がそのための新たな試みを進めている。

雁木(がんぎ)でつながる数軒の木造家屋に「連動型火災警報器」をそれぞれ設置し、どれか一つが火災を感知すると、隣り合う住宅や飲食店、さらに屋外の警報器も鳴るようにした。

糸魚川の火事は、火元こそ古い木造建築の密集地区だったが、延焼したエリアは道路も整備され、消防車も入れた。つまり気象条件次第で、全国どこでも同様の大規模火災になり得ると消防庁は結論づけている。

住民の同意の取り付けや誤作動対策などの課題はあるが、糸魚川をふくむモデル地区の状況を検証しながら、新しい取り組みを進めてほしい。

11年にすべての住宅で火災警報器の設置が義務化され、住宅火災の死者はゆるやかに減る傾向にある。設置率は8割になるが、電池切れや故障で作動しないケースもあるという。

機器をこまめに点検する。不燃性のカーテンにする。過熱防止装置つきのコンロに切りかえる――。わが家は、そしてふるさとの家は大丈夫か。寒さを機に、改めて見直してみよう。
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[読売新聞] 訪日客2800万人 地域と良好な関係どう築くか (2018年01月28日)

生活習慣や文化が異なる訪日客と、いかに良好な関係を築くか。知恵を絞る必要がある。

昨年の訪日外国人旅行者が前年より19%増え、2869万人となった。5年連続で過去最高を更新し、この間に3倍以上に急増した。

政府は、東京五輪がある2020年に4000万人にする目標を掲げる。今後3年間に12%ずつ伸びれば達成できる計算だ。

外国人旅行者が昨年、買い物や宿泊などに使った金額は4・4兆円に上った。米国向け自動車輸出額に匹敵する規模である。

訪日客の増加は、人口減社会にあって消費を下支えし、地域の活性化にも資する。今後も外国人客を積極的に誘致したい。

懸念されるのは、一部の観光地で、増える観光客が住民生活に支障を及ぼし始めていることだ。

京都では市バスが混み合い、高齢者が座れないことも多い。市は外国人の利用が多い「1日乗車券」を3月から値上げし、地下鉄への誘導を図ることにしている。

政府は訪日客の誘致策だけでなく、自治体と連携し、地元の負荷軽減策の検討も急ぐべきだ。

外国人客の訪問先は、今も東京、京都、大阪に偏る傾向が強い。その他の地方への誘客に一層力を入れることが求められる。

今年6月には「住宅宿泊事業法」が施行され、マンションなどの空き室に有料で客を泊める民泊が解禁される。旅館業が禁じられている住宅地でも、年間180日まで宿泊営業が可能になる。

既に実質的な民泊は広く行われているとみられる。「マンションに見知らぬ外国人が出入りして不安だ」といった苦情が多くの自治体に寄せられている。

東京都大田区は、住宅地での民泊営業を全面的に禁止した。兵庫県などでも、住民らの声を反映した同様の動きが相次いでいる。

民泊制度には、都市部のホテル不足を補ったり、宿泊の選択肢を広げることで旅行先の多様化を促したりする狙いがある。

民泊業者は、避けるべき迷惑行為や、衛生管理について利用客に十分説明せねばならない。

監督は保健所が担うが、全ての施設の実態把握は容易ではない。周辺住民とのトラブルを避けるには、業者の自覚が欠かせない。

政府は19年1月に、日本人を含めて出国時に徴収する「国際観光旅客税」を導入する方針だ。主な使途は日本観光の振興だが、PRと同時に、生活習慣やマナーの周知も重要な視点となろう。
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2018年01月27日

[産経新聞] 【主張】憲法と政党 改正論議の加速が必要だ (2018年01月27日)

安倍晋三首相が各党に対し、憲法改正論議の加速を呼びかけている。

国会の代表質問で、憲法審査会での建設的議論を求め、自民党両院議員総会では「いよいよ(改正を)実現する時を迎えている。責任を果たしていこう」と語った。

最大与党のトップとして、憲法論議を牽引(けんいん)しようとする姿勢は妥当なものだ。自民党は党改憲案の作成を進め、3月の党大会で公表したうえで衆参両院の憲法審査会へ提示する。その足取りを緩めてはならない。

