2017年08月10日

[産経新聞] 【主張】米国のアジア戦略 TPP離脱の影響大きい (2017年08月10日)

米国はアジアにどう向き合うのか。トランプ政権はその戦略的な位置付けを明示していない。

そのために一種の空白状態が生じれば、この地域で懸念されるさまざまな状況の改善が困難になる。極めて深刻な事態とみるべきである。

さきにフィリピンで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)の一連の外相会合でも、米国の迫力のなさが印象に残った。

アジア太平洋地域の安全保障上の喫緊の課題は、北朝鮮の核・弾道ミサイルと南・東シナ海を舞台とする中国の一方的海洋進出だ。これらに対処し、地域における存在感を維持する態度を、米国は鮮明に打ち出してほしい。

一連の会合では、ASEAN加盟国のほか日米や韓国、中国、ロシアなどの外相が顔をそろえ、2国間、多国間のさまざまな組み合わせで外交が展開された。

北朝鮮への圧力強化という点で、米外交は一定の成果を挙げた。国連安全保障理事会で北朝鮮産の石炭などの全面禁輸を含む制裁決議採択を主導し、会合では各国にその厳格履行を迫った。

だが、南シナ海問題で主導権を握ったのは中国だった。中国による南シナ海の軍事化が進行しているのに、ASEAN地域フォーラムの議長声明などで「懸念」の表現は昨年から後退した。

ティラーソン国務長官がめったに会見を行わず、戦略どころか日常的な外交活動に関する発信も不足している。政権内の人事に手間取り、国務省の態勢も未整備だ。何よりも根本的な要因は、トランプ氏自身の腰が定まっていないことではないか。

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オバマ前大統領は、どれだけ実績を伴ったかは別として、アジア重視のリバランス(再均衡)政策を掲げた。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への取り組みでは、新たな地域の貿易ルールを中国には作らせない考えを示し、米国の関与を保証した。

それに当たることを、トランプ氏はいったいどう考えているのだろうか。

TPP離脱は、逆コースを歩む象徴となっている。ASEAN諸国などは、大国の出方を注意深く見極めようとしている。米国がビジョンを描けなければ、中国は切り崩しをさらに強めよう。

同盟国の日本が、米国の積極関与を促す責任は大きい。
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[東京新聞] 子宮移植 社会全体で議論深めよ (2017年08月10日)

生まれつき子宮のない女性などを対象にした子宮移植が実現に向け、動きだした。生命維持が目的ではない移植で実施までにはクリアすべき問題も多い。関係機関が一体となり議論を深めてほしい。

子宮移植は、生まれつき子宮のない「ロキタンスキー症候群」の女性やがんなどで子宮を失った女性が対象。提供者は、当面は母親など肉親が中心になる。

スウェーデンで世界に先駆けて出産に成功。少なくとも五人の子どもが移植後に誕生したという。米国、トルコなど数カ国でも移植が行われている。免疫抑制剤の長期投与などで移植開始から出産まで二年半以上かかるといい、スウェーデン以外では、まだ出産の報告はなされていない。

わが国では、二〇〇八年から東京大、京都大、慶応大などの産婦人科医らが中心になり、動物実験などを実施、技術的には移植可能との判断がなされている。

今回、プロジェクトチームを設置し、移植実施に動きだした名古屋第二赤十字病院は移植外科を持ち、腎移植では全国有数の実績を持つ。さらには腎臓移植者を対象にした出産外来も実施しており、施設としての環境は整っている。今後は院内の倫理委員会などでの検討を経て、実現を図る。国内数カ所の施設でも実施に向けた研究を進めている。慶応大では本年度中にも倫理委員会に諮る予定だ。

移植実現には課題が多いのも事実だ。出産例が少なく、データが少ないのがその一つ。出産後の母子や提供者の健康維持のため、万全の準備で臨んでほしい。

また、これまでのわが国の生殖医療では代理母など第三者が関与する方法は認められていない。母親とはいえ、第三者が関わることになる。実現には社会的な合意も必要かもしれない。

