2017年05月12日

[産経新聞] 【主張】五輪仮設費 前を向ける全日本体制を (2017年05月12日)

これでようやくスタートラインに立てるのだろうか。いや、立たなくてはならない。

2020年東京五輪・パラリンピックの経費問題で、東京都の小池百合子知事が安倍晋三首相と会談し、都外の競技会場も含めて仮設整備費を原則として都が全額負担すると表明した。

仮設整備費は当初、大会組織委員会が担うことを原則とし、不足分は都が補填(ほてん)することになっていた。だが、組織委が全額負担は困難であるとして費用負担の枠組み変更を訴え、都と国、開催自治体に負担を求めていた。

都外の仮設整備費は追加競技に決まった野球会場などを含めて500億円前後になるとされ、これに神奈川、千葉、埼玉などの都外自治体が反発し、五輪準備停滞の大きな要因となっていた。

小池知事と会談した安倍首相は「いよいよ20年に向かって進んでいく」とこれを評価し、丸川珠代五輪相は「やっと決断してもらえた」と述べたという。遅きに失したが、決めた以上は大会準備に邁進(まいしん)してもらいたい。

五輪準備はこれまでも、メイン会場となる新国立競技場の建設計画や、大会公式エンブレムの白紙撤回などで、何度もつまずいてきた。その度、責任の所在のあいまいさが指摘されてきた。

続きを読む

仮設整備費についても組織委や都、都外自治体が互いに責任を押しつけ合ってきたように映る。大会準備・運営の両輪、あるいは一体であるべき組織委と都が対立関係にあるかのような現状はおかしい。五輪には参加したいが費用負担はご免だ、という都外自治体の態度にも問題はなかったか。

それぞれに都民、県民を抱えた首長同士の調整が進まないのは、ある意味、当然だ。その調整役を担うのが五輪相の役目だろうが、あまりに存在感が薄い。前任者の遠藤利明氏の任期がわずか1年余で、退任後に組織委副会長に就任している構図も分かりにくい。

五輪招致の最終プレゼンテーションで安倍首相は「私ども日本人こそは、オリンピック運動を真に信奉する者たちだ」と述べた。同じせりふを、今も胸を張っていえるだろうか。「オールジャパン」で大会に臨むには、首相のリーダーシップが不可欠である。

関係者の全てに、五輪成功に懸ける熱意をみせてほしい。残された時間は極めて少ない。
posted by (-@∀@) at 13:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 産経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[東京新聞] クロマグロ 魚食文化の曲がり角 (2017年05月12日)

世界一のクロマグロ消費大国日本で密漁まがいの不正が横行、資源保護の国際公約も守れなかった。すしや刺し身は日本が誇る食文化。ルールを守り、その豊かさを後世に伝えてこその文化である。

日本近海など太平洋クロマグロの資源量は、最盛期の十分の一程度に減っている。国際自然保護連合(IUCN)は二〇一四年、絶滅危惧種のリストに載せた。

太平洋クロマグロの資源管理に当たる国際機関、中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)は資源回復に向けてその年、重さ三〇キロに満たない幼魚の漁獲量を、半分に減らすことで合意している。

六月末までの一年間で四千七トンが、日本に許された漁獲枠。ところが規制開始二年目のことしもうすでに、四月末までにその上限を超えてしまった。

西日本を中心に「予想外の豊漁」で、他の魚種を狙った定置網での混獲が増えたこともある。

だが、水揚げ量の過少申告や、未承認の漁船による“密漁”などの不正も横行しているという。

日本は、世界最大のクロマグロ消費国。西太平洋の漁獲量の八割を占め、その上輸入も多い。魚食文化の伝統を守り、マグロを食べ続けるためには、資源保護の手本を示す立場にあり、海外や自然保護団体からの風当たりは強まっている。

