2017年03月01日

[産経新聞] 【主張】ベトナムご訪問 長い交流の歴史に思いを (2017年03月01日)

天皇、皇后両陛下がベトナムを初めて訪問された。日本との長い交流の歴史を、国民が広く知る機会としたい。

陛下は出発にあたり、「私どもの訪問が両国の相互理解と友好関係の更なる増進に資することを願っております」と述べられた。

陛下の外国ご訪問は20回を数え、譲位の意向を示されてからは初めてとなる。最近では一昨年のパラオ、昨年のフィリピンご訪問と、先の大戦の激戦地への慰霊に重点を置かれてきた。

戦禍の傷を癒やし、国々の平和と友好親善に努められる、陛下のお気持ちの強さをうかがうことができる。

ベトナムでは歓迎行事に出席するほか、先の大戦後も現地にとどまった残留元日本兵の家族と面会される。

そこには、日本で必ずしも詳しく伝えられてこなかった歴史がある。旧日本軍はフランス領だったベトナムに進駐し、大戦末期に独立させた。

日本兵は大半が帰国したが、約600人が現地に残った。ベトナム側が、参謀や教官として知識や経験を求めた事情がある。

とどまった日本兵はフランスの再植民地化に抵抗するホー・チ・ミンらが率いる「ベトナム独立同盟」に協力し、半数が戦病死したとされる。

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現地で結婚した人の中には、帰国の際、家族帯同が許されず、ベトナム人妻子らと離れ離れになった例もあったという。

今回の面会も、常に人々の苦難を思い、励まされてきた陛下のお気持ちから実現したのだろう。

5日からはタイを訪れ、昨年10月に亡くなったプミポン前国王に対する弔意を、ワチラロンコン新国王に伝えられる。日本の皇室はタイ王室と長い交流があり、陛下と前国王の個人的な信頼関係も知られている。

ベトナム、タイは親日国として知られ、多くの日本企業が進出している。日本にとっても大切な国々である。

陛下のご訪問を機会に、とくに若い世代が日本との歴史とともに関心を深めれば、国同士の絆を強めることにつながるだろう。

6泊7日という旅程は、ご高齢の両陛下に配慮し、余裕を持たせたものという。快適なご旅行で、現地の人々との交流を重ねられることをお祈りしたい。
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[産経新聞] 【主張】北朝鮮の化学兵器 脅威排除へ国際連携せよ (2017年03月01日)

北朝鮮は大量破壊兵器である化学兵器を実際に保有し、国外で使用して人を殺傷することもためらわない。

猛毒の神経剤VXを用いた金正男氏殺害事件が示す重要な意味を、見落としてはなるまい。

北朝鮮は化学兵器を速やかに廃棄すべきだ。日本をはじめ国際社会は、化学兵器の問題を核・ミサイル開発や拉致と並ぶ重大事と認識し、圧力を強めていく必要がある。

あらゆる化学兵器の製造、保有、使用を認めない化学兵器禁止条約に、北朝鮮は入っていない。未締結国は4カ国しかない。

ひとたび使用されれば、極めて悲惨な結果を招く。好戦的で国際社会にまともに向き合えない隣国が保有していることが、いかに危険か。その脅威には、テロと軍事攻撃という2つの側面がある。

日本でもVXが使われた事件があった。テロを繰り返したオウム真理教が製造し、会社員を殺害などした。

数々の拉致を行った北朝鮮の工作員には、化学兵器を持ち込んだり、製造したりして、日本などでテロを起こす能力があるとみるべきだ。徹底した備えがいる。

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北朝鮮は戦争用に化学兵器を大量に製造、保有しているとみられる。米国防総省は北朝鮮の化学兵器について、VXのミサイル搭載が可能とみるなど「深刻な脅威」と認識している。韓国国防白書は、北朝鮮が2500?5000トン余の化学兵器を貯蔵していると推定する。

先の日米首脳会談の際の共同声明で、米側は「核および通常戦力」の双方で日本を防衛すると表明した。化学兵器の軍事使用は核抑止の対象となる。北朝鮮はそう受け止めておくべきだ。