ただ、自分のお腹(なか)を痛めて出産することを望む患者にとって新しい生殖医療の選択肢の一つであることには間違いない。生まれてくる子どもの親子関係がはっきりするのは代理母と決定的に違う。

実現に向けては、まず各地で検討を行っている施設、関係者間の協力が欠かせない。情報交換、人的な交流など一体となった取り組みが必要なことは言うまでもない。

子宮移植はこれまでの臓器移植、生殖医療のあり方を大きく変える医療だ。関係者だけでなく、社会全体での議論も必要だ。そこでは患者サイドに立った視点を忘れないでほしい。
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[東京新聞] 長崎平和宣言 核禁止条約を育てよう (2017年08月10日)

田上富久長崎市長は平和宣言で、政府に対し核兵器禁止条約に加わるよう求めた。核抑止力より、人類に及ぼす非人道性をよく考えるべきだとも述べた。被爆地からの訴えは、一層重みを増した。

長崎平和宣言は被爆者と識者、市民による起草委員会で協議される。田上市長は七月に国連会合で採択された条約を「ヒロシマ・ナガサキ条約」と呼び、被爆者の長年の努力が実を結んだと述べた。

政府に対し、条約への一日も早い参加と、米国の「核の傘」に安全保障を依存する政策を見直すよう訴えた。核がもたらす惨状を十分に理解しているはずの日本政府が、矛盾した政策を取り続けていることを強く批判した。

政府は米国、ロシア、中国など核保有国が条約に参加しない現状では実効性に疑問があるとの理由で、条約に署名しない方針だ。一方で、核を持つ国々と持たない国々の「橋渡し」をすると強調し、安倍晋三首相も広島、長崎両市での式典でこの点に言及した。

しかし、橋渡しとはどんな役割をするのか、具体的な政策が見えてこない。米ロ中などとの首脳会談、外相会談で、繰り返し核軍縮に言及すべきなのに、そのような発言は聞かれない。日本は核を持つインドと原子力協定を締結したが、今後の核開発に厳しい縛りをかけられるか、疑念がぬぐえないままだ。

禁止条約は非締結国に対しても、会議へのオブザーバー参加を認めている。日本は出席して、条約を支持した国々の声を正確に受け止める必要がある。

田上市長は宣言で「ようやく生まれたこの(禁止)条約をいかに生かし、進めることができるか、人類に問われている」と語った。条約は来年後半にも発効する見通しだ。一カ国でも多く参加し、核廃絶への国際世論を高めたい。

日本には被爆者の貴重な証言をはじめ、原爆投下の惨状を伝える多くの資料がある。政府はもちろん研究者、市民団体、個人でも世界に発信することができる。

第一歩を踏み出した禁止条約が核なき世界への道筋となるよう、粘り強く育てていきたい。被爆国の国民としての重要な責務である。

条約採択を受けて国際社会は、世界の核兵器の90%以上を保有する米ロ両国に軍縮を促さねばならない。大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発を急ぐ北朝鮮には、さらに孤立し経済発展の望みも実現しないと伝え続けたい。
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[産経新聞] 【主張】韓国徴用訴訟 国際法無視の不当判決だ (2017年08月10日)

戦時徴用をめぐる韓国の訴訟で、また日本企業に賠償を命じる判決が出た。日韓両国の協定で戦後補償問題は解決済みである。これを覆す不当な判決である。

大戦末期に三菱重工業の名古屋市内の軍需工場などに動員された元挺身(ていしん)隊員の女性らが起こした。光州地裁は計約1200万円の賠償を同社に命じた。11日にも同社を相手取った別の訴訟の判決が予定されている。

元挺身隊員のほか元徴用工らによる同種訴訟が相次ぐのは、平成24年に韓国最高裁が、個人の請求権は消滅していないとの判断を示したためだ。しかし、この判断自体が「日本の植民地支配は不当な強制的占拠」などと一方的に決めつけ、史実を無視している。