政府は来年以降、成魚も含め、海域の「漁獲可能量(TAC)」を事前に決める、罰則付きの総量規制に乗り出す方針だ。

それでも公約破りが続いた場合、自然保護の観点から「しばらく全面禁漁を」ということにもなりかねない。

海は広いが有限だ。そこに生きる魚介類、私たちが「資源」と呼ぶ生き物たちも有限だ。

増やさずに捕り続ければ減っていき、いつかは絶える。

養殖が飽食の穴を埋めるには、しばらく時間がかかるだろう。

マグロやウナギだけではない。温暖化の影響もあらわになり、近海のスルメイカは記録的な不漁。熊野のサンマ、三河のアサリ、海ではないが琵琶湖のアユまでピンチという。日本の誇る魚食文化は明らかに曲がり角。もう乱獲と飽食は許されない。

たとえば「旬に味わう」というたしなみも、守ってこその食文化ではないのだろうか。

先人が文化にまで高めた豊かな「食」を次世代に伝え残すには、消費者の協力も欠かせない。
posted by (-@∀@) at 13:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[東京新聞] 「共謀罪」 危険な法制度はやめよ (2017年05月12日)

「共謀罪」の審議がヤマ場を迎えつつある。国際組織犯罪防止条約の締結のためなら現行法のままで十分だ。テロ防止を掲げる法案の狙いが反政府の活動などの監視なら、あまりに危険だ。

国連の条約はマフィア対策のために各国が手を結ぼうという趣旨である。マネーロンダリング(資金洗浄)や人身売買、麻薬取引など金銭目的の犯罪を主眼としている。テロ対策ではない。

過去三回にわたって政府が共謀罪法案を国会提出したときもテロ対策としなかったのは、そうした理由からだ。しかも、国連の立法ガイドは「自国の国内法の基本原則に従って必要な措置をとる」ことを認めていると読める。日弁連もそう解している。

日本の基本原則とは、既遂の処罰である。話し合っただけで処罰される共謀罪などは、日本の刑事法の原則とは全く相いれない。とはいえ、日本でも重大犯罪については、未遂や予備、陰謀などの段階で処罰できる。もちろん、マフィア、暴力団対策の法整備が整っていることはいうまでもない。

だから、現行法のレベルで十分、国連の条約を締結できるはずである。何が何でも「共謀罪」と推し進める政府の姿勢に疑問を感じざるを得ない。

もっと不思議なのは、本来はマフィア対策の法律なのに現政権が「テロ対策」と冠を付けたことだ。東京五輪・パラリンピックと結びつけ、国民の理解を得ようとする狙いが透けてみえる。

だが、テロ対策法がテロを防ぐ万能薬でないのは米国やフランスなど各国をみればわかる。それに日本はテロ防止に関する十三もの国際条約を締結し、ほぼ完璧な状態とされる。とくに二〇一四年に改正されたテロ資金提供処罰法によって資金や土地など利益の提供が包括的に処罰の対象になった。

つまり現在、日本ではほとんどのテロ目的の行為は処罰できるのである。今回の法案は共謀、計画段階と準備行為の段階で処罰できるようになる。だが、話し合いという共謀や現金自動預払機(ATM)でお金を下ろすなどの準備行為の現場をどのように捜査当局はつかむのだろうか。つまるところ、広く監視するしかなかろう。

対象は本当にテロリストなのか。政府は国会で「一般国民は対象にならない」と繰り返した。では反政府の活動をする団体の人々はどうなのか。何らかの法に反していたら。そうした人々を監視する道具にならないか心配する。
posted by (-@∀@) at 13:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[産経新聞] 【主張】WHO総会 中国の台湾排除を許すな (2017年05月12日)

自国の利益や主張を押し通すために、国際機関を牛耳ろうとする。その姿勢は目に余る。

ジュネーブでの世界保健機関(WHO)総会から、台湾の締め出しを図る中国のことである。

台湾は馬英九政権下の2009年から、オブザーバーとして総会に参加している。ところが、今年は予定期限内に招待状が届かなかった。

中国の当局者は「出席できない責任は民進党当局にある」と語った。参加拒否は、蔡英文総統が率いる政権に対する対抗措置だと、公然と認めたかっこうだ。

「一つの中国」をめぐる台湾との対立が背景にある。だが、ことは感染症対策など人類全体の医療衛生にかかわる。台湾の排除は、2300万人が暮らす東アジアの一角を、世界の保健サービスから切り離すに等しい行為だ。