憲法改正の「一丁目一番地」はむろん9条である。現憲法の最大の欠陥は、国と国民を守る軍や自衛隊に関する規定がない点だ。北朝鮮や中国の脅威を前に国防の重要性は高まっている。

いまなお「自衛隊違憲論」が生じる状態を放置できるはずがない。早急に正さねばならない。

理解に苦しむのは、与党の公明党の姿勢や、日本維新の会以外の野党が積極的な行動を示さない点である。

公明党は代表質問で憲法改正に触れなかった。連立を組む政党の責任者同士として、首相は同党の山口那津男代表と会談し、連立与党としての憲法改正に対する態度を詰めるべきだ。

立憲民主党の枝野幸男代表は、首相とは憲法観が異なるとして、「まっとうな議論ができるはずもない」と議論自体を否定した。

首相は施政方針演説で「国のかたち、理想の姿を語るのは憲法です」と語った。それを「特異」だと決めつけ、批判する方がよほど特異な認識ではないか。

現憲法は、第1条で天皇を「日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」と重く位置づけ、国柄や国のかたちを示している。前文では「国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ」「この崇高な理想と目的を達成することを誓ふ」などと、国のあるべき姿にも触れている。

異なる認識を持つのはよいが、それを理由に議論を忌避する立憲民主の姿勢は、狭量で非建設的と言わざるを得ない。

希望の党の玉木雄一郎代表は「憲法論議をリードしていく」と語ったが、同党は憲法や安全保障政策をめぐる党内対立が存在し、分裂含みとなっている。日本の独立と国民の生命を守り抜く議論の土俵に乗らなければ、国民の負託に応えられようもない。
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[産経新聞] 【主張】北朝鮮の密輸船 海の「抜け穴」を見逃すな (2018年01月27日)

海上自衛隊のP3C哨戒機が20日、東シナ海の公海上で、北朝鮮船籍のタンカーにドミニカ船籍のタンカーが横付けしているのを確認した。

積み荷を移し替えていたとみられる。北朝鮮による、制裁逃れの密輸の現場だった疑いが強い。政府は写真を公開し、国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会に通報した。

国連安保理の制裁決議は、北朝鮮に核・ミサイル戦力の放棄を迫るものであり、国連加盟国は厳格に履行しなければならない。

平昌五輪に向けて南北融和ムードが高まっても、核・ミサイルの脅威はいささかも減じていない。厳格履行の重要性は不変だ。

制裁決議は、北朝鮮産の石炭や鉄鉱石を禁輸対象とし、石油輸入も大幅に制限した。洋上での積み荷の移し替えも禁じている。

制裁を有効に機能させ、金正恩政権に打撃を与えるには、海上での密輸取引阻止が大きな課題となる。海の「抜け穴」を見つけ出し、ふさぐ必要がある。

韓国は昨年末、公海上で北朝鮮の船舶に石油精製品を移し替えた香港船籍のタンカーを摘発したことを明らかにした。海自も昨年12月以降、制裁逃れに対する公海上の警戒監視活動を強めている。

関係各国が緊密に連携し、情報を共有して、密輸取引の仕組みを明らかにすることが重要だ。とりわけ、北朝鮮との取引相手を突き止め、密輸を繰り返させないことが求められる。

米政府が先に発表した独自制裁の強化策は、6隻の北朝鮮船を対象に追加指定するなど、密輸阻止への圧力強化の一環といえる。

このうち1隻はロシアへ石炭を運搬したという。このほか、中露などで活動する16個人、中国企業を含む9団体が制裁対象に追加指定された。

海の「抜け穴」でも、中露の関与が指摘される。中露は安保理の常任理事国である。決議不履行が疑われること自体、あってはならないことである。

今の時期の制裁強化は、北朝鮮の平昌五輪参加とかかわりなく、圧力はけっして緩めないとの意思表示にもなる。欧州連合(EU)も独自制裁の強化を発表した。

圧力強化の継続は、米国とカナダが主導し、日本と韓国を含む関係国が参加した今月中旬の外相会合でも確認した。文在寅政権は、これを肝に銘じてもらいたい。
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[東京新聞] 介護の見直し 担い手の確保忘れずに (2018年01月27日)

