2017年03月31日

[東京新聞] レゴランド開業 何度も行きたい施設に (2017年03月31日)

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名古屋で子ども向け大型テーマパーク「レゴランド・ジャパン」が明日開業する。日本で初めての施設だけに、飽きやすい子どものリピーターを増やすため知恵を働かすべきだ。

レゴランドは、デンマークの玩具世界大手「レゴ」の世界観を表現したテーマパークで、名古屋は世界八カ所目、アジアではマレーシアに次ぐ二カ所目となる。

小さなブロック片を組み立てて遊ぶレゴは、欧州の子どもたちに根強い人気があり、最近の中国ではレゴを使った英才教育がはやるなど、人々の関心は高い。

名古屋のレゴランドも、単なる遊園地というよりは、一千万個ものブロック片を使って東京や京都などの街並みや名古屋城=写真=を再現したり、思い思いに好きな物を組み立てられたりと、見て体験して楽しむ趣向だ。

その隣で開業した複合商業施設「メイカーズ・ピア」でも、出店した地元企業などが体験イベントを用意している。

これらの新施設ができる名古屋港金城ふ頭は、自動車輸出などの貿易基地という印象が強く、国際展示場「ポートメッセなごや」で大きなイベントがなければ閑散としていた。レゴランドだけで年間二百万人の来場を目指しており、にぎわい創出に期待がかかる。

四キロほど北東では、大型商業施設「ららぽーと」が来年秋に開業し、子ども向け職業体験施設「キッザニア」の進出も見込まれる。観光地としての名古屋港かいわいの魅力は高まるだろう。

集客の成否は長い目でみるべきだ。東京ディズニーランド(TDL)は、アトラクションの刷新やスタッフの接客に定評があり、全国各地にリピーターを増やしてきた。今年で開業から三十四年になるが、勢いは衰えない。

レゴランドの一日券は、大人六千九百円、子ども(三〜十二歳)五千三百円。TDLとさほど変わらず、安くはない。息長く何度も行きたくなるよう、どう施設の魅力を発信できるか。訪日客誘致をはじめ地域間の競争は激しい。周辺の集客施設と連携した周遊企画や交通の便の向上策など、広く官民が知恵を絞ってほしい。
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[産経新聞] 【主張】米の環境規制解除 日本は我が身を振り返れ (2017年03月31日)

かねて環境規制に否定的な発言を繰り返していたトランプ米大統領が、現行の気候変動対策の見直しを環境保護局(EPA)に命じる大統領令に署名した。

オバマ前大統領が中国と足並みをそろえるなどして昨秋、パリ協定が発効した。そこで示した米国の約束が、大統領令による見直しの影響を受ける。

2国で世界全体の約40%を排出しながら、長らく温暖化対策に背を向けてきた中国と米国が参加したことが、パリ協定の最大の目玉であっただけに、トランプ氏の対応は極めて残念だ。

ようやくそろった世界の歩調に乱れが生じないよう、英知を傾けるべきときである。

二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出を「2025年に05年比で26?28%減らす」のが同協定での米国の目標だ。その実現が危ぶまれる事態となった。

具体的には、火力発電所からのCO2排出量を抑える規制を見直すほか、国有地の石炭採掘に対する認可の凍結解除も指示した。

パリ協定は先進国のみが削減義務を負っていた京都議定書の限界を、途上国も参加することで克服する画期的な取り組みである。

排出量1位の中国の削減努力を促す上でも米国の存在は大きかったが、その影響力は薄らごう。

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米国の後退を機に、中国が途上国を糾合してパリ協定のかじ取り役に就くと、南北問題が再燃して協定の基本精神がゆがむ。そうした事態を回避するには日本と欧米の緊密な連携が欠かせない。

米国がパリ協定で約束したほどの大幅な削減は期待できなくなったが、それでも米国の排出量自体が増加するわけではない。CO2が少ない米国産シェールガスの利用拡大が見込めるためである。

それに対して日本はどうか。「30年に13年比26%減」の目標をパリ協定で約束しているが、運転でCO2を出さない原発の再稼働が進まず、新増設も見込めない現状では虚(むな)しい数字だ。何もしない米国より見劣り感が否めない。

