2017年04月13日

[産経新聞] 【主張】東芝の見切り決算 市場の信認いつ得られる (2017年04月13日)

東芝が監査法人から適正との意見を得られないまま、昨年4?12月期の連結決算を発表した。

3度目となる決算発表の延期を避けるためとはいえ極めて異例な対応であり、市場の信認をかえって失いかねない。

来月には今年3月期決算を発表する予定だが、監査法人との対立が続く限り、承認を得ることは困難視される。投資家に不安を与え、株価が乱高下を繰り返す状況を脱しきれまい。

上場廃止といった事態を避けたいなら、資本市場における姿勢をまっとうし、それに即した行動をとることが先決だ。

同社が巨額な赤字を計上するのは、経営破綻した米原発子会社のウェスチングハウス(WH)による損失を処理するためだ。

監査法人はWHの内部統制に問題があるとして調査継続を求めていたが、東芝の綱川智社長は「(決算を)延期しても適正意見を得られるめどが立たない」として発表を強行した。それが改めて自社への信頼を失うとは思わなかったのだろうか。

同社は当初、昨年4?12月期決算を2月に発表予定だったが、WH幹部が損失を少なくみせかけるように社員に圧力をかけた疑いが生じて3月に延期し、その後も調査が終わらずに再び発表を延ばしていた。

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金融庁に四半期報告書を提出する期限を迎え、監査法人の適正意見がないまま、決算を見切り発表した格好である。

監査法人のお墨付きが得られず、直ちに上場廃止になるわけではない。だが、対外的には「そこまで問題は根深いのか」と悪い印象を与えるものではないか。

すでに東京証券取引所は、同社の内部管理に問題があるとして上場の適否を審査していた。その審査にも悪影響を与えよう。

決算には、WH問題によって企業としての存続に疑義が生じたことを初めて記載し、経営危機にあることも認めた。今後は監査法人の調査に全面的に協力し、事実解明に努めなければならない。

同社は原発の建設遅れによるWH関連の損失を計上し、昨年末で債務超過に転落した。これを抜け出すため、稼ぎ頭の半導体事業の売却交渉を進めている。だが、経営再建にこそ市場の信認が不可欠だ。これ以上の猶予はならないことを肝に銘じるべきだ。
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[東京新聞] 受動喫煙防止 人の命は脅かせない (2017年04月13日)

たばこを吸わないのに他人のたばこの煙で健康を害する受動喫煙の対策は急務である。厚生労働省が対策強化の法案を公表したが自民党の抵抗に遭っている。国民の健康をどう考えているのか。

「たばこを吸う人は野蛮人だ」−。自分や周囲の人の健康を害して顧みないことに憤っていたのは、童謡「ちいさい秋みつけた」などを作曲し嫌煙運動でも知られた故・中田喜直さんだ。

きっかけは同じく著名な作曲家だった父親が、晩年結核に倒れてもたばこをやめず、母親がその姿に苦しめられたからだという。三十年以上も前に聞いた思い出話だが、喫煙をめぐる意識は当時と根本的に変わっていないのではないか。

厚労省によると、受動喫煙がなければ亡くならずにすんだ人は、乳幼児を含め少なくとも年間一万五千人と推計される。交通事故による死者が同四千人を切るまで減少しているのと比較すれば、その重大性は明らかである。

たばこを吸わない人は増加し、今では国民の八割を超えた。だが、受動喫煙の被害は依然として深刻なままだ。飲食店で四割、職場では三割を超える非喫煙者が受動喫煙に遭っているという。

ぜんそく患者やがん患者、妊婦や子供ら受動喫煙から守られるべき弱者を「煙」から遮断するには対策の厳格化が欠かせない。二〇〇三年に受動喫煙防止を健康増進法の「努力義務」としたが、それでは限界があるということだ。世界保健機関(WHO)は日本を「世界最低レベル」に分類した。

今回、厚労省は小規模なバーやスナックなどを除いて飲食店を禁煙(喫煙専用室の設置は認める)とし、官公庁や学校はより厳しい禁煙措置との案を公表した。それでも国際的には緩い方である。