三年に一度の介護報酬の見直しの内容が公表されサービスメニューが出そろった。超高齢社会を支えるための改定が行われるが、必要性を増す担い手の確保策が十分なのか、疑問が残る。

介護報酬は、事業者に介護保険などから支払われる報酬で、いわばサービスの価格表だ。公的価格で国が定め、二〇一八年度から実施される。増やしたいサービスは価格を上げ取り組む事業者を増やすことを狙う。

増える高齢者の在宅生活を支えるためのサービスの充実、自立した生活を支える介護予防やリハビリテーションの強化を図る。

特に、今回は二年に一度の医療の診療報酬も改定される。同時改定を利用した医療と介護の連携メニューも並ぶ。

在宅での医療ケアを担う看護職員の活躍の場が広がる。介護職員が医療機関や主治医との利用者情報の共有を進める。

メニュー充実の方向はいいが、介護を担う人材の確保の視点を忘れてはならない。

今改定では、訪問介護のうち生活援助について、研修を受けた幅広い人材の参入を図る。今担っている介護福祉士など専門性のある職員は身体介護に集中してもらうためだ。元気な高齢者が新たな担い手になれるが、介護の質を維持するため研修内容の十分な検討は欠かせない。

人材確保が難しく地域のニーズに合わないなどの理由で広がらないサービスがある。一二年度に在宅を二十四時間支える訪問介護・看護サービスが始まった。在宅介護の“切り札”と期待されたが、一六年度で利用者は一日当たり一万三千八百人。今改定でも要件を緩和して事業者の参入を促すが、当初見込みの二五年度に一日当たり十五万人の達成は厳しいのではないか。サービスをつくっても担い手がいなければ普及しない。

厚生労働省によると、一六年の介護職員の月給は全産業平均より約十万円低い。待遇改善は報酬改定の中でも進められているが、十分なのか。今改定では実施されない。春闘で賃上げが決まれば他産業とさらに差が開く。

今後は、一九年秋に消費税率が10%に引き上げられた際、増税分を活用して一千億円を充てる予定でそれを待たなければならない。

二五年度には三十八万人の介護職人材が不足するといわれる。介護ロボットの活用による負担軽減策も同時に広げながら、人材確保を進める必要がある。
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[東京新聞] 佐川国税庁長官 納税者を甘く見るな (2018年01月27日)

確定申告の時期を迎えるが、これで徴税業務に信頼を得られると思っているのか。佐川宣寿(のぶひさ)・国税庁長官のかつての国会答弁が虚偽に近いことが分かった。納税者を甘く見ているのではないか。

学校法人・森友学園への国有地売却交渉をめぐり、財務省近畿財務局が内部での検討を記録した文書を、情報公開請求していた大学教授に開示した。

文書は財務局の売却担当者から法務担当者への質問を書いた「照会票」と、回答をまとめた「相談記録」で二〇一五、一六年度分の計七十四枚。中には「売買金額の事前調整に努める」との方針を記したものもあった。

開示文書には、このように詳細な交渉経緯もあったが、財務局側は「内部の検討資料であり、交渉記録ではない」と説明。交渉のやりとり自体を記録したものではないから、交渉の記録ではない−といった詭弁(きべん)を弄(ろう)している。

佐川氏は財務省理財局長だった昨年二月の衆院予算委員会で、交渉記録について「売買契約の締結で事案が終了し、廃棄した」と答弁し、この文書の存在を明らかにしてこなかった。ほとんど虚偽答弁ではないか。

佐川氏はまた、価格の事前交渉はしたことがないと明言した。その後、野党が音声記録などを示して追及すると、財務省は「価格ではなく、金額のやりとり」などと人を食ったような釈明をした。