太陽光や風力発電だけでは目標に届かない。電気代はさらに上がり、産業競争力は低下する。世界の国々は、日本のエネルギー構造を冷静に分析しているはずだ。

CO2削減でトランプ氏の姿勢を批判する資格は、今の日本にはない。その現実を安倍晋三政権は自覚すべきである。
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[産経新聞] 【主張】英国のEU離脱 自らの選択に責任果たせ (2017年03月31日)

英国の欧州連合(EU)離脱により、欧州の政治や安全保障、経済の不安定化は招かない。これが2年を期限とする離脱交渉で、双方が貫くべき原則である。

特に英国は、米国とともに自由主義陣営の雄として戦後の国際秩序を築いてきた。離脱後もその立場を全うする責務があるといえよう。

自国の都合を通すことばかり考えていたのでは、責任ある地位を維持することはできない。

英国は、先進7カ国(G7)の主要メンバーであり、自由や民主主義などの普遍的価値観を共有する日本のパートナーでもある。その観点からも、日本は重要な日英関係の維持に努めることが必要である。

力による現状変更に突き進む中国やロシアに対抗するには、日米のみならず、英国の発言力と行動力も不可欠だ。過激勢力や国際テロとの戦いでも、英国の役割は大きい。そうした認識の下で離脱交渉を進めてもらいたい。

もっとも、その交渉は難航が予想されている。代表例は、EU側が英国に巨額の分担金の支払いを求めているのに対し、英国がこれに難色を示していることだ。

域内の他の国にも離脱論が広がる中、EU側が英国の「いいとこ取り」を許そうとしないのは無理からぬ面がある。

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EU側にも歩み寄りの知恵を絞ってもらいたい。だが、英国がいたずらに「好条件」にこだわるようでは事態は動くまい。

懸念されるのは、2年の交渉期間中にEUとの間で新たな自由貿易協定を締結できない事態だ。

そうなれば、英国とEU側との貿易は関税などが課されて停滞する恐れがある。双方に不利益をもたらすことを避けられるよう、最善の道筋を考えてもらいたい。

欧州進出の拠点を英国に置いてきた千以上の日本企業としても、影響は大きい。大陸欧州に拠点を移すかどうかを迫られるからだ。混乱が広がらぬよう、政府は英国、EU双方へ働きかけを強めるべきだ。

スコットランド自治政府は、EU残留を前提に、英国からの独立を問う住民投票の再実施を求めている。北アイルランドでも分離・独立の火種がくすぶる。英国内の混乱が拡大すれば、EU統合の理念も揺らぎかねない。メイ首相には誤りなきかじ取りを願う。
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[東京新聞] 東芝赤字1兆円 原発国策の見直しを (2017年03月31日)

政府が国策として取り組んできた原子力発電が東芝を深刻な経営危機に追い込んだ。原発の巨大なリスクとその制御の困難さを示しており、あらためて政府に脱原発の決断を求めたい。

経営危機の東芝は二十九日、二〇〇六年に社運をかけて進出した米国での原発事業から完全撤退を決めた。

一七年三月期の決算で東芝の赤字を一兆円にまで膨張させた原発子会社ウェスチングハウス(WH)を、米国での破産法申請で連結決算から外し、これ以上の損失拡大を防ぐ。

三十日の臨時株主総会では、巨額損失の穴を埋めるために稼ぎ頭の半導体メモリー事業の分社化と売却を正式に決めた。売却益で債務超過の解消を目指す。

売却価格や技術流出の問題、さまざまな訴訟リスク、米国政府との調整、雇用の維持など再建への課題は山積しているが、原発事業の将来性に見切りをつけたあるべき経営判断と受け止めたい。

WH買収は、七九年のスリーマイル島原発、八六年のチェルノブイリ原発の事故の記憶が遠ざかり、二酸化炭素を排出しない原発が地球温暖化対策として再評価された時期にあたる。

だが、買収から五年後に起きた福島の大事故で原発を取り巻く状況は一変した。規制と安全対策の強化により建設費が高騰。世論調査で半数が再稼働にさえ反対している国内はもちろん、海外でもコスト増や反対運動で新設計画の撤回、停滞が続いており、東芝を追い込んだ。

政府には原発政策の抜本的な見直しを重ねて求めたい。

原発はエネルギー資源に乏しい日本が戦後進めてきた国策といえる。しかし、事故処理に十兆円単位の費用と百年単位の時間が必要となる巨大なリスクは、現在の科学技術、企業や政府の管理、制御能力を超えていると言わざるを得ない。多くの有権者、国民はそれを直感しており、原発新設はおろか再稼働にも反対している。