自民党内には「飲食店が廃業に追い込まれかねない」「喫煙の自由が侵される」などと反対論があるがおかしい。自主的に全面禁止とした店のほとんどで売り上げが増加または不変という調査結果が愛知県や大阪府で出ている。WHOのまとめでも世界のレストラン、バーで同様の結果だという。

喫煙の自由は公共の福祉に反しないかぎり尊重されるべき権利である。是か非かという単一議論ではなく、他の人の命を脅かす危険を自覚してほしいということだ。

訪日外国人の誘致に力を入れ、五輪開催を控える中で、現状の対策では資格なしと言われかねないのが世界の潮流である。
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[東京新聞] 米朝緊張と日本 非軍事的解決の道探れ (2017年04月13日)

トランプ米政権が北朝鮮への軍事的圧力を強めている。単独攻撃も辞さない構えだが、もし攻撃に踏み切れば、韓国や日本も無傷ではいられまい。あくまでも非軍事的解決の道を探るべきである。

化学兵器の拡散阻止を理由としたシリア攻撃に続く「力の誇示」なのだろう。トランプ政権が米海軍の原子力空母「カール・ビンソン」を朝鮮半島近海に向かわせた。三月下旬に行った海上自衛隊護衛艦との共同訓練を再び実施する方向で調整しているという。

核実験や弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮は、今月十五日に故金日成主席生誕百五年、二十五日には朝鮮人民軍創建八十五年を迎える。米国の空母急派には、こうした節目に再び軍事的な挑発行動に出ないよう、金正恩朝鮮労働党委員長に圧力をかけるとともに、中国に、より積極的な関与を促す狙いがあるのだろう。

核兵器や弾道ミサイルの開発を進める北朝鮮が、東アジアの不安定要因となっている現実は否定のしようがない。日本人拉致などの人権問題も未解決だ。

国連決議や二〇〇二年の日朝平壌宣言に反する核、ミサイル開発を放棄するよう、関係各国が連携して北朝鮮に対する圧力を強める必要性は否定しない。

しかし、米国の軍事的対応だけが唯一の解決策ではないはずだ。

トランプ大統領は安倍晋三首相との電話会談で「すべての選択肢がテーブルにある」と表明。四月上旬の日米高官協議で米側は、中国の対応次第で北朝鮮への軍事攻撃に踏み切る可能性に言及した。空母急派もこの流れにある。

北朝鮮外務省はこれを「無謀な侵略策動」と非難し、米軍の軍事行動があれば「喜んで対応する」などと激しく反発している。

米軍が軍事的圧力を強めれば、北朝鮮の暴発や報復攻撃で韓国に加え、在日米軍基地が多く所在する日本も深刻な被害は免れまい。

今、最も必要なことは地域の軍事的緊張を緩和することだ。

北朝鮮に核、ミサイル開発を放棄させるために関係国は非軍事的解決の道を追求すべきだ。今は休眠状態にある米朝に日韓中ロを加えた六カ国協議の枠組みを活用することが現実的だろう。

首相はトランプ大統領だけでなく、ロシアのプーチン大統領とも良好な関係を築いてきた。首相が非軍事的解決を呼び掛ける先頭に立つのなら、首相の「地球儀を俯瞰(ふかん)する外交」にも価値を見いだすことができる。
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[産経新聞] 【主張】G7外相会合 対中露の強固な枠組みに (2017年04月13日)

自由や民主主義、法の支配といった普遍的価値観を共有する国々が、今のタイミングで声を一つにした意義は大きい。

先進7カ国(G7)外相会合が、シリアに対する米国の軍事行動に理解を示した。アサド政権の後ろ盾であるロシアに対しては、内戦終結に向け影響力行使を求めた。

北朝鮮の核・ミサイル開発を強い表現で非難し、同時に中国を念頭に置きながら東・南シナ海の状況に懸念を表明した。

国際社会の平和を脅かすこれらの動きに、国連は十分対処できていない。だからこそ、G7という枠組みに改めて期待したい。

G7は1998年以降、ロシアを加えてG8と呼称を変えた。2014年のウクライナへの軍事介入を受けて、ロシアを資格停止とし、G7に戻った。中国は元から加わっていない。