英国の国連大使は、マレーシア政府がVX使用の証拠を化学兵器禁止機関(OPCW)や国連安全保障理事会へ申告すべきだとの考えを示した。安保理や国連人権理事会での追及が重要である。

核問題をめぐる6カ国協議のメンバーである日米韓の首席代表会合で、米側は北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定する検討を始めたと伝えた。VX使用が契機になったとみられる。

日本政府の動きは鈍い。岸田文雄外相が重大な関心を表明しただけでは足りない。脅威の排除に向け、政府をあげて取り組むべき課題である。
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[東京新聞] 原発再稼働 責任と倫理はどこに (2017年03月01日)

関西電力大飯原発3、4号機が規制基準に「適合」と判断された。そして電力事業者は、当然のように再稼働へと走りだす。誰も「安全」とは言えないものを、なぜ、動かすことができるのか。

「適合」の審査書案がまとまるたびに不思議に思う。原子力規制委員会の審査は結局、誰のため、何のためにあるのだろうか。

昨年六月、大飯原発で想定される地震の揺れの大きさについて「過小評価されている」と、関電が示した計算に、“外部”から異議が出た。

指摘したのは、前委員長代理の島崎邦彦・東京大名誉教授。地震予知連絡会長なども務めた地震学の泰斗である。熊本地震の観測データなどから疑問がわいた。

規制委側が別の手法で独自に再計算した結果、「審査で了承した揺れをさらに下回る結果になった」と、その異議を退けた。

その後規制委は「信頼性が低い」と再計算の結果を自ら撤回し、関電の計算があらためて妥当とされた。基準の曖昧さが露呈したとは言えないか。

式の立て方で結果がころころ変わる。「そんなの当てにならない」と不安になるのが、普通の市民の感覚だろう。それでも関電の計算に従って、地震動を見直さないまま、大飯原発3、4号機は、3・11後の新たな規制基準に「適合」すると判断されたのだ。

最新の科学的知見を採り入れて適否を判断する−。3・11の教訓に基づく新規制基準の根本方針だったはずである。

島崎氏が辞任したあと、規制委に地震動の専門家はいないまま。

専門家である島崎氏の疑念について、果たして議論は尽くされたと言えるのか。3・11の教訓が、いかされているとは思えない。

規制委は「安全」を判断しない。最後に決めるのは関電だ。

安全の保証はどこにもなく、事故の責任を負いきれるものもない。利害関係を有する“地元”以外は、意見を通すすべもない−。これが原発規制の現実なのだ。

間もなく六年。世論調査では依然国民の過半が再稼働には反対だ。なのになぜか、被災地から遠い西日本の原発は淡々と動きだす。

規制委の審査結果をもとに、地元や国民、電力事業者の知見や意見を総合し、ドイツのように科学と倫理に基づいて、責任を持って再稼働の適否を最終的に判断できる機関が必要だ。それが無理なら、原発はやはり動かせない。
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[東京新聞] 中国の管理強化 息苦しい社会に懸念 (2017年03月01日)

中国がどんどん息苦しい社会になっている。国や共産党の力が強くなり、言論の自由の抑圧はいうまでもなく、個人情報や通信手段の徹底した管理が露骨になっていることも懸念される。

中国で昨年十月末、携帯電話の実名登録制を強化するとの通知が出された。すぐに登録しなかったため十二月に突然止められたケースもある。

規制強化の理由は、携帯を使った詐欺犯の防止などとされた。その国の法律や規則には従うべきであるが、実名登録の強化には、個人情報を厳格に管理して治安維持や独立派のテロ対策に役立てようとの意図が色濃くにじむ。

登録には派出所に登録した個人情報や会社の登記書類も必要で、携帯電話販売店の窓口では顔写真も撮影されるという。上海のメディア関係者の例では昨年夏、ショートメールのやりとりで「(天安門事件など)政治的に敏感な言葉が多すぎる」との理由で、携帯が使用不能にされたこともあった。

中国は一月、国内で閲覧できないサイトを見るのに使う「仮想プライベートネットワーク」(VPN)の規制強化にも乗り出した。政府批判の材料になりかねない海外の報道やネット情報を遮断する狙いがあるようだが、個人や社会を徹底して監視する動きは不気味でもある。