事柄の優先順序を常識的に判断できないのは、国際協力の輪を乱す存在である証しだ。

台湾は中国を発生源とする2003年の新型肺炎(SARS)の流行時、WHOから情報提供を拒まれた経験がある。情報を得られるようにしようと総会参加を重ねるのは、当たり前のことだ。

続きを読む

菅義偉官房長官は「WHOへの対応に地理的空白を生じさせないためにも、台湾が何らかの形で参加することが望ましい」と語った。これも当然だろう。

先進国では米国、カナダも台湾のオブザーバー参加を支持している。香港出身のマーガレット・チャンWHO事務局長は、公正かつ妥当な判断を示すべきだ。

WHOという人道に直結した分野ですら、この高圧ぶりだともいえよう。

蔡政権の発足後、中国は国連食糧農業機関(FAO)の水産委員会(昨年7月)、国際民間航空機関(ICAO)総会(同9月)などでも、台湾の参加を阻んできた。注視すべきは、いずれも国連の専門機関である点である。

中国は1971年に国連代表権を獲得した。国連は、多くの課題で世界の中の調整を担うことを求められている。その責務を全うすることなく、自国の都合で組織運営を左右したがる。それが今の中国の姿ではないか。

WHOの総会期間中、台湾は代表団を現地に派遣し、存在をアピールする。日本政府も、大いに支援したらよい。
posted by (-@∀@) at 13:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 産経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[毎日新聞] 「9条改正」せかす首相 議論の基盤を壊している (2017年05月12日)

[PR]

衆院憲法審査会できのう予定されていた審議が見送られた。安倍晋三首相が憲法9条に自衛隊の存在を明記する改憲案のとりまとめを自民党に指示し、野党が反発したためだ。

戦争放棄と戦力不保持を定めた9条1、2項は維持したままの自衛隊明記には野党の賛同者も少なくない。それでも野党が抵抗するのは、これまでの与野党論議を飛び越えて首相が性急な改正を求めたからだ。

首相は憲法記念日の集会にビデオメッセージを寄せ、9条改正の2020年施行を目指す考えを表明した。その一方、国会の質疑では、自身のインタビューが掲載された読売新聞を「熟読していただければいい」と答弁して説明を避けた。「国会軽視」だと反発した民進党に対しては「具体的な提案を憲法審査会に提出していただきたい」と挑発した。

衆参両院の憲法審査会は与野党の合意形成を重視してきた。前身の憲法調査会から引き継がれてきたのが「改憲を政局に利用しない」という暗黙の了解だ。最高法規である憲法の改正には幅広い国民合意が必要だとの基本的な考え方に基づく。

そもそも、憲法改正案の発議権を持つ国会の頭越しに行政府の長が具体的な改憲方針を明示するのは異例だ。首相は国会における憲法論議のルールを軽んじている。

自民党内では、首相に近い議員を中心に、改憲項目の具体化作業が進まない憲法審査会への不満も募る。「両院で改憲勢力が3分の2を持っている間に」「民進党が反対したら衆院解散」との声も聞かれる。

自民党が12年にまとめた憲法改正草案では、9条2項を全面的に見直し、「国防軍」の保持を明記している。それを撤回する党内論議もないまま、首相指示に従うのか。

衆院憲法審査会で自民党は、首相指示は「あくまで党内向け」と説明し、20年施行の目標期限にも縛られないことを確認した。今後、党内の検討作業と審査会の議論との間に矛盾が生じるのは間違いない。

首相は現行憲法を「占領期の押しつけ」と批判してきた。しかし、党内外の議論を後回しにして9条改正をせかす首相の姿勢こそ、押しつけではないか。

首相は自らの発言が冷静な議論の基盤を壊していると認識すべきだ。
posted by (-@∀@) at 12:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 毎日新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[毎日新聞] 米大統領がFBI長官解任 強権で疑惑を隠すのか (2017年05月12日)

[PR]

何とも乱暴で露骨な人事と言わざるを得ない。トランプ米大統領は、任期を6年も残す連邦捜査局(FBI)のコミー長官を突然解任した。

大統領は司法省の「コミー氏はFBIを効率的に統率できない」という判断に従ったまでだと言うが、まるで説得力がない。

FBIは昨年の大統領選におけるトランプ陣営とロシアの関係を調べていた。ロシアが行ったという民主党陣営へのサイバー攻撃に、共和党のトランプ陣営が何らかの形で関わったのではないか、との疑惑だ。