戦時徴用について、韓国側がいう「強制労働」などとの批判がそもそも誤りである。法令(国民徴用令)に基づき、合法的に行われた勤労動員である。

日韓協定についても正しく理解していない。昭和40年の日韓国交正常化に伴う日韓請求権・経済協力協定で、日本が無償3億ドル、有償2億ドルの供与を約束し、請求権問題は「完全かつ最終的に解決された」と明記された。

無償3億ドルには、徴用に伴う未払い賃金や被害補償問題の解決金も含まれている。個人補償の問題があれば、解決する責任は韓国政府にあるのだ。

国家間の約束を反故(ほご)にする賠償命令は、国際法上認められない。司法自ら法治を損ね、問題をこじらせる愚行だと認識すべきだ。

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根拠なき要求に対し、日本政府は企業と連携を密にし、断固たる拒否の姿勢を取る必要がある。

長崎市の軍艦島を舞台にした韓国映画をめぐり、「軍艦島は地獄島」などとうたった広告映像で使われた写真が、朝鮮人徴用工でなく、日本人であるなど誤りが見つかった。映画をつくるのは勝手だが、事実を歪曲(わいきょく)してはならない。印象が強い映像や写真では、なおさらである。

嘘を独り歩きさせぬよう、事実に沿って反論を重ねたい。

慰安婦像に加え、徴用工の像の設置計画もあるという。なんでも「強制」との言葉をかぶせた、言いがかりは、やめてもらいたい。日韓関係を損なうだけである。

韓国は、足元の安全保障や経済を考えず、反日で喜んでいる場合ではなかろう。
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[日経新聞] エネルギー政策の見直しは長期の視点で (2017年08月10日)

経済産業省がエネルギー政策の指針となる「エネルギー基本計画」の見直しに着手した。2つの有識者会議で議論し、来年3月末をめどに見直し案をまとめる。

2030年時点でどのようなエネルギーを、どんな組み合わせで使っていくのかについて、14年につくった計画を足元の変化をふまえて再検討する。

国際情勢の変化や技術の進展に応じてエネルギー政策を見直すことは大切だ。ただし、重要なのは30年時点の目標を達成するだけではない。その先をにらみ、エネルギーを安定的に使い続ける長期の視点を欠いてはならない。

東日本大震災後初となった現行の基本計画では、原子力発電所への依存は「可能な限り低減させる」と明記する一方、原発を「重要なベースロード電源」と位置付け、安全性の確保を条件に再稼働を進める方針を確認した。

太陽光や風力などの再生可能エネルギーは「重要な低炭素の国産エネルギー」と位置付け、「13年から3年程度、導入を最大限加速」するとした。国はこれをもとに30年に原子力を20?22%、再生エネルギーを22?24%などとする電源構成の組み合わせ、いわゆる「エネルギーミックス」を定めた。

これまでに11社の26原発が再稼働に必要となる安全審査を申請し、5基が再稼働した。ただ、今後も再稼働が順調に進むかどうかは不透明だ。また、30年時点の発電量は確保できても、国が定める最長60年の運転期間が過ぎれば廃炉となり、いずれゼロになる。

基幹電源として使い続けるならどこかで新増設を考えなければならない。30年以降を意識した議論を今から始めるべきではないか。

割高な再生エネルギーの費用を電気料金に上乗せして普及を促す「固定価格買い取り制度」が12年に始まり、再生エネルギーの導入量は制度開始前に比べ2.7倍に増えた。発電量に占める比率は約15%まで高まった。

だが、買い取り費用は17年度で2兆円を超す見通しだ。導入拡大に伴って国民負担はさらに増える。いつまでも青天井は許されない。持続可能な形で普及を促す仕組みに変えていかねばならない。

地球温暖化対策の道筋を定めたパリ協定が発効し、電気自動車(EV)へのシフトも加速している。エネルギー利用の変化は社会を変える。50年後、100年後を見据えた備えを始めるときだ。
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[毎日新聞] 国税庁長官の会見拒否 人前に出ない不可思議さ (2017年08月10日)

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行政機関のトップとして首をかしげざるを得ない対応だ。

国税庁が、佐川宣寿(のぶひさ)長官の就任に伴う記者会見を行わないと決めた。財務省理財局長だった時、森友学園への国有地払い下げ問題を巡り、国会で交渉経過の説明と徹底した調査を拒否した人物だ。