多くの住民が古里を失う苦難に陥り、十八万人の雇用を抱える日本を代表する企業が破綻に直面している異常な事態を、政府は正面から受け止めなければならない。

原子力の研究分野や福島の廃炉に向けた技術、技術者の維持などに配慮しながら、安倍政権が成長戦略の柱にしている原発輸出も含め、エネルギー政策の抜本的な見直しが必要だ。
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[毎日新聞] 高校生ら犠牲の雪崩事故 「絶対安全」はあり得ない (2017年03月31日)

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毎年恒例の雪山での講習に油断はなかっただろうか。

栃木県那須町のスキー場付近で、登山講習受講中の高校生ら8人が雪崩に巻き込まれ亡くなった事故だ。

雪崩は27日の朝起きた。講習は県高校体育連盟の主催で、県内7高校から生徒55人が集まっていた。前日から雪崩注意報が発令されており、予定していた登山は取りやめた。

だが、ラッセルと呼ばれる雪中歩行の訓練が行われた。そのさなか雪崩に襲われ、隊列の先頭にいた大田原高の生徒が被害の中心になった。

なぜ、ラッセルを強行したのか。

現場責任者だった教諭は記者会見で、引率していた登山経験の豊富な教諭2人と協議して決めたと説明し、「経験から絶対安全だと判断した」と述べた。

自然を相手にした登山に絶対はないはずだ。判断の甘さが取り返しのつかない結果を招いた。

現場のスキー場は、雪崩の危険性があるとして2月下旬から5日間封鎖されたが、教諭はこの情報を知らなかったという。把握しておくべき情報だったのではないか。

雪崩発生から110番まで50分かかった。この間、旅館に待機していた教諭は現場との連絡に使用する無線機を約10分間、車に放置していた。そこで連絡を取れなかったことが救援の遅れにつながった可能性がある。万が一、雪崩に巻き込まれた場合、位置情報を知らせる電波発信機(ビーコン)も装備していなかった。危機管理への認識が乏しかった。

当時、那須町は3月下旬としては例のない30センチの積雪を一晩で記録し、事故の時もふぶいていた。スキー場では近年、詳細な気象データを活用し、雪崩の危険性を判断する。教諭は記者会見で「経験則」という言葉を繰り返したが、科学的な根拠が欠けては説得力をもたない。

ただし、当事者の教諭だけを責められない。講習は県教育委員会が推奨してきたが、長年の慣行で現場任せにし積極的に関わってきたとはいえない。県教委は検証委員会を設置する。徹底的な原因究明が必要だ。

事故をきっかけに、高校の登山部などの合宿中止や行程変更の動きが相次いでいる。安全が何よりも優先されるという山岳スポーツの原点を確認しておきたい。
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[日経新聞] 司法の注文受け止め再稼働を (2017年03月31日)

原子力発電所の再稼働の可否をめぐり大阪高裁と広島地裁が相次いで運転を認める判断を示した。

大阪高裁は関西電力高浜3、4号機(福井県)について、昨年3月に大津地裁が出した運転差し止めの仮処分を取り消した。広島地裁も四国電力伊方3号機(愛媛県)について、住民らによる差し止め仮処分の申し立てを退けた。

これらの原発は国の安全審査に合格し、伊方3号は昨年8月に再稼働している。大阪高裁、広島地裁はともに「国の審査に不合理な点はない」と結論づけた。過去の原発訴訟では、安全性をめぐる専門的な判断は規制当局に委ねるとの判例が示されており、今回もそれに沿った決定といえる。

同時に、裁判所は電力会社や国による安全確保の取り組みに厳しい注文もつけた。大阪高裁は「(事故時の)避難計画は様々な点で改善の余地がある」とし、広島地裁も、起こりうる地震をより慎重に考慮するよう四国電に求めた。

関電や四国電はこれらの注文をしっかり受け止め、安全な再稼働や運転継続に万全を期すべきだ。国も自治体に協力し、防災計画の実効性を高める必要がある。

とくに高浜原発では1月にクレーンが倒れる事故が起き、原子力規制委員会や地元が関電の管理体制に懸念を示している。関電は安全対策を再点検し、地元の理解を得て再稼働させるべきだ。