FBIが捜査態勢の拡充を司法省に求めた数日後にコミー氏が解任されたとの報道もある。疑惑が一向に晴れない中で長官を解任すれば、大統領は捜査を妨害したいのか、という観測が広まるのは当然だ。

そもそもトランプ氏はコミー氏を評価していたはずだ。大統領選の対立候補クリントン元国務長官の「私用メール問題」についてコミー氏は昨年7月、「訴追に相当せず」と発表したが、投票日直前の10月末に再捜査を宣言し、クリントン氏の敗北につながったとされるからだ。

トランプ政権はコミー氏の7月の対応について「司法長官の権限侵害」としているが、10カ月も前の話を解任の理由とするようでは、ご都合主義の批判は免れまい。

トランプ氏は大統領令を差し止めた裁判官も激しく批判した。大統領は司法に対して超越した存在であり、意に沿わぬ者は相応の理由がなくても排除できるという、危険で誤った思い込みがあるのではないか。

都合の悪い報道は「フェイク(偽)ニュース」と決め付け、好意的な報道をするメディアを重用する姿勢にも同様の危うさを感じる。

だが、権力と闘ってきた米国のジャーナリズムが、それでひるむとは思えない。1973年、ニクソン大統領はウォーターゲート事件の追及をかわそうと特別検察官を解任したが、結局は辞任に追い込まれた。強権を発動しても、真実を隠し通すことはできないという教訓だ。

民主党は特別検察官による真相究明を求め、共和党内にも大統領を批判する声がある。メディアの追及も激しさを増すだろう。強権発動によってトランプ氏はむしろ自分を窮地に追い込んだように思える。
posted by (-@∀@) at 12:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 毎日新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[日経新聞] 人口減にらみコンパクトな街を目指せ (2017年05月12日)

全国の自治体で住宅や商業・福祉施設などを一定の区域に誘導する「立地適正化計画」の策定が広がっている。地方の人口減少が加速するなかで、郊外での無秩序な開発に歯止めをかけ、コンパクトな都市構造に転換することが求められているためだ。

市町村がつくる同計画では、住宅を集める「居住誘導区域」と、店舗や病院、学校などの立地を促す「都市機能誘導区域」を設ける。市街化区域よりも狭い範囲にそれぞれ設定することになっており、時間をかけて街を縮め、人口密度を維持する狙いがある。

背景にあるのは地方都市のにぎわいの喪失だ。特に、県庁所在市に次ぐ第2、第3の都市の衰退が著しい。このまま人口密度が低下すると、スーパーのような生活に欠かせない店や施設の撤退が加速しかねない。

団塊世代がすべて75歳以上になる2025年ごろには、車を運転できない高齢者が急増する。現在のように通勤から通院、買い物まで車に依存せざるを得ない都市構造では暮らしづらくなる。そうなる前に様々な機能を一定の区域に集約しようというのが同計画だ。

特に重要になるのが住宅の立地だ。駅やバス停に近い地域に誘導し、公共交通や徒歩で移動できる街に徐々に変えていく必要がある。日常生活で歩く時間が増えれば健康面にもいいだろう。サービス付き高齢者向け住宅の郊外立地も抑えてほしい。

老朽化した公共施設についても街なかでの集約を積極的に進めるべきだ。コンパクトな街になれば、訪問介護の事業者などの生産性も高まる。

車への過度な依存を改めるカギとなるのが公共交通網の充実だ。この点では住民の協力が欠かせない。岐阜市では地域住民が協議会を設けてコミュニティーバスのルートやダイヤ、運賃を決め、利用増につなげている。

市町村がすでに策定した計画をみると、熊本市や山形県鶴岡市などのように居住区域の縮小に積極的な地域がある一方で、都市機能区域だけを設けて居住区域は先送りしたところもある。人口減少時代の都市のあり方について自治体はもっと真剣に検討すべきだ。