国民の怒りが収まらないのは、国民の貴重な財産である国有地がなぜ九割引き、八億円も値引きされたのか−未解明のままどころか、佐川氏をはじめ財務省側に究明しようという姿勢がまったく感じられないからだ。納税者である国民を小ばかにしているとしか思えない態度である。

佐川氏は昨年八月に国税庁長官に昇進したが、それまで慣例だった就任会見を行わず、その後も記者会見や国会答弁は一度たりとも行っていない。もちろん佐川氏一人のことではなく、人事に関わった安倍晋三首相、麻生太郎財務相の責任は重い。

「我々に与えられた使命を着実に果たしていくためには、何よりも国民の皆さまに信頼される組織であることが不可欠」−佐川氏が五年前、大阪国税局長に就任した際に語った抱負である。

自身の言葉を振り返ってほしい。このような状況では国民から信頼される組織にはなりえない。疑惑解明に努めるか、さもなくば身を引くしかないだろう。
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[毎日新聞] 米大統領がTPP復帰言及 戦略の見直しなら歓迎だ (2018年01月27日)

トランプ米大統領が環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への復帰に言及した。「米国第一」を掲げて自由貿易を批判し、1年前の就任直後に離脱してから初めてだ。

唐突な発言であり、真意ははっきりしない。最大の貿易赤字相手である中国をけん制するカードとして、ちらつかせただけかもしれない。

もともとTPPを推進していた米国には、アジア太平洋地域で大型経済圏を構築し、中国に対抗する狙いがあった。トランプ氏も中国を念頭に置いて太陽光パネルに対する緊急輸入制限発動を決めたばかりだ。

しかし、発言が通商戦略の見直しを意図した可能性もある。

米国抜きの発効に日本など11カ国が合意し、成長が見込めるアジアの経済連携に米国が出遅れる懸念が出てきた。米産業界などから復帰を求める声が上がっている。トランプ氏が秋の中間選挙もにらんで軌道修正するのなら前向きに受け止めたい。

まずTPPの経済効果が格段に高まる。世界全体に占める経済規模は米国抜きでは1割強だが、米国が復帰すると一気に約4割に増える。アジア太平洋地域を広くカバーするという本来の目的も達成できる。

超大国が多国間の枠組みに再び関与すれば意味は大きい。

戦後の世界経済を支えたのは国際的な自由貿易体制だ。協調をリードしたのは米国であり、TPPも主導した。復帰すれば、地域の安定と発展の基軸になるはずである。

もっともトランプ氏は「米国第一」の主張を引っ込めたわけではない。米国に都合のいい2国間交渉を重視する姿勢は変えず、TPPへの復帰も再交渉が条件と強調した。

離脱前に結んだ内容を見直し、米国に有利になるよう求める公算が大きい。日本にも農産物などの一段の市場開放を迫ってきそうだ。

TPPは各国の複雑な利害を調整したものだ。再交渉すれば、紛糾してまとまらなくなる恐れがある。

また、米国が保護主義的な要求を持ち出すと、自由化が後退しかねない。TPPの効果が薄れ、結果的に米国の利益にもならない。

日本政府も再交渉には否定的だ。まず11カ国での発効を優先させ、基盤を固める。その上で米国を説得し、復帰を働きかけていくべきだ。
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[毎日新聞] 超高齢化への介護報酬改定 認知症の対策が足りない (2018年01月27日)