佐川氏の就任は1カ月前だ。国税庁の記者クラブは会見を再三求めたが、国税庁は先送りした揚げ句、「諸般の事情」を理由に拒んだ。

森友学園を巡っては、安倍晋三首相の妻を名誉校長とする小学校の用地として国有地が不当に安く売却されたのではないかと言われてきた。

佐川氏は「価格は適正」と強調したが「記録は破棄した」「データはない」と繰り返した。木で鼻をくくったような姿勢に野党は反発した。

「先方からいくらで買いたいと希望があったこともない」とも答弁したが、虚偽の可能性が指摘される。

会見で国会答弁の疑問点を蒸し返されるのを嫌がったのだろう。

佐川氏の人事について、「論功」との野党の批判に対し、麻生太郎財務相や菅義偉官房長官は「適材適所」と主張してきた。

佐川氏は大阪国税局長や国税庁次長を歴任した。理財局長から国税庁長官に就任するケースは多く、佐川氏の昇格が異例なわけではない。

それならば、なおさら堂々と会見に臨んでいいはずだ。応じないのは、何か後ろめたい事情があると思われても仕方がないのではないか。役所のトップが人前に出るのを拒むのは不可思議である。

税金を徴収する国税庁の権力は絶大だ。公平さが重要な業務であり、国民の理解と信頼が欠かせない。

佐川氏は会見の代わりとして文書で談話を出し、国税庁の使命を「公平な課税」「悪質な事案への厳正な対応」と表明した。

ただ、森友問題解明のかぎを握る人物が疑惑をうやむやにしたまま、一方的に納税の重要性を強調しても説得力に乏しい。国税当局の税務調査に支障が出る恐れも指摘される。

政権の対応も問題だ。

首相の友人が理事長の加計学園問題と並んで不透明な行政への不信が国民の間で広がった。批判を受け、首相は「丁寧な説明」を約束した。佐川氏に会見を促すのが筋だ。
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[毎日新聞] 岐路の安倍政権 経済政策 いつまで「道半ば」なのか (2017年08月10日)

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「アベノミクスにより、やっとここまで来ることができた。しかし、まだまだやるべきことがある」

安倍晋三首相は第3次改造内閣でも「経済最優先」を掲げ、十分な効果がまだ得られていないので、この路線を続けるのだと強調した。

2012年12月の政権発足時に「デフレ脱却」をうたって以来、繰り返してきた主張だ。

「三本の矢」に始まったアベノミクスは15年秋、「第2ステージに移る」と宣言して「新たな三本の矢」となった。希望を生み出す強い経済、夢をつむぐ子育て支援、安心につながる社会保障の3本だった。

ほどなく「1億総活躍社会の実現」が掲げられ、そのための「働き方改革」が昨夏の内閣改造の目玉となった。14年秋から続く「すべての女性が輝く社会」と「地方創生」の政策目標も健在である。

こうしたスローガンを次々に打ち出し「道半ば」を演出しながら、時間稼ぎをしてきた4年半余だった。

看板の具体化のため、さまざまな施策が展開された。だが、効果について検証した形跡はない。

次は「人づくり革命」だという。

首相は「子どもたちの誰もが、夢に向かって頑張ることができる社会。いくつになっても学び直しができ、チャレンジできる社会。人生100年時代を見据えた社会」と言う。目指す将来像に異論はない。

だが、やはり賞味期限は短く、いずれ看板がつけ替えられると多くの人は受け止めている。そんな空気が漂う中での政策は人々に浸透せず、効果に乏しいものになる。

この間、多額の税金が費やされた。政策効果が道半ばゆえ手を緩められず、新たな看板にも対応しなければならなかったからだ。財政規律には目をつむった。

12年末の「国の借金」は997兆円だったが、今年3月末は1071兆円に膨らんだ。消費税増税があったにもかかわらず、である。

誰にこのツケを払わせるのか。人づくり革命の第一の対象となる将来世代だろうか。夢のない話だ。

こうしたことを繰り返している限り、消費は伸びず、人々が結婚や子育てに慎重なのも当然と言える。

今こそ、根本的な修正が不可欠である。
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[日経新聞] 農家が利用するコメ先物に (2017年08月10日)