今回の外相会合は、従来の「西側陣営」を代表する枠組みに回帰し、外交・安全保障政策の方向性で足並みをそろえる色彩を鮮明にしたといえよう。

中露両国を安全保障理事会の常任理事国に抱える国連は、問題解決への限界を内包している。その分、G7はより言うべきことを言いやすいし、それを実行する責任がある。

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ロシアは米軍のシリア攻撃を「侵略」と非難していた。ティラーソン国務長官の訪露を前に、他のG7諸国が米国の立場を支持した意味は大きい。

共同声明は、北朝鮮への対処について「最優先課題であり続ける」と強調した。核・ミサイル開発とともに拉致問題を含む人権、人道上の懸念にも言及した。

北朝鮮の問題は、中国の海洋進出の脅威と併せ、近年、欧州でも認識されるようになった。とはいえ、欧州にすれば目は地理的に近い中東に向きがちである。

岸田文雄外相は「北朝鮮に影響力を持つ中国に、より大きな役割を果たすよう働き掛ける必要がある」と説明した。東・南シナ海情勢でも、「法の支配の貫徹」への連携を確認したと語った。

日本は拉致や尖閣諸島という自ら解決すべき問題を抱え、同時にアジアからの唯一の参加国という立場もある。その基盤には、米国との同盟関係がある。

5月末のG7首脳会議(サミット)では、この有益な枠組みを活用する議論を主導してほしい。
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[日経新聞] 流通業は3つの逆風にどう立ち向かうか (2017年04月13日)

主な流通業の2017年2月期の決算が出そろった。不採算事業の縮小や付加価値の高い品ぞろえなどで業績が上向いた企業が目立つ。しかし流通業の経営はネット通販の拡大や人手不足などにより厳しさを増している。IT(情報技術)の活用などで生産性の一層の向上に取り組む必要がある。

セブン&アイ・ホールディングスは営業利益で最高益を更新した。不振だったスーパー事業が不採算店の閉鎖や付加価値の高い総菜の強化で好転した効果が大きい。イオンもスーパー経営の改善で増収増益になった。健康に配慮した独自ブランド商品が好調だったという。ローソンも健康志向の商品の成功で最高益を更新した。

家具のニトリホールディングスや生活雑貨の良品計画も好決算が続く。ニトリは大都市の百貨店に出店し、高価格帯の商品が好調だった。今後は地方店でもこの経験を生かす。高齢化で食やファッションの消費は全体として細るが、健康に配慮した食品や家の中を快適に整える住居関連では、付加価値の高い消費が期待できる。

ただし流通業界は3つの逆風と向き合わなければならない。ネット通販の広がりが1つ目。これに人手不足が人件費や物流費の高騰要因として加わる。さらに将来不安から消費者の節約志向も続く。

一方、売り上げを下支えした外国人観光客の買い物に一時の勢いはない。経営の構造改革や消費者の求める商品の開発に一層、力を入れるべきだ。

ネット通販が扱いにくい生鮮品や総菜は有力な柱だ。安さ以外の価値を高めた食品の提供にも目配りしたい。日本生活協同組合連合会では独自ブランド品の売上高の2割を、環境や健康に配慮したり、地元から調達したりした高付加価値の商品が占めている。

人手不足に対しては、高度に自動化した物流センターを建設したニトリや無人レジの実験を始めたローソンなど、新しい経営環境に対応した流通のあり方を探る動きが一部で広がりつつある。

流通・外食業界はこれまで、安い労働力が豊富にある前提でビジネスモデルを組み立ててきた。店舗運営や物流に無駄な動きや人員がないか、厳しく点検したい。

そのうえで、従業員に過重労働を強いるのではなく、ITの活用や仕事の簡素化により、人手をなるべく使わない運営手法を編み出すべき時ではないか。
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[日経新聞] 自動車部品会社は内向き脱せ (2017年04月13日)