同計画の策定を後押ししているのは国土交通省だが、政府全体で取り組むべき課題だろう。過疎対策などと同時に地方都市の再生にもっと力を入れてほしい。
posted by (-@∀@) at 12:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[日経新聞] 外国船から水産資源を守れ (2017年05月12日)

中国などの外国漁船が日本の排他的経済水域(EEZ)に迫り、漁獲を拡大している。日本のEEZや領海に侵入するケースも目立つ。外国船の漁獲急増を放置すれば水産資源は減少し、日本の漁獲量に影響しかねない。政府は対策を急ぐべきだ。

水産庁によれば、沖縄県西方の東シナ海では2万隻近い中国漁船が操業を続けている。中国船は乱獲で沿岸の漁業資源が減り、資源の豊かな日本近海に押し寄せるようになったとみられる。

2012年以降は台湾に追随する格好で中国の漁船が日本のEEZに近い北部太平洋の公海で操業し始め、サンマやサバを大量に漁獲している。中国の提出資料による公海域でのサンマ漁獲量は昨年、6万3千トンと12年の31倍に急増した。サバの漁獲量も14万3千トンと14年の6倍近くに拡大した。

公海では資源管理のルールがなく、取り締まりもできないため日本政府は中国や台湾、韓国、ロシアなどと新たな条約を締結。早期に資源調査を実施し、漁船の数を現状から増やさないよう努力することを決めた。

しかし、問題の海域では無登録で操業する中国漁船も多い。合意に実効性を持たせるため、政府は中国や台湾に厳格な管理を求めるべきだ。調査によって資源量の減少が判明すれば、漁船や漁獲量を削減する対策も要る。

14年には小笠原諸島の周辺で中国漁船が赤サンゴを大量に密漁する事件が起きた。北海道沖のEEZ内では水産庁がロシア漁船のものとみられるカニの漁具を多く押収している。日本の主権を侵害する行為は許されない。水産庁は海上保安庁と連携を強めて監視を徹底してもらいたい。

国連統計で1980年から14年までに世界の漁獲量(養殖を除く)は4割増加。中国の漁獲は5.5倍に増えた。水産資源を維持するには、新興国が漁獲ルールをきちんと守る必要がある。そのためには、まず日本が各国に資源管理の手本を示さなければならない。
posted by (-@∀@) at 12:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[朝日新聞] 森友学園問題 昭恵氏に聞きたいこと (2017年05月12日)

学校法人・森友学園を巡る国有地売却問題で、安倍晋三首相の妻、昭恵氏と学園側の接点が次々と浮上している。事実解明のためには、昭恵氏が公の場で語ることが不可欠だ。

昭恵氏に直接ただしたいことは、少なくとも三つある。

まず学園側が国と進めていた土地取引について、昭恵氏がどこまで認識していたかだ。

籠池泰典・前理事長によると、学園は土地取得の当初段階から首相や昭恵氏の名前をあげて財務省と交渉した。2012年には小学校の建設構想について昭恵氏に説明したとし、13年に国有地の取得要望書を近畿財務局に提出。14年には昭恵氏と一緒に建設予定地で撮った写真を財務局に示したという。

籠池氏は、交渉状況を昭恵氏に「適時報告していた」ともいう。では昭恵氏は自らの立場が、国有地取得に使われていることを知っていたのか。報告の有無を確認する必要がある。

もう一つは、名誉校長就任の経緯や理由だ。昭恵氏が就任を承諾したのは15年9月の講演の時という。近畿財務局が、売却を前提に土地を貸すという異例の措置を決めた約4カ月後だ。土地取引のやりとりが続くなか、昭恵氏はこの段階でも自分が与える影響に思いをいたさなかったのだろうか。

昭恵氏はこの時の講演で「何か私もお役に立てればいいと思っていた」と述べた。発言の真意を詳しく説明してほしい。

三つ目は、15年11月、昭恵氏付の政府職員が、同学園にファクスを送った件だ。籠池氏によれば、土地貸借の期間変更などについて相談するため、昭恵氏に留守電で連絡。その後、職員が財務省に問いあわせ、籠池氏にファクスを送った。籠池氏は、昭恵氏への依頼の回答と受け止めたという。