東京電力福島第1原発の事故後、各地で原発の差し止め訴訟や仮処分の申請が続いている。国の安全審査が妥当か、安全性を立証する責任は誰にあるのか、避難計画は十分かなどが争点になり、裁判所が異なる根拠から正反対の判断を下す例も出ている。

司法が判断を積み上げ、一定の目安ができることが望ましい。

仮処分は即時に効力をもち、稼働中の原発が止まれば経済や産業に影響が及ぶ。高浜原発は大津地裁の差し止め決定後、関電の異議申し立てによる地裁の再審理を経て今回の決定まで1年かかった。審理の迅速化も考えるべきだ。
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[日経新聞] 英とEUは離脱交渉で前向きな着地探れ (2017年03月31日)

英国が欧州連合(EU)に離脱を通知し、原則2年後となる離脱に向けた準備と交渉の期間が始まった。

独仏と並ぶ欧州の中核国である英国の離脱は、世界経済にも大きな影響を及ぼす。混乱を避けるには、来年の秋ごろまでに離脱条件などの交渉にめどをつけなければならない。

EUは英国に厳しく臨む姿勢を見せており、交渉は難航が予想される。先が見えないまま時間切れで離脱に追い込まれることのないよう、両者は冷静に話し合い、的確な着地点を見いだしてほしい。

離脱に伴い、英国とEUの間の人、モノ、資本などの自由な移動は大幅に制約される恐れがある。英国を拠点に欧州各地で事業展開をしてきた企業は影響が避けられない。

既に人員配置の見直しや欧州大陸側での機能強化に動く企業も出ている。日本企業も離脱交渉の行方を注視し、さまざまな事態を想定して対応を考える必要がある。

英国の離脱は昨年の国民投票で決まった。離脱派の主張を踏まえて、英政府はEUからの移民抑制を優先する方針だ。そのうえでEU市場への最大限のアクセスを望むが、EU側には「いいとこ取りは認めない」という空気がある。

英国に甘い態度を取り同様の動きが加盟国の間に出ることをEUは警戒している。とはいえ、英国に大きな罰を与えようとして建設的な貿易関係の再構築を拒めば、双方のためにならないだろう。

EU側は、英国が未払いのEU予算分担金の扱いなど離脱条件の交渉を進めないと、通商など将来の関係を定める協定に応じない構えをみせる。この「将来協定」を結ぶには時間がかかる見通しだ。

離脱後に空白が生じ、関税が跳ね上がるといった事態が起きないよう、適切な移行期間を設けることも焦点になる。

英国ではEU離脱方針を受け、北部スコットランドで独立問題が再燃するなど、国としての求心力が低下する恐れも出ている。離脱の影響を抑え、連合国家の基盤を堅持できるかが問われる。

離脱しても英国はEU各国の重要なパートナーであることに変わりはない。経済から安全保障分野まで、強固な関係を続けていくことが欧州の安定と繁栄に不可欠だ。英国とEUは、新たな関係を前向きに構築していくことを明確に世界に示してほしい。
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[毎日新聞] 赤字1兆円計上する東芝 多くの難題が待ち受ける (2017年03月31日)

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東芝は、傘下の原子力会社ウェスチングハウスが米連邦破産法11条の適用を申請した結果、2017年3月期の連結決算の赤字が最大1兆100億円となると明らかにした。

新たな損失が生じて赤字は従来予想の2倍以上になり、債務超過額も6200億円に膨らむ。穴埋めのため、稼ぎ頭である半導体事業を分社化し、株の半分以上を売却する計画だ。分離と株売却について、30日の臨時株主総会で承認を得たが、先にはいくつも難題が待っている。

米連邦破産法11条は、裁判所の管理下で企業を再建する道筋を定めている。自動車大手ゼネラル・モーターズも活用し、再生を果たした。

東芝にとっては、ウェスチングハウスを連結決算の対象からはずし、これ以上の損失計上を防ぐのに不可欠だった。ただし米国内の電力会社など債権者の承認が必要で、納得できる再建計画の提示が焦点だ。

そのうえで東芝は、現在80%を超える株式保有比率を下げるため、株を外部に引き受けてもらう。韓国電力公社の名が浮上しているが、再建に踏み出した後でもウェスチングハウスの経営は不安があり、出資には慎重な構えで対応するだろう。