2018年度の介護報酬改定の内容が決まった。医療と連携して退院支援やリハビリを強化し、自立生活を促すことなどが柱だ。

高コストの病院内で高齢者を抱え込むのではなく、介護施設や地域生活の支援を強化するのは重要だ。

ただ、認知症への対策はまだまだ不足している。必要な介護人材を確保し、対応を急がねばならない。

今回の報酬改定では、利益率の比較的高い通所介護・デイサービスの基本報酬を下げ、リハビリ専門職と連携した機能訓練を実施する介護事業所への加算を手厚くした。

もともと通所介護などは家族の負担軽減の意味合いの強いサービスだった。機能訓練を積極的に行うのは、高齢者自身の自立生活にサービスの目的を向けることを意味する。

認知症をはじめ要介護度の高い高齢者はこれから急増する。従来の退院促進や自立生活支援だけでは間に合わない現実もある。

重度の認知症の人を受け入れたり、認知症に対応できる職員を配置したりすると報酬が加算される。加算の対象をショートステイなど在宅の高齢者を支えるサービスにも拡大する。さまざまな介護サービスが、認知症の人を受け入れられるようにするのは大事だ。

問題は、介護職員が十分に確保できるかどうかである。

介護事業所の多くは深刻な人手不足に陥っている。徘徊(はいかい)などによる事故を防ぐため、介護現場では高齢者の体を縛るなどの拘束が横行している。支援スキルのある職員が不足しているからである。

一方、身体拘束をした場合はその状況を記録し、報告することが義務づけられている。それを怠ると報酬の減算というペナルティーが科される。今回の改定では身体拘束に対する報酬減算が強化される。

ただ、介護現場の体制が不十分なままペナルティーだけ強化すれば、病院への「逆流」が強まるだろう。現在も精神科病院には認知症の人が5万人以上いる。病院では「医療行為」の名による身体拘束が黙認されているためでもある。

介護施設ではカメラやセンサーの設置にも加算が付くことになった。人手不足の中で認知症の対策にあらゆる努力を試みるべきだろう。
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[朝日新聞] 草津の噴火 火山防災を加速しよう (2018年01月27日)

群馬県草津町にある草津白根山の三つの峰のうち本白根山(もとしらねさん)が噴火して、1人が死亡、11人がけがをした。

気象庁は国内の111の山を活火山とし、そのうち50を地震計や傾斜計、遠望カメラなどで24時間観測している。草津白根山も常時観測の対象だった。ところが、警戒していたのとは別の峰で水蒸気噴火が起きた。当面は噴石の飛来や火山ガスへの警戒を怠れない。

こうした予想外の事態は全国どこの火山でも起こりうる。

現在の火山学では、とりわけ今回のような比較的小規模な噴火が、いつ、どこで、どんなふうに起きるかを予測することはまずできない。加えて予算面の制約もあり、観測・監視の網は完璧ではない。

噴火より高い頻度で発生し、観測や研究の蓄積がある地震ですら予知はできない。予知可能とされてきた東海地震が、不能に変わったのは記憶に新しい。

火山噴火ではなおさら、「不意打ち」を覚悟し、その前提に立って、被害を減らす対策に力を注ぐべきだろう。

骨格は、死者・行方不明者63人を出した4年前の御嶽山(おんたけさん)(長野・岐阜県境)噴火後にまとまっている。住民だけでなく登山者も含めて防災対策を立てるように、法律も改正された。

だが新たに義務づけられた噴火時の避難計画は、常時観測火山をかかえる延べ155市町村のうち、3分の1ほどでしか作られていない。いざという時の対応の基礎となるものだ。策定を急いでもらいたい。

草津白根山の例に照らせば、想定火口域を広げた方がいい山もありそうだ。登山やスキーなどで大勢の人が訪れる地区が、新たに危険区域に組み入れられるかも知れない。そうした場所を優先して、噴石などから身を守れるシェルターや建造物の整備を進める必要がある。

美しい景観や温泉は火山の恵みだ。その魅力で人々を集める自治体には、やって来た人々を守る責務がある。国による財政支援があり、安価な工法も開発されている。積極的に取り組んでもらいたい。

より深刻な課題もある。

火山防災を進める自治体などから「専門家がいない」という声が絶えない。火山大国でありながら、研究者が非常に限られているのが現実だ。御嶽山の噴火後、国も人材育成に力を入れ始めている。大学や研究機関に継続的に予算を充て、専門家の層を厚くする必要がある。

取り組みを加速せよ。自然は私たちにそう警告している。
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