政府は、昭恵氏ではなく職員あての相談だったとし、「公務員として丁寧な対応をした」と主張する。では電話の相手とされる昭恵氏は職員にどう伝えたのか、説明してもらいたい。

昭恵氏は3月23日、自身のフェイスブックで、ファクスの件と学園への100万円の献金について否定した後、この問題では「沈黙」を続ける。

財務省も、野党が求めた情報公開に、小学校の設立趣意書をタイトルまで黒塗りにして開示した。これでは昭恵氏らの関与の真偽を検証しようもない。

首相は「既に何回も答弁した。こればかり質問される」と野党を批判するが、昭恵氏本人が説明し、疑惑が解明されない限り、追及は終わらない。
posted by (-@∀@) at 11:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 朝日新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[朝日新聞] 「共謀罪」審議 採決ありきは許されぬ (2017年05月12日)

大切なのは議論した時間ではなく中身だ。言うまでもない。打ち切りの話がいま出ること自体、人々を愚弄(ぐろう)するものだ。

「共謀罪」法案をめぐる対応である。自民、公明両党は衆院での審議を来週半ばで終わらせ参院に送る方針を固めた。審議時間が、あと2回法務委員会を開けば、与党がめどとする30時間になるからだという。月末の主要国首脳会議に首相が出席する前に、衆院を通過させておきたい思惑もあるのだろう。

採決に向けた環境を整えるため、法案を一部修正することで日本維新の会とも合意した。だが、金田法相による答弁ペーパーの棒読み、副大臣との見解の食い違い、委員会運営をめぐる混乱が重なり、法案に対する理解は一向に深まっていない。

たとえ犯罪が実際に行われなくても、仲間と計画し、準備に動いた段階で処罰できるようにするのが、この法案だ。

「準備」とはどこまでの行為をさすのか。捜査当局の判断次第で取り締まりの範囲が広がる恐れはないか。人の心の内にまで踏み込む捜査がなされるのではないか――。組織犯罪対策の必要性は理解しながらも、多くの人が懸念をもっている。

委員会に出席した安倍首相は「不安を抱かれることのないよう、捜査の適正確保に向けて政府としてしっかり取り組む」と答えた。ところが岐阜県警が市民運動を監視していた問題への対応を問われると、「一般論として警察は法令に基づき、適切に職務を遂行している」と逃げの姿勢に終始した。

風力発電施設の建設に反対する市民や、その知り合いというだけで活動には関与していない人の氏名、学歴、病歴、健康状態などを県警が集め、電力会社側に数回にわたって伝えていたという、驚くべき事案である。

真相を解明し、謝罪し、関係した警察官や幹部を処分し、再発防止策を講じて初めて、「しっかり取り組む」という答弁も信用できるというものだ。

そうでなくても森友学園をめぐる問題で、公務員としての倫理や節度もかなぐり捨てて、強弁を重ねる政府の姿を、国民は連日のように目の当たりにしている。「政府を、捜査機関を信用しなさい」「犯罪とは無縁の一般人は心配しなくていい」とただ繰り返しても、受け入れられるはずがない。

法律そのものの必要性や、処罰対象となる犯罪の種類・数の当否などについても、疑問は依然として残ったままだ。

このまま採決に突き進むことなど、およそ許されない。
posted by (-@∀@) at 11:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 朝日新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[読売新聞] 韓国文在寅外交 慰安婦合意を反故にするのか (2017年05月12日)

歴史問題に関する日韓両国の外交交渉の成果を反故(ほご)にするつもりか。韓国の新政権は合意の重みを忘れてはならない。

安倍首相は文在寅大統領との電話会談で、2015年末の慰安婦問題を巡る合意について、「国際社会からも高く評価された合意を責任を持って実施することが重要だ」と述べ、着実な履行を求めた。

文氏は、「韓国国民の大多数が感情的に合意を受け入れていないのが現実だ」と語り、合意の履行に消極的な姿勢を示した。

そのうえで、「歴史問題を賢く克服できるよう共に努力する必要がある」とも強調した。合意の再交渉を求めるという選挙公約が念頭にあるのだろう。今後、文氏が公約に固執すれば、日韓関係の一層の冷却化は避けられまい。