さらに、東芝再生には半導体会社の株売却条件と相手がカギとなる。

1次入札は締め切られ、海外の企業などが名乗りをあげた。5月中をめどに選定するが、債務超過を埋めて一定の自己資本を維持するには2兆円前後で売らなくてはならない。将来性のある事業とはいえ、巨費を投じられる企業は限られている。

新たな不確定要素もある。政府が「安全保障に関わる技術流出の懸念がある」として、売却先選びに関して外為法による事前審査を検討している点である。

半導体会社の中核事業であるフラッシュメモリーは、さまざまなデータの記録に利用され、軍事転用の懸念があるためだという。政府は、事前審査を通じて中止や見直しの勧告もでき、東芝がもくろむ額での売却ができなくなる可能性がある。

こうした点を克服できても、「経営の2本柱」だった原子力と半導体を失った後、収益源を何に求めて、どうやって会社を存続させていくかという重い問題が残る。東芝再生の道のりは険しい。
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[朝日新聞] 東芝の失敗 原発のリスク直視せよ (2017年03月31日)

原発ビジネスのリスクの巨大さをまざまざと見せつける経営破綻(はたん)である。

東芝の危機の元凶となった子会社の米ウェスチングハウス(WH)が行き詰まった。東芝の16年度の赤字は、国内製造業としては過去最大の1兆円に達する見通しだ。

WHが米国で受注した原発の建設費が大きく膨らんだ。将来さらに損失が発生する恐れをなくすため、東芝はWHを破綻処理して連結対象から切り離し、うみを出し切ることにした。

代償は大きい。巨額の赤字を穴埋めするため、稼ぎ頭の半導体事業を切り売りする。原発事業も海外からほぼ撤退する。

WHは名門の原子炉メーカーで、06年に東芝が買収した。当時は原発の強みが注目され、世界的に建設が急増するとの見方が強かった。東芝は総額で5千億円超を投じ、業界首位への飛躍をねらった。

ところが11年の福島第一原発の事故で、状況は一変した。国内では各原発が止まり、新規受注のめども立たなくなった。安全規制は世界的に強化され、建設費の上昇傾向が強まった。新設のペースも鈍っている。

それでも、東芝の歴代経営陣が強気を貫いた結果が今回の事態である。高まる事業リスクを見誤った責任は重い。

この問題は一企業の失敗では片付けられない。日本は他にも三菱重工業と日立製作所が原子炉を手がける原発産業大国で、政府も成長戦略の柱として原発輸出の旗を振ってきたからだ。

どのメーカーも逆風への対応を迫られている。三菱重工は経営が苦しい提携先の仏アレバに対し、出資などで支援を強めている。日立は米GEと手がける核燃料の技術開発で、約650億円の損失を出す見通しだ。国内でも、日本の3社が核燃料事業の統合交渉を進め、中核の原子炉製造でも業界再編が避けられないとささやかれる。

戦略の見直しが必要なのは、政府も同様だ。

英国で日立などが進める原発計画をめぐり、日英両政府は昨年末に協力の覚書を交わした。日本の政府系金融機関が支援を検討するが、公的資金が焦げ付けば国民につけが回る。リスクの慎重な見極めが欠かせない。

主要な売り込み先と期待する新興国も不透明さがつきまとう。ベトナムは昨年、日本製原発の導入計画を撤回した。

そもそも、福島の事故を起こした日本が原発を輸出することには、さまざまな批判がある。東芝の失敗を機に、前のめりの姿勢を改めるべきだ。
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[読売新聞] プロ野球開幕 侍たちが熱い戦いを引っ張れ (2017年03月31日)

プロ野球シーズンの到来である。

セ、パ両リーグできょう、ペナントレースが幕を開ける。秋までの熱い戦いを堪能したい。

ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の余韻が残る中での開幕だ。「侍ジャパン」は惜しくも準決勝で敗れ、世界一奪還はならなかった。それでも、日本の野球が世界のトップレベルにあることを改めて示してくれた。

筒香嘉智選手(DeNA)、菅野智之投手(巨人)ら、日の丸を背に結束した侍たちは、敵と味方に分かれてしのぎを削る。WBCでの悔しさをバネに、より高みを目指してもらいたい。