大阪堂島商品取引所はコメ先物の正式な上場を断念し、試験的な上場期間をあと2年延ばすことになった。期限のない正式上場について、自民党がコメ価格への影響などを理由に反対したためだ。

政府は来年、コメの生産調整(減反)制度を廃止する方針だ。本来であれば、コメの販売価格を前もって確定できる先物市場は生産者にも役立つはずだ。

農家が自ら考えた計画で作付けし、収穫見込みの一定割合を先物を利用して価格変動リスクを抑える。米国の穀物生産者は当たり前のように行っている。

自民党の会合でも、リスクヘッジのためにコメ先物市場は必要との声はあり、所轄官庁の農林水産省も堂島商取が申請した正式上場を認可する方向にあった。

しかし、最後は投機的な先物取引が現物のコメ価格に影響しかねないと懸念する農業と関係の深い政治家の慎重論に押し切られた。

安倍政権は農家に経営感覚を求める農業改革を推進しているはずだ。コメ先物に旧態依然とした拒否反応を示し、家畜飼料米への転作誘導でコメ価格を下支えしようとする発想は農業改革と矛盾する。活発な市場取引を通じて競争力を高める政策を徹底すべきだ。

コメ先物は2011年に堂島商取の前身である関西商品取引所と、解散した東京穀物商品取引所が試験上場し、すでに2度、試験期間を延長している。これまでの6年間で大手コメ卸などが取引に加わり、現物調達の場として機能するようになったことは前進だ。

一方で、取引所にも課題はある。昨秋上場した「新潟コシヒカリ」などの効果で取引は増加傾向にあるとはいえ、平均売買高は東穀取が上場時に掲げた目標の半分以下にとどまる。

堂島商取には大規模な農業法人や先進的な農業協同組合から市場に引き込み、コメ先物の利用を広げていく戦略が要る。農家が参加し、売買高が増える実績を取引所が示せば、自民党内の反対意見も消えるはずだ。
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[読売新聞] 防衛白書 「新たな脅威」へ対処力高めよ (2017年08月10日)

増大する北朝鮮の脅威に備えるには、それに応じた防衛装備を導入し、対処能力を着実に高めることが大切である。

2017年版防衛白書が公表された。北朝鮮の核・ミサイル開発について「新たな段階の脅威」と位置づけた。大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射などを踏まえて、評価を引き上げた。

北朝鮮の弾道ミサイル発射は、今年に入って既に10回を超えた。3月には4発を同時発射し、うち3発を日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下させている。

多数のミサイルを同時発射し、相手国の防御網を破る「飽和攻撃」に必要な「正確性及び運用能力の向上」に、白書は初めて言及し、警鐘を鳴らした。

通常より高く打ち上げる「ロフテッド軌道」での発射を繰り返すことで、「長射程化」への懸念も示している。北朝鮮の技術力の急速な進展は疑う余地がない。

北朝鮮が再三、日本攻撃を公言する中、防衛省は、迎撃ミサイルSM3搭載のイージス艦の8隻体制の実現と、地上配備型誘導弾PAC3などの改良を急ぐべきだ。陸上配備型イージスシステムの新規導入も決断する必要がある。

敵基地攻撃能力の保有も前向きに検討する時期ではないか。

北朝鮮の核開発については、昨年9月の5回目の核実験などで、「計画が相当に進み、小型化・弾頭化の実現に至っている可能性が考えられる」としている。

米紙も、北朝鮮が核弾頭を小型化し、ICBMへの搭載が可能になったとする米国防情報局の分析を伝えた。事実なら、日米両国にとって深刻な事態と言えよう。

中国がアジアの安全保障環境に与える影響について、白書は「強く懸念される」と前年より踏み込んだ。東・南シナ海での「力を背景とした現状変更」の試みなど、「高圧的とも言える対応」を継続させているとも強調した。