外国人労働者を、A類(ハイレベル人材)、B類(外国専門人材)、C類(一般人材)にランク付けし、ビザ取得などで異なる扱いをする政策も今春、本格運用される。優秀な人材を確保する一方、製造業やサービス業などで国内雇用を守る目的があるようだ。

とはいえ、人権や個人の尊厳を守るよりも強権統治を最優先するからこそ、年収、学歴、年齢などで人材をランク付けし、不要な人材を排除するという発想が出てきているのではないか。

中国では都市戸籍と農村戸籍を厳格に分け、農民を「二等公民」と差別してきた歴史がある。それなのに、大都市では地方からの流入を防ぐため、外国人労働者と同様なランク付けによる「新戸籍制度」を導入する動きもある。

毛沢東をネットで批判した大学教授や地方幹部らが一月、相次いで解雇された。毛支持者の強い批判を浴びた結果ともいう。

毛時代終焉(しゅうえん)から四十年余。強権による管理の徹底が再び、独裁的な権力者への民衆のおもねりを生んでいないか心配である。
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[日経新聞] 物流の革新で宅配の人手不足に対応を (2017年03月01日)

ヤマト運輸の労働組合が今年の春季労使交渉で、宅配便の引受総量の抑制を会社側に求めた。インターネット通販の拡大と運転手不足による現場の疲弊が原因だ。同社に限らず、運送分野の人手不足は業界共通の課題となっている。

宅配便は今では生活やビジネスに不可欠な存在だ。IT(情報技術)やロボットの活用、料金体系の見直しなどを通じ、サービスの向上と労働環境の改善の両立に挑戦してほしい。

宅配便全体の約2割が不在時の再配達とされる。ネット通販の中心は他人への贈答品ではなく、自分用の買い物だ。発注時に受取日時を指定し、配達回数に応じて料金を変えるようにすれば、無駄足は減るだろう。運送会社と大手通販会社が協力すれば可能だ。

急ぎではない荷物は定期的にまとめて配達する方法もある。利用法の変化に応じたサービスメニューの工夫が求められる。

物流施設の高機能化も有効だ。宅配サービスの拡大に対応するため、大都市の近郊では運送会社や不動産会社、通販会社による大型物流センターの建設ラッシュが続いている。

新しい施設にはロボットなどを活用し、人手に頼らず効率的に仕分け作業などを済ませられるところも多い。浮いたコストや人員を配分し直すことで労働条件を改善したり、宅配と高齢者の有料見守りを組み合わせた新サービスなどを始めたりすることもできる。

規制緩和も進めたい。運輸業界からは路線バスの空きスペースで貨物を運ぶ客貨混載を広く認めてほしいとの要望が出ている。無線技術を使い複数の車両を1人の運転手が同時に走らせる隊列走行の実験も始まった。実現すれば運転手不足の緩和につながる。

企業間連携も一段と進めたい。異なる宅配便会社が共同で配達したり、駅やマンションに受け取り用のロッカーをもっと設けたりすれば、利用者にも便利になる。

経済成長が著しい新興国も含め、いかに少ない労働力で高度な物流サービスを提供するかが各国共通の課題になりつつある。米通販大手のアマゾンが無人ヘリコプターでの配達を研究するなど、物流技術に関する研究開発は世界的に盛んだ。

日本の物流業界や通販業界もこの波に乗り遅れるべきではない。人手不足を物流のイノベーションにつなげたい。
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[毎日新聞] 就活スタート 視野広げて将来選ぼう (2017年03月01日)

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来年春に卒業する大学生・大学院生などの採用に向けた主要企業の会社説明会がきょう解禁され、就職活動(就活)が本格スタートする。

円安・株高による業績回復や人手不足で企業の採用意欲は強く、4年連続で学生優位の「売り手市場」になる見通しと言われる。

だが、面接試験の解禁は昨年と同じ6月1日で、説明会から面接まで3カ月しかない短期決戦となる。

業界や個々の企業に関する情報を集める一方で、学生が自己紹介や志望理由などを書いて企業に出すエントリーシート(ES)も短期間に作成しなければならない。人気企業は説明会に学生が殺到して予約できないことも多い。人気の高い大企業ばかりにこだわっていると、焦ったまま面接や試験の時期が過ぎてしまうことになりかねない。