日本代表入りを目指す選手にとって、WBCは大きな刺激となっただろう。2020年東京五輪や次回WBCを見据え、若い力が技を磨いて台頭することが、日本代表の底上げにつながる。

オランダ代表の主力だったバレンティン選手(ヤクルト)ら、他国代表としてWBCを盛り上げた選手のペナントレースでの戦いぶりも楽しみだ。

昨シーズンのセ・リーグは、広島が独走する展開となった。今季は混戦との見方が多い。大型補強を敢行した巨人などが、どう巻き返すか、がポイントだ。

パ・リーグでは、日本ハムが連覇を目指す。選手層が厚みを増したソフトバンクは、日本ハムに大逆転を喫した昨季の雪辱を期しているに違いない。

セ、パ両リーグの昨季の入場者数は、2005年に実数が発表されるようになって以来、ともに最多を記録した。一昨年に比べて、セは2・5%増、パは3・8%増と順調に伸びている。

プロ野球が、国民に根強く愛されていることを物語る。

球場では「カープ女子」に代表される女性ファンが目立つようになった。巨人が、グラウンド上でヒーローインタビューを間近に見られる企画を実施するなど、各球団の趣向を凝らしたファンサービスが実を結んでいると言える。

球場をだれもが楽しめる空間にする「ボールパーク化」の流れは今後も進むだろう。ファン層をさらに拡大するため、喜ばれるサービスをより充実させてほしい。

野球賭博事件で1年間の失格処分が終了した巨人の高木京介投手が、復帰を認められた。育成選手として再スタートする。

二度と起こしてはならない不祥事である。巨人はもちろん、球界全体が、違法行為と決別する努力を怠ってはならない。
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[朝日新聞] 敵基地攻撃力 専守防衛が空洞化する (2017年03月31日)

敵のミサイル基地をたたく敵基地攻撃能力の保有について、検討を開始するよう政府に求める――。そんな提言を自民党の検討チームがまとめ、安倍首相に提出した。首相は「しっかり受け止めていきたい」と応じたが、とうてい賛成できない。

北朝鮮の核・ミサイル開発に対処は必要だが、敵基地攻撃能力を持っても問題の解決にはつながらない。一方で、憲法にもとづく専守防衛の原則を空洞化させる恐れがある。

敵基地攻撃について、政府はこれまで法理論上は憲法に反しないと説明してきた。

1956年に鳩山一郎内閣は、わが国に対し「攻撃が行われた場合、座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨とは考えられない」とし、攻撃を防ぐのに「他に手段がない」場合に限り、ミサイル基地をたたくことは「法理的には自衛の範囲」との見解を示した。歴代内閣も踏襲してきた。

だが、この見解はあくまで法理を説明したものであり、現実に目を向ければ問題が多い。

まず「他に手段がない」とは言えない。日米安保条約に基づき、米軍が日本防衛の義務を負っているからだ。

日本の安全保障は、米軍が攻撃を担う「矛」、自衛隊が憲法や専守防衛の下、守りに徹する「盾」の役割を担ってきた。この分担を壊し、日本が敵基地攻撃をすれば、自衛隊が戦争を拡大することになりかねない。

また、敵基地攻撃には長距離巡航ミサイルのような攻撃的な兵器が必要だ。提言は敵基地の位置情報の把握や、それを守るレーダーサイトの無力化、精密誘導ミサイルなども例示しているが、従来の専守防衛に基づく装備体系を大きく逸脱する。

59年の防衛庁長官答弁は「平生から他国を攻撃するような、攻撃的な脅威を与えるような兵器」を持つことは憲法の趣旨ではないとしている。違憲の疑いが濃いと言わざるを得ない。

これらを整備すれば、防衛費の大幅な増額も避けられない。そこまでしたとしても、移動式発射台や潜水艦からミサイルが撃たれれば、位置の特定も発射の兆候をつかむのも困難だ。

敵基地を攻撃すれば反撃を受け、全面戦争への発展を想定する必要がある。原発が攻撃対象になる可能性も否定できない。

むしろ日本は、北朝鮮への先制攻撃も視野に入れる米トランプ政権に対し、外交的な対応の強化を説くべき時ではないか。

多くの問題をはらむなか、敵基地攻撃能力の検討に踏み込もうとする姿勢は危うい。
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[読売新聞] 核兵器禁止条約 現実無視の交渉は参加し難い (2017年03月31日)