警戒すべきは、中国軍艦艇や航空機の活動範囲の拡大である。

東シナ海に加え、日本海での中国軍の活動が「活発化する可能性」を指摘した。「外洋への展開能力の向上」が狙いとされる。

自衛隊は、海上保安庁とより緊密に連携し、警戒・監視活動に万全を期すことが求められる。

ロシア軍を巡って白書は、昨年11月の択捉、国後島への地対艦ミサイル配備を問題視している。

日露両政府の北方領土交渉が続く中で、一方的な軍備増強は看過できない。強く抗議し、自制を粘り強く促すことが欠かせない。
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[朝日新聞] 慰安婦問題 救済の努力を着実に (2017年08月10日)

今月初めに外相に就いた河野太郎氏と、韓国の康京和(カンギョンファ)外相がマニラで会談した。

河野氏が、慰安婦問題をめぐる日韓合意の着実な履行を求めたのに対し、康氏は合意の過程などを検討する特別チームを発足させたことを説明した。

2年前の合意の主眼の一つは元慰安婦らの心の傷をいやすための支援にある。そのため発足した財団に、日本政府は10億円を送り、元慰安婦らの7割以上が現金を受ける意思を示した。

そこまで事業は進んできたが、韓国の世論は否定的だ。財団は理事長が辞任し、存続を危ぶむ声も出ている。

文在寅(ムンジェイン)大統領にすれば、この合意は前政権によるものだ。しかし、政府間で公式に交わした合意である。高齢化が進む元慰安婦らの救済を履行せねばならない。それが日韓関係の発展にも資する賢明な道である。

大統領は、国内の反対世論を強調するのではなく、この問題をどう着地させるのかを語り、指導力を発揮するべきだ。

韓国政府の中には特別チームの性格について「問題をただす検証ではなく、過程をチェックする検討だ」との指摘があるが、どんな結論が出ても国際的合意と「民意」の板挟みになりかねない。

安倍政権も、元慰安婦らへのおわびと反省を表明した1993年の「河野談話」の作成過程を、3年前に検証した。安倍氏自身が談話を疑問視していたうえ、一部の政治勢力におされて「検証」に踏み切った。

だが、大きな問題は見つからず、安倍政権は談話の継承を改めて確認しただけだった。

歴代政権が積み上げた対外的な談話や合意を、政治の思惑で安易に蒸し返すのは不毛というべきだ。文政権は、そんな過ちを繰り返してはならない。

一方、韓国側の不信の背景には、日本政府の謝罪と反省の真意に対する疑念がある。

河野談話は、歴史の真実を直視する、と表明した。政府は96年、慰安婦問題の資料が見つかれば直ちに報告するよう求める通知を各省庁に出した。

だが、その努力は乏しい。今のインドネシアで、旧日本軍の部隊の命令で女性を連れ込んだとの証言資料が法務省にあったが、市民団体の指摘で内閣官房に提出されたのは今年2月だ。

この資料は十数年前には法務省にあることが知られていた。こんな後ろ向きな動きも日韓の負の連鎖が続く一因である。

日韓両政府は、約束を一つずつ守り、感情の対立をあおらない最善の努力を尽くすべきだ。
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[朝日新聞] 麻生財務相 「森友」巡る混乱収めよ (2017年08月10日)

7月に国税庁長官に就いた佐川宣寿氏が、慣例の記者会見を開かないことになった。

国民から税金を徴収するという絶大な権力を持つ国税庁は、他の役所にもまして説明責任を求められる。トップが自ら納税の意義を語り、国民に協力をお願いする。就任会見はその貴重な機会であり、少なくともここ十数年、新長官は臨んできた。見送りは異例の事態だ。

国税庁は「諸般の事情」としか説明していないが、理由は明らかだ。

佐川氏は先の通常国会で、財務省理財局長として、森友学園への国有地売却問題で何度も答弁に立ち、事実確認や記録提出を拒み続けた。いま、会見を開けば、森友問題に質問が集中するのは必至だ。佐川氏が回答を拒否すれば、その様子が国民に伝えられる。