先入観やイメージに振り回されず、合同説明会に足を運んでさまざまな業種の企業から話を聞いてみることも必要だろう。ウェブサイトで得られる情報は限られている。説明会で直接担当者から話を聞き、その企業が持っている雰囲気や文化に触れることも大切だ。

選ぶ側の企業も大学名やESだけで自動的にふるい落とすのではなく、多様な人材の採用に苦心すべきだ。現在業績が良い企業も国際的な経済動向や社会の変化によってどうなるかわからない。学生の潜在能力や特性を見抜き、将来性豊かな人材の採用に努めるべきだ。

面接試験で過剰にストレスを掛けて学生をうつ状態にさせることや、大量に新入社員を採用し必要な人材以外は使いつぶすことは論外だ。

若年世代の人口は急速に減っていく。自社だけ良ければいいという考えは、企業社会全体に大きなダメージを与えることを自覚すべきだ。

現在、政府は「働き方改革」に取り組んでいる。長時間労働の改善、同一労働同一賃金の実現、ワーク・ライフ・バランスを重視した雇用ルールへ変えようというものだ。

これまでの正社員は終身雇用や年功序列賃金によって家族を含めた生活が守られる半面、残業や出張、転勤などを拒めないという雇用慣行に縛られてきた。各企業はこうした社会状況の変化に適応できるかどうかを試されることになるだろう。

働く側にとっては、会社側の締め付けが緩む一方で、働き方を含めたライフスタイルを自分で決めていくことが求められるようになる。会社任せは通用しない。自分がやりたいことや、自らの適性をじっくり考えて会社選びをすべきだ。

産業構造や雇用慣行の激変が予想される時代である。広い視野で就活に臨んでほしい。
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[毎日新聞] 京都府立医大 組長優遇ではないのか (2017年03月01日)

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暴力団幹部を優遇したのではないか。大学病院がそういう疑いを持たれること自体ゆゆしき事態だ。

京都府立医大付属病院が京都府警の強制捜査を受けた。指定暴力団山口組系組長の病状について虚偽の診断書類を作成し、検察に提出した疑いが持たれている。組長は恐喝事件で実刑判決が確定したが、この書類提出などによって刑務所への収容手続きが止まった。

組長は公判中の2014年、持病が悪化し、付属病院で腎移植手術を受けた。それまでは別の病院で治療を受けており、どういう経緯で付属病院が受け入れを決めたのかなど不透明な部分が多い。

その一つが、吉川敏一学長が組長と面識があったという指摘だ。捜査関係者によると、2人は京都府警OBの仲介で知り合い、会食を複数回したとされる。

学長はきのう記者会見し、組長との親密な関係を否定した。初めて会ったのは、受診のため病院に来た組長が家族と一緒に学長応接室へあいさつに来た時だという。その後、学長がよく行く飲食店で2回ほど偶然会い、体調のアドバイスをしただけだと説明した。虚偽書類作成の指示や関与も一切ないと述べた。

それでも、組長が移植手術を受ける際に大学幹部の介在があったのではないかという疑いが、今回の説明でぬぐい去れたとはいえない。

暴力団幹部と飲食店で会話することは軽率な行動と批判されてもやむを得ない。診察に来た患者が容易に学長と面会できるのかという疑問も残る。

学長は公立大学のトップであると同時に医師でもある。教育者と医師という二重の意味で高い倫理観が求められる。反社会勢力との関係を疑われる行為は慎むべきだ。

学内人事を審議する評議会は学長に対し、辞任を勧告した。学長は「不正はない」として拒否したが、勧告に至った責任を重く受け止める必要がある。

評議会は学長を選ぶ権限を持つ学内の選考会議に解任を請求する。聞き取り調査などを進めて、病院と組長との関係や事件への関与について明らかになった事実を示すべきだ。

京都府と府立医大を運営する府公立大学法人もそれぞれ調査委員会を設置した。今回の事態の重大性にかんがみれば、当然だろう。

警察の強制捜査後、病院長は「収監すれば感染症を発症する恐れがある。書類に虚偽はない」と容疑を否定した。

専門性の高い医師の診断に幅広い裁量が認められるのは理解できるが、今回の診断書の妥当性は厳しく検討されなければならない。
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[日経新聞] 前向きの節電が商機を生む (2017年03月01日)