欧米の半導体・部品メーカーが自動運転など自動車の次世代技術を持つ企業を相次いで傘下に収めている。自動車産業が「100年に1度」といわれる転換期に入ったことが背景にある。

技術開発で自前主義が強い日本の部品メーカーも、こうした世界の流れをふまえて積極的にM&A(合併・買収)に動くべきだ。

半導体大手の米インテルは年内に、自動運転車の「目」となる画像認識システムで先行するイスラエルのモービルアイを153億ドル(約1兆6800億円)で買収する。米クアルコムも車載半導体で世界首位のオランダNXPセミコンダクターズを470億ドルで傘下に入れる。

自動運転技術や、通信で情報を外部とやり取りする次世代車が普及すると、自動車に搭載するセンサーや半導体が飛躍的に増える。異業種の企業も自動車分野の事業を拡大する好機となる。

歴史が長い自動車関連の企業もM&Aに積極的に動いている。老舗タイヤメーカーの独コンチネンタルは15年間で約100社を傘下に収め、センサーなどの有力企業に成長した。愛知県豊田市のトヨタ自動車本社近くに100人規模の拠点を構え、同社に自動ブレーキの主要部品を供給する。

日本に目を向けると、部品メーカーの動きは乏しい。トヨタ系列の部品メーカーは再編を進めてきたが、効率化を目的としたグループ内の事業集約にほぼ終始している。ブレーキ事業の統合に10年超を費やすなど、スピード感にも課題がある。

独立系自動車部品メーカーや、半導体・電子部品メーカーを見ても、技術の獲得を目的としたM&Aはわずかだ。

自動車もIT(情報技術)分野と同様、付加価値の源泉が部品とサービスに移る「スマイルカーブ現象」が進むとみられている。日本企業も部品の重要性が高まることを認識し、内向きな姿勢を改めて外部から先進技術を積極的に取り込むべきだ。
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[毎日新聞] 熊本地震から1年 活断層への備え怠るまい (2017年04月13日)

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最大震度7を2度記録した熊本地震から14日でまる1年となる。

仮設住宅の提供など応急的な措置は一段落したが、震災関連死の認定は増え続け、直接死50人、豪雨災害で亡くなった5人と合わせ犠牲者は225人に達した。被災者への中長期的支援が欠かせない。

それと共に、私たちが忘れてはならないのは、活断層が起こす地震のリスクを直視し、将来の備えに生かしていくことだ。

政府は1995年に起きた阪神大震災後、全国の主要な活断層の調査を進め、地震の発生確率を公表してきた。熊本地震の前震から2日後に本震を起こした布田川(ふたがわ)断層帯も対象で、30年以内にマグニチュード(M)7級の地震が発生する確率は最大で0・9%とされていた。

専門家の世界では「やや高い」確率で、要注意の断層だった。しかし、地震直後、地元住民らは「熊本に大地震が来るとは思わなかった」と口をそろえた。政府の情報発信が地元に届いていなかったのだ。

政府の地震調査研究推進本部は熊本地震後、活断層ごとの地震発生確率を「S(高い)」から「X(不明)」までの4ランクで表示し、数字は強調しない方式に改めた。ただ、これは小手先の見直しに過ぎない。

文部科学省と気象庁は、地域ごとに主な活断層の位置や予測される揺れを解説したリーフレットを作製し、東京や大阪で自治体の防災担当者への説明会などを始めた。自治体や地域住民の防災意識の向上につなげてもらいたい。

もちろん、活断層の近傍でなくとも地震の被害は生じ得る。地形や地盤の特性なども影響するからだ。それでも、主要な活断層が動けば、近傍は確実に大きな揺れに襲われる。活断層の存在を住民に周知し、住宅の耐震強化を促す。防災拠点となる施設の建設は避ける。そうした取り組みを進めるべきだ。

国土交通省は、熊本地震で大きな被害が出た益城町に対し、町内の活断層の推定位置を示した上で、復興事業を進める際に考慮することを提案した。益城町も復興計画に「活断層との共存」を盛り込んだ。