自身への直接の批判を免れるのに加え、支持率低迷に直面する安倍政権への悪影響を防ぐ。「会見なし」を誰が決めたのかは定かでないが、そうした思惑があるのだろう。

国会で国民への説明を拒絶する役回りだった人物を、国会が閉じたとたん、とりわけ説明責任が重い役職に就ける。入省年次といった身内の論理に基づく決定の結果が「会見なし」だ。人事を決めた麻生財務相と承認した官邸の責任は重い。

長官の沈黙が国税庁への不信の広がりを招けば、徴税の業務に影響が出かねない。国民・納税者との関係を築き直すには、森友問題の真相解明に一貫して後ろ向きだった財務省自身が態度を改めるしかない。

ここは、財務省を率い、副総理として安倍政権を支える麻生財務相が、混乱収拾に向けて職員に徹底調査を指示するべきではないか。

大阪府豊中市の国有地を、財務省はなぜ、鑑定価格より8億円余りも安く森友学園に売ったのか。財務省と学園との間でどんなやりとりがあったのか。その土地に建設予定だったのが、安倍首相の妻昭恵氏を名誉校長とする小学校だったため、対応が変わったのではないか。

森友問題を巡る疑問は数多い。その一つひとつに具体的な証言と資料で答えなければ、税務行政、そして財務省への国民の不信感はぬぐえない。

安倍首相は内閣改造後の記者会見の冒頭、森友問題にも触れたうえで、「大きな不信を招く結果となった」と反省を口にした。「謙虚に、丁寧に、国民の負託に応える」という首相の言葉が本物かどうか。政権としての姿勢が問われている。
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[読売新聞] 日本ファースト 理念と政策の明示を最優先に (2017年08月10日)

国会議員1人の政治団体の設立が、これほど注目されるのは異例だ。既成政党が国民の期待に応え切れていないことの裏返しと言えよう。

東京都の小池百合子知事に近い無所属の若狭勝衆院議員が、政治団体「日本ファーストの会」を発足させた。地域政党「都民ファーストの会」と連携し、国政新党の年内結成を目指す。

9月に政治塾を開講し、塾生らから次期衆院選の候補を選ぶ方針だ。都民ファーストと同じ手法で、7月の都議選に大勝した成功体験に基づく発想なのだろう。

「安倍1強」の驕(おご)りや緩みへ批判が高まり、野党第1党の民進党も長期低迷が続いている。その中で、無党派層など非自民票の新たな受け皿作りを進める戦略だ。

読売新聞の世論調査でも、都民ファーストの国政進出に「期待する」人は48%に上っている。

新党には、民進党に離党届を提出した細野豪志・前代表代行や、長島昭久衆院議員らが参加する可能性が取り沙汰される。

民進党には、共産党との選挙協力に不満を持つ保守系議員が少なくない。9月1日の代表選の結果次第で、党の分裂や野党再編につながる可能性も否定できない。

問題なのは、日本ファーストが国政で何を目指すのか、肝心の具体像が見えないことだ。

若狭氏は「小池氏の理念を全国に推し進める」と語る程度だ。小池氏も「既成政党では(民意を)カバーできない」と新党を後押ししつつ、自らは都政に専念するとして距離を置く姿勢も見せる。

まずは、新党の具体的な理念と政策を示すべきだ。憲法改正や、経済再生、外交・安全保障にいかに取り組むか。自民党とどう違うのか。これらを明確にしなければ、国民は判断のしようがない。

過去にも、既成政党への不満が高まった際、様々な新党が誕生した。離合集散の末、その多くは数年以内に消滅した。小池氏が関与した日本新党も、その一つだ。

地域政党では、大阪維新の会が国政に進出し、今も一定の勢力を保つが、一時の勢いはない。

国政では、地方政治と比べて、政党間の競争が激しく、党の総合力が問われる。小池氏と都民ファーストが今後、東京都政でどこまで実績を重ねられるか。それが新党の将来を左右しよう。

既成政党には、新党への警戒感が広がる。今、大切なのは、自民党は政権党として、民進党は政権を将来担える野党として、それぞれ自らの存在感を示すことだ。
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