電力の安定供給の条件は、需要を満たす供給力を常に用意することだ。冷房を多用する夏の午後には電力使用量が跳ね上がる。電力会社は普段は動いていない発電所も残して需要増に備えている。

こんなときに企業や消費者が電気の利用を抑え、需要の山を低くできれば余分な発電所はいらなくなる。設備費用を軽減する利点だけでなく、利用者に無理なく節電を促す工夫は新たな商機を生む。

こうした前向きの節電を促す仕組みが4月から始まる。需要が急増した時に節電に応じた企業や家庭にお金を払う「ネガワット取引」と呼ぶ制度だ。電気の使い手が需給安定に関与する仕組みを積極的に育てていきたい。

ネガワット取引には電力会社や、電力会社と需要家をつなぐ仲介事業者が参加する。

仲介事業者は節電に協力してもらう企業や家庭をあらかじめ募っておく。需給逼迫時に仲介事業者から節電要請を受けると、企業なら自家発電設備の発電量を増やしたり、工場の稼働率を落としたりするなどの手段で電力会社から買う電力を減らす。

節電に応じた企業や家庭は見返りに報奨金を受け取る。節電に応じるのは当面、工場やオフィスビルなどの大口需要家が中心になるとみられる。しかし、家庭での節電量は1軒では小さくても、たくさん集めれば大きくなる。

電力会社はIT(情報技術)を使って家庭の電力使用量をリアルタイムで把握するスマートメーターの設置を進めている。こうした技術を活用することで、楽しんで節電してもらうサービスが生まれる余地も広がる。

新電力大手のエネット(東京・港)は猛暑が予想される日には、節電に応じてくれる家庭に映画館や商業施設の割引クーポン券を配る取り組みを試験的に実施した。

政府はネガワット取引の導入で2030年度までにピーク需要の6%抑制を目指している。電力消費の無駄を省き、生活様式を変えるきっかけにしていきたい。
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[朝日新聞] 審判とビデオ 協力して魅力高めよう (2017年03月01日)

人間か機械か――。その能力や優劣、特性がさまざまな場面で話題になっている。スポーツの世界も例外ではない。

ビデオ映像を判定にどう生かし、競技をより魅力的なものにするかという課題に、いま多くの関係者が取り組んでいる。

サッカーのJリーグは、今季から審判の判定を検証する制度を導入した。試合後にチームから疑義がでると、審判側とチーム側の代表が映像を見て議論する。開幕した先週の土日に行われた20試合のうち、6試合で計8件の検証要請があった。

チームに判定やルールへの理解を深めてもらうのとあわせ、審判の能力向上が狙いだ。判定が覆ることはないし、会議の内容も公表されない。それでも審判には一定のプレッシャーがかかるだろう。緊張感がうまく作用して、狙い通りの結果につながることを期待したい。

プロ野球では、本塁打とホームベース上のクロスプレーの判定にビデオ映像が活用されている。こちらはその場で確認して当否を判断する仕組みで、昨季は計86件で24件が覆った。

約50年前から導入している大相撲は別格として、サーブの時速が200キロを超えるテニス、計30人の選手が密集戦をくり返すラグビーと、ビデオ活用の場は近年着実に広がっている。

プレーのスピードや水準が上がり、肉眼での判定がいっそう難しくなっていることを考えれば、この流れは変わらないし、ファンの要望にも沿うだろう。

一方で懸念もある。

正確を期すには角度を変えて映像を撮る必要があり、器具や人手の経費がかさむ。導入されるのは一部の国際大会やプロの試合に限られるが、そこでの判定ミスがクローズアップされ、審判全体の権威や信頼がゆらぐようでは困る。