国内には分かっているだけで約2000の活断層がある。「共存」は全国共通の課題である。
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[毎日新聞] G7外相会合とシリア 特殊事情で結束したが (2017年04月13日)

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日米欧の主要7カ国(G7)は、イタリアで外相会合を開き、シリア問題の解決に向けてロシアにアサド政権への影響力行使を促すことで足並みをそろえた。

「米国第一」を掲げるトランプ政権の発足で懸念されていたG7の結束はひとまず確認できたといえる。

ロシアへの対応では各国の間に温度差があった。

米英は、ロシアにアサド政権への軍事支援を中止するよう圧力をかけるべきだと訴え、英国は新たな対露制裁も要求した。だがロシアを追い詰めるべきではないと主張するドイツやイタリアが抵抗したとみられ、強硬な意見は取り下げられた。

共同声明は、ロシアを「重要な国際的プレーヤー」と位置づけ、ロシアへの配慮をにじませた表現に落ち着いた。ロシア主導で進めてきた和平への取り組みを評価する文言も盛り込み、アサド大統領の退陣を求めるというG7の共通認識も、共同声明には明記されなかった。

しかし、対露交渉に臨む米国を支えていくことでは一致した。

米国は、アサド政権が化学兵器を使って市民を空爆したとしてシリア軍の基地をミサイル攻撃した。ロシアはこれを国際法に違反する「侵略行為」だと非難した。

米国の突然の行動は、日本や欧州諸国を戸惑わせた。G7共同声明は米国のミサイル攻撃を「注意深く計算され、対象が限定された対応だった」と評価したが、「支持」とは明記しなかった。国際法上の根拠を疑う声に慎重に配慮したのだろう。化学兵器についても、国際機関による徹底調査を求めるにとどめ、使用者の断定は避けた。

2003年のイラク戦争では、米英の軍事介入に独仏が最後まで反対して主要国の立場が割れた。だが日本や欧州は今回、米国との協調を優先し、攻撃に理解を示した。

シリア問題という特殊な事情が、G7の結束を促す要因になった。とはいえ米政権がシリアも含め国際問題にどう関わっていくのかという戦略は明確にされていない。

米露交渉が今後のシリア問題解決へのカギを握るのは間違いないが、米国任せにせず、G7が結束して対露交渉の前進を後押しし続ける必要がある。
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[朝日新聞] 安倍内閣 「1強」が生む問題発言 (2017年04月13日)

安倍内閣の閣僚がまた、見識を疑われる発言をした。

こんどは鶴保庸介沖縄担当相だ。米軍普天間飛行場の辺野古移設計画に反対する沖縄県の動きについて、「ポジショントーク(自身に都合のよい発言)をするような向きも、ないではないかもしれない」と述べた。

これは違う。県の反対行動は14年の知事選と衆院選、13年と16年の参院選など、たび重なる選挙結果で裏打ちされた「辺野古移設反対」の民意に基づく。決して口先だけで都合よく語っているわけではない。

政府に反対の声をあげることで「気持ちよかったね、というだけで終わったんじゃ意味もない」とも語った。まるで県民が反対を叫ぶことで留飲を下げているかのような言い方だ。

日米両政府の普天間返還合意からきのうで21年。政府と県民に、また県民同士に長く、深い分断を生んできた経緯を踏まえれば、これほど粗雑な言い方はできないはずだ。

一方で鶴保氏は、政府と県が「建設的な意見を戦わせるべきではないか。その場を作っていくべきではないかとずっと申し上げている」とも述べた。

この発言に異論はない。だがならばなぜ、政府は県との対話に常に消極的なのか。県の頭越しに米国と「辺野古が唯一の解決策」と確認するのか。政府と沖縄をつなぐため、鶴保氏はどんな努力をしてきたのか。

昨年、政府と県の訴訟について「早く片づけてほしいということに尽きる」と語った鶴保氏である。鶴保氏の言葉こそポジショントークではないのか。

担当相として寄り添うべき人々を、逆に突き放すような閣僚はもう一人いる。

東京電力福島第一原発事故による自主避難者をめぐり、「本人の責任でしょう」などと語った今村雅弘復興相だ。

一昨日の国会審議で発言の一部は取り消したが、自主避難者が行政の対応に不服なら「裁判でも何でもやればいい」と言った部分は撤回しなかった。

鶴保氏と今村氏に共通するのは、担当相として向き合うべき国民と、同じ目の高さに立っているとは思えないことだ。

安倍内閣では、首相自身の「もちろん南スーダンは、例えば我々が今いるこの永田町と比べればはるかに危険な場所」とか、稲田防衛相の「記憶に基づいた答弁であって、虚偽の答弁をしたという認識はない」といった詭弁(きべん)が目立つ。

「安倍1強」という政治状況が、閣僚の傲慢(ごうまん)さを増幅させているのは明らかだ。
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[朝日新聞] 東芝の経営 信頼を取り戻せるか (2017年04月13日)

自らまとめた決算について、専門家の了承を得る。その上で情報を公開し、投資家や取引先の判断材料にしてもらう。それが上場企業に課せられた基本的なルールだ。

ところが、原発事業で巨額の損失を抱えた東芝が、監査法人のお墨付きを得ないまま、16年4?12月期決算の公表に踏み切った。損失の調査や処理をめぐって監査法人と意見が食い違う中、すでに公表を2度延期していたため、見切り発車した。

東芝は「これ以上、株主らに迷惑をかけられない」と説明するが、正確さが保証されない業績を上場企業が発信するのは異例だ。投資家らに不安を与え、株式市場の土台を揺るがしかねない。

決算の公表が遅れたのは、巨額の損失を出した米国の原発子会社ウェスチングハウスで、経営者が損失を小さく見せようと部下に圧力をかけた疑いが浮上したのがきっかけだ。東芝は社内調査を進め、会計処理には影響がなかったと結論づけた。

一方、監査法人は、調査結果の評価作業を続ける必要があり、決算の数値が妥当かどうか判断できない、と主張した。

東芝側は「調査を続けても、適正との意見をもらえるめどはたたない」とも話し、監査法人への不信感すら漂わせる。

だが、15年に不正会計が発覚しただけに、監査が厳しくなることは予想できたはずだ。時間が限られる中でも決算のとりまとめに支障が出ないよう、監査法人の納得を得ながら作業できなかったのか。

東芝は不正会計問題で、東京証券取引所から「特設注意市場銘柄」に指定されている。再発防止の対策を進めているが、改善が不十分と判断されれば上場廃止になる。今回の失態が加わったことで、上場を維持できるかどうか、ますます予断を許さなくなった。

東芝株が上場廃止になれば、株主や取引先に混乱や損失が避けられない。上場を維持するためには、足元の混迷を収め、内部管理体制を立て直すことが急務になる。

東芝の経営危機は、原発事業に前のめりだった歴代幹部の責任が大きい。だが、その後始末と再建に責任を負うのは、今の経営陣である。

損失を穴埋めするために、半導体メモリー事業の売却を進めている。稼ぎ頭を手放すという重い決断をしただけに、その後の姿をしっかり描けるかが問われる。再生に早く踏み出すためにも、信頼の回復を急がなければならない。
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[読売新聞] G7外相会合 露にシリア戦略転換を促した (2017年04月13日)

シリア内戦に伴う人道危機は、化学兵器使用により、一段と深まった。ロシアは、アサド政権を支援する戦略を転換し、内戦終結や米欧との関係改善につなげねばならない。

先進7か国(G7)外相が共同声明で、シリアでの戦闘と住民の苦境に「深刻な懸念」を表明した。岸田外相は「困難に直面するすべてのシリア人への人道支援を日本は最大限行う」と述べた。

シリア軍基地に対する米国の攻撃について、声明は「化学兵器拡散を抑止するための注意深く計算された対応だった」と評価した。「攻撃支持・理解」でG7の結束を示した意義は小さくない。

声明は、アサド政権に化学兵器禁止条約を順守させることをロシアに求めている。内戦終結に向け、「ロシアが政権に影響力を用いることを促す」とも明記した。

ロシアは2013年に、シリアの化学兵器廃棄と条約加盟を仲介している。15年には、過激派組織「イスラム国」掃討を名目に軍事介入し、その後も、政権と反体制派の停戦交渉を主導してきた。

こうした経緯を踏まえれば、ロシアの責任が問われるのは当然である。アサド政権に化学兵器使用に関する国際機関の調査を受け入れさせるには、ロシアの働きかけが欠かせない。

G7会合は、新たな対露制裁を科すことは見送った。英国が圧力強化を訴えたのに対し、ドイツやイタリアは反対した。

声明には「ロシアは重要な国際プレーヤーだ。協力なしに解決できない危機や地球規模の課題がある」との認識が盛り込まれた。

ロシアを一方的に追い込むだけでは、シリア停戦も、「イスラム国」打倒に向けた協力も実現できまい。厳しい現実を声明に反映させざるを得なかったのだろう。

プーチン露大統領は、アサド政権の化学兵器使用を否定し、米国の対応は「イラク戦争を思い出させる」と猛反発する。トランプ米政権が、対露融和から対決姿勢へと一気に舵(かじ)を切ったことは計算違いだったのではないか。

ティラーソン米国務長官が就任後初めて訪露した。ラブロフ露外相らとの会談で、米国やG7の立場を明確に伝え、外交政策の転換を促すのが最大の目的である。

米露間では、核軍縮、北朝鮮の核ミサイル開発、ウクライナ情勢など、協力が必要な懸案が山積している。トランプ政権に求められるのは、決定的な対立を避けながら、ロシアの行動を変化させていく周到な方策である。
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[読売新聞] 大阪万博誘致 カジノで輝く未来は描けるか (2017年04月13日)

万博を開催する意義やメリットを内外に丁寧に説明する必要がある。

政府は、2025年の国際博覧会(万博)の大阪誘致を決定した。パリの博覧会国際事務局(BIE)に近く立候補を申請する。

テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」だ。持続可能な社会・経済システムや健やかな生き方が実感できる博覧会を目指す。

ロボットや人工知能、仮想現実など、日本が得意とする科学技術を駆使して、「常識を超えた万博」を実現するという。その詳細な計画の策定はこれからだ。

開催地は、BIE加盟の約170か国による投票で来秋に決まる。ライバルと目されるのは、7度目の万博開催に名乗りを上げたフランスだ。温暖化対策の新たな枠組み「パリ協定」の推進を念頭に置いた構想を進める。

厳しい招致レースとなろう。日本としては、秋までにBIEに提出する立候補申請文書に、説得力のある開催計画を盛り込めるかどうかが、当面の課題となる。

2度目となる大阪万博の構想は、大阪府の松井一郎知事と橋下徹前大阪市長が14年に打ち出した。20年東京五輪後の景気浮揚策を模索していた政府が、それに便乗する形で誘致決定に至った。

政府は、3000万人の来場者を見込む。開催に伴う経済波及効果は1・9兆円に上るというが、過去の万博の実績などを基にした概算の域を出ない。

肝心の開催資金の調達に関する議論も不十分である。

会場建設だけで1250億円を要するとされる。政府と大阪府・大阪市、経済界で3等分することで合意しているが、企業には「見返りがなければ、資金は拠出できない」といった声が多い。

財源の確保は、BIEにアピールする重要なポイントだ。特区制度の活用など、企業の投資意欲を喚起する仕組みを早急に検討する必要があるだろう。

会場予定地の人工島「夢洲(ゆめしま)」の造成は、全体の4割しか完了していない。鉄道や道路整備などの関連事業費として、別に730億円以上が必要となる。これをどう工面するのかという問題もある。

府と市が、万博の開催とセットで夢洲へのカジノ誘致を積極的に進めていることも見過ごせない。人類共通の課題を国際社会と共に考える万博の理念は、ギャンブルとは相容(あいい)れない。

府民には、カジノ開設に対する拒否反応が強い。このままでは、誘致の機運は盛り上がるまい。
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