核保有国を動かさない限り、核軍縮は進展しない。この現実を無視した議論に加わらないからと言って、唯一の被爆国としての発信力を放棄したことにはなるまい。

「核兵器禁止条約」の制定交渉が国連本部で始まり、日本は初日に交渉不参加を表明した。

高見沢将林軍縮大使は演説で、核軍縮を追求する基本的立場を強調する一方、交渉に「建設的かつ誠実に参加することは、困難と言わざるを得ない」と述べた。

米英仏中露の核保有国が欠席する中で条約を制定すれば、国際社会の分断を深め、核兵器のない世界をむしろ遠ざける。北朝鮮の核開発など、各国が直面する安全保障上の危機は続く。こうした理由による不参加は、理解できる。

広島選出の岸田外相は昨年、参加の方針を示していた。だが、米国の求めもあり、豪州、カナダなど日本と同じ立場の国の大半が不参加に回った。孤立無援では成果は乏しいと判断したのだろう。

被爆者団体からは、失望の声が上がる。政府は、事情を丁寧に説明し、国際社会の様々な場で核廃絶を訴え続けることが重要だ。

問題なのは、オーストリア、メキシコが率いる100か国以上の条約推進派と、米英仏や日本など約40か国に上る反対派で、議論が噛(か)み合っていないことである。

推進派は、「核兵器は人類の普遍的脅威」として、法的禁止を求める。条約制定により、核保有国に軍縮圧力をかけられるはずだと思い込んでいる。対人地雷禁止条約などの前例を念頭に、多数決による早期成立を目指す。

反対派は「各国の安保環境を考慮しない議論は無意味だ」と指摘する。地雷と違い、核兵器は国家の存亡を左右する破壊力を持ち、抑止力を期待できるためだ。

ヘイリー米国連大使は「我々は現実的でなければならない。北朝鮮が条約に賛成すると信じる人がいるだろうか」と批判した。推進派も耳を傾ける必要があろう。

核兵器の非人道性と、米国の「核の傘」が必要な現実の両面を踏まえ、実効性ある核軍縮を段階的に進めることが大切である。特に、世界の核兵器の9割を保有する米国とロシアの関与が不可欠だ。

状況は極めて厳しい。トランプ米大統領もプーチン露大統領も核戦力の増強に意欲を見せる。米露の緊張緩和が優先課題だ。

安倍首相は米露両首脳と良好な関係を持つ。核軍縮への道を生産的に議論できるような環境の整備に取り組んでもらいたい。
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2017年03月30日

[東京新聞] 安保法施行1年 不戦のタガ緩んでないか (2017年03月30日)

日本周辺の情勢が厳しさを増しているのは確かだが、戦後日本が歩んできた「平和国家」の看板を下ろすわけにはいかない。「不戦のタガ」が緩んでないか。

憲法学者ら多くの専門家が違憲と指摘したにもかかわらず、安倍晋三首相率いる政権が成立を強行した安全保障関連法の施行からきのう二十九日で一年がたった。

集団的自衛権の行使を容認する安保法は憲法九条に違反するとした訴訟が全国各地で提起されてはいるが、国会では、学校法人「森友学園」への格安での国有地売却問題や、「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案の議論に多くの時間が割かれている。


◆他国軍と深まる連携
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安保法の議論が脇に追いやられている間に、政権側は安保法に基づいた決定を積み重ねている。

五月末の撤収を決定したが、現在、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣されている陸上自衛隊部隊には昨年十一月、安保法に基づいて「駆け付け警護」任務が付与された。

昨年十二月には米軍の艦艇などを自衛隊が守る「武器等防護」の運用開始を決定し、北朝鮮による弾道ミサイル発射への警戒監視活動などで米軍などとの連携を着々と深めている。

自衛隊と他国軍との間で食料、水といった物品や、輸送、修理などの役務を融通し合う物品役務相互提供協定(ACSA)を米国、オーストラリアとの間で改定、英国とは新たに結んだ。

協定審議中の国会で承認されれば、日本が直接攻撃される「武力攻撃事態」などに制限してきた弾薬の提供や発進準備中の戦闘機への給油が、安保法で新設された「存立危機事態」や「重要影響事態」でも可能になる。

国民の懸念が解消されないまま、既成事実化だけが進む。


◆敵基地攻撃まで議論
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そればかりではない。

自民党はきのう敵