むろん正しくジャッジするのが審判の役目だ。バーチャルリアリティーを使った研修プログラムの開発など、競技団体にも工夫と努力が求められる。

しかし、選手、指導者、観客が審判に対する敬意を失えば、試合の雰囲気はすさみ、トラブルも続出する。

ミスをあげつらうばかりでは審判は萎縮し、優秀な人材も集まらず、やがて競技自体が成り立たなくなる。人は間違いを犯すという前提に立ったうえで、「審判はよりよい試合を一緒につくっていく協働者」という認識をみんなで共有したい。

いかに精巧な機械が登場し、優れた映像が残されても、最後に判断を下すのは人間だ。だからこそスポーツは面白い。
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[朝日新聞] 森友学園 公教育を逸脱している (2017年03月01日)

子どもの教育法として望ましい姿とはとても思えない。

学校法人森友学園(大阪市)が運営する幼稚園が、運動会の選手宣誓で園児にこんな発言をさせていた。

「日本を悪者として扱っている中国、韓国が心改め、歴史でうそを教えないようお願いいたします」「安倍首相がんばれ」「安保法制国会通過、よかったです」

運動会とはおよそ関係のない話で、異様さに耳を疑う。

教育基本法は、特定の政党を支持するなどの政治教育や政治的活動を禁じている。安倍首相自身、自らへの「応援」について国会で「適切でないと思う」と述べた。当然だ。

深く理解できる年代でもない子に、他国名をあげて批判させたり、法の成立をただ「よかった」と言わせたりすることが、教育に値するだろうか。

他者を排し、一つの考えを植えつけるような姿勢は、公的制度にのっとった公教育としてふさわしくない。「自他の敬愛と協力」の重視を求める教育基本法の趣旨にも反する。

この幼稚園は、園児に教育勅語を素読させてもいる。学園が4月に開校予定の小学校でも同様に素読させるとしている。

教育勅語は、天皇を頂点とする秩序を説き、戦前の教育の基本理念を示したものだ。「基本的人権を損ない、国際信義に対して疑問を残す」などとして、48年に衆参両院で排除・失効の確認が決議されている。この経緯からも、素読は時代錯誤だ。

首相の妻の安倍昭恵氏は、幼稚園での講演で「この幼稚園でやっていることが本当にすばらしい」と語ったという。教育内容をどこまで知っていたのか。小学校の名誉校長を辞したが、経緯はなお不明なことが多い。

首相は当初、学園や理事長について「妻から先生の教育に対する熱意は素晴らしいと聞いている」と肯定的に語っていたが、その後、「学校で行われている教育の詳細はまったく承知していない」などと距離を置き始めた。いかにも不自然だ。

小学校用地の国有地の払い下げ問題も解明にはほど遠い。

値引きの根拠となったごみの撤去費用は、なぜ専門業者を通さずに算出されたのか。ごみは一部しか撤去されていないのになぜ国は確認しなかったのか。昨日の参院予算委員会でも異例さの説明はついていない。売買契約に関する交渉記録が廃棄されたのも都合の良すぎる話だ。

さらなる事実究明のために、国会は理事長や財務省幹部を参考人招致する必要がある。
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[読売新聞] 経産省全室施錠 世耕氏には記者が「敵」なのか (2017年03月01日)

報道機関を閉め出す動機と狙いは何なのか。経済産業省が、省内の全ての執務室を日中でも施錠する措置を始めた。取材対応は、会議室などの別室で行うという。

世耕経産相は「情報管理を徹底するためだ」と説明する。「机の書類が見える状況は問題があり、改善の必要がある」とも言う。

まるで記者が情報をかすめ取るのを警戒するかのような発言である。容認できるものではない。

情報流出が即座に国や企業の不利益につながる金融庁や特許庁、原子力規制庁などは、大半の部署を施錠している。

こうした例はあるにせよ、中央省庁で全室一律に施錠するのは、極めて異例だ。機密性の高い情報や文書を扱う外務省や防衛省でさえ、記者は一部の部署以外には入室できる。警察庁でも、施錠しているのは警備局に限られる。

報道機関の出入りが禁じられれば、記者が省内の異変を察知することが遅れる。不祥事などが発生しても、職員が外部の目から隠れて処理するのも可能だろう。

経産省内には「情報公開のために、扉は常に開いておくのが、あるべき姿だ」との意見がある。

報道機関は施錠措置の撤回を求めたが、世耕氏は「撤回しない」と拒んでいる。なぜ、そこまで頑(かたく)ななのか、理解に苦しむ。

他の閣僚からも疑問の声が上がっている。山本農相は「閉鎖社会を作るようなイメージがあるなら、検討を加える必要がある」と指摘する。山本環境相も「好ましくない。環境省は全く施錠の必要はない」と強調した。

先の日米首脳会談の直前、経産省が絡む経済協力の提案内容などが、事前に相次いで報道された。それが今回の措置のきっかけになった、との観測がある。

世耕氏は「個別の事案に対応したということではない」と否定するが、果たしてそうなのか。

新たな取材規則にも問題点が多い。対応を管理職以上に限り、メモを取る職員が同席して、内容を全て広報室に報告する。自宅など庁舎外では取材に応じない。

出来るだけ取材の機会を制限して、記者の取材内容についてもチェックする独善的なルールだと言うほかない。世耕氏は記者会見で、「中身もなにも、了承していない」と釈明した。省のトップとして、あまりに無責任である。

報道機関との信頼関係を蔑(ないがし)ろにし、都合の良い情報だけを発信しようとする。そうした姿勢は、国民の不信感を高めるだけだ。
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[読売新聞] 民進党原発政策 蓮舫流「30年ゼロ」は無理筋だ (2017年03月01日)

あまりに唐突で、無理筋の方針変更が躓(つまず)いたのは当然の結果だろう。

民進党は、原発政策の見直しの結論を先送りする見通しとなった。

蓮舫執行部は12日の党大会で、「原発稼働ゼロ」の目標年限を「2030年代」から「30年」へ前倒ししようとしたが、党内外の反対が強かったためだ。

次期衆院選に向けて、党の目玉政策に据える思惑があった。「原発の即時停止」を唱える共産党などとの協力を加速させる狙いもうかがえる。安易すぎないか。

国民生活や企業に必要な電力を安価かつ安定的に確保するには、原発稼働が欠かせない。「30年代ゼロ」でさえ、実現が困難視されているのに、最大9年も繰り上げるのは非現実的に過ぎよう。

連合の神津里季生会長が「30年原発ゼロ」について「政権を担う政党として支持を得られるのか」と指摘するのはもっともだ。

連合の電力関係労組系や保守系の議員らは「重要政策であり、より幅広く意見を聞くべきだ」と主張する。労組は選挙支援の見送りもちらつかせ、反発している。

見直しに関する党内論議が本格化したのは2月になってからだ。執行部の拙速で強引な手法が批判されても仕方あるまい。

蓮舫代表は「将来的に原発ゼロは可能との思いを旗に掲げる」として見直しを続けるという。

疑問なのは、蓮舫氏らが、省エネと再生可能エネルギー利用の徹底で、原発なしでも需要を満たせる、と判断していることだ。それを裏付ける電力需給の具体的な試算は示されていない。

そもそも、今後は、経済成長などによって、電力需要は増えるとの予測が多い。再稼働が進まず、電気料金は高止まりしている。再生エネへの依存は、家計や企業のさらなる負担増につながる。

こうした点をきちんと分析せずに、聞こえのよい目標を唱えるだけでは、説得力を持たない。

原発の廃炉に関する民進党の見解も曖昧である。

「30年原発ゼロ」の実現には、30年以降に「40年運転規制」の対象となる原発約20基を前倒しして運転停止にせねばならない。その廃炉費用をどう賄うのか。

稼働ゼロを決めてしまえば、人材育成や技術継承が困難になる。安全性が確認された原発の再稼働にも悪影響を及ぼしかねない。

民進党が「責任政党」を標榜(ひょうぼう)するのなら、原発政策について多角的に議論を重ね、現実的な結論を導き出す力量が問われよう。
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