両首脳は、日中韓首脳会談などの機会も含めて、会談を早期に行うことでは一致した。慰安婦問題を蒸し返す文氏の言動が、日韓関係全体に悪影響を与えないよう注意することが欠かせない。

安倍首相は、核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮が「非核化に向けた真剣な意志と具体的行動」を示すことの重要性を指摘した。南北対話に前向きな文氏をけん制する狙いがあるとみられる。

文氏は就任演説で、北朝鮮情勢への対応を緊急課題と位置づけ、「必要なら、直ちにワシントンに飛ぶ。北京と東京にも行き、条件が整えば、平壌にも行く」と述べた。対話のための対話では、問題の解決にはつながらない。

トランプ米大統領との電話会談では、同盟強化で一致した。

文氏が対米関係重視を打ち出したのは、国内世論対策の意味が大きいのではないか。左派政権誕生で同盟が不安定化するという懸念が保守層中心に根強いからだ。

同盟の将来を占う試金石は、朴槿恵前政権下で合意し、在韓米軍に配備された最新鋭ミサイル防衛システム「最終段階高高度地域防衛(THAAD)」の扱いだ。

文氏は演説で、「THAAD問題解決のために中国と交渉する」と語った。だが、中国の習近平国家主席から、電話会談で、「実際の行動で関係を発展させることを希望する」として、逆に配備見直しを迫られる羽目になった。

盧武鉉元大統領は、米中間を調整する「バランサー」を標榜(ひょうぼう)したことや北朝鮮への融和政策で、日米との関係をぎくしゃくさせた。側近だった文氏には、その轍(てつ)を踏むことなく、日米韓の結束を乱さないようにしてもらいたい。
posted by (-@∀@) at 11:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 読売新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[読売新聞] 自動翻訳 上手に使って言葉の壁破ろう (2017年05月12日)

外国人との円滑なコミュニケーションのため、上手に活用したい。

会話の内容を認識し、日本語と外国語に瞬時に翻訳する自動翻訳サービスが広まりつつある。

救急現場で重宝されそうなのが、総務省消防庁と情報通信研究機構が外国人対応のために開発したシステムだ。4月から全国の消防本部に提供している。

救急隊員がスマートフォンに「どこが痛いですか」などと話しかけると、翻訳された内容が画面に表示される。音声で伝えることもできる。英語や中国語、タイ語など15言語に対応している。

先行して導入した札幌市では、「さっぽろ雪まつり」会場などで、外国人観光客への迅速な救急対応が可能になったという。

人工知能(AI)の目覚ましい発達が、自動翻訳の性能の向上をもたらしている。トップ棋士を破った囲碁プログラムにも使われる高度な計算手法が自動翻訳にも応用され、正確な音声認識と自然な翻訳が可能になった。

日本マイクロソフトは4月、インターネット電話で、日本語対応の自動翻訳を始めた。米グーグルのスマホ用アプリも人気だ。

短く平易な内容であれば、違和感のないレベルに訳せる。仕事やレジャーなどの様々な局面で役立とう。窓口で、住民向けの各種手続きに活用する自治体もある。

複雑な内容の翻訳では、人間の通訳に遠く及ばないものの、多言語に対応できるのが、自動翻訳の強みだ。使用者が、その特性をうまく引き出す必要があろう。

普及させる上での問題点は、少なくない。特に重要なのが、プライバシーの保全である。

会話の音声認識や翻訳処理は基本的に、ネットワークを介して、遠隔地のコンピューターで行われる。処理結果は今後の改善のために記録されることもある。

医療機関や行政窓口などでは、病状など重要な個人情報を扱うケースがある。ネットに接続すると、情報流出の危険がつきまとう。利用者が安心してサービスを受けられるよう、独立型の機器の導入などが求められる。

翻訳性能の改善のためには、過去の翻訳例など、大量のデータが必要となる。ネットから集めたデータを活用する際に、著作権法上、どのような問題が生じるのか、といった点も検討課題だ。

東京五輪を念頭に、政府は2020年に世界の「言葉の壁」をなくす、との目標を掲げる。自動翻訳の深化が欠かせない。
posted by (-@∀@) at 11:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 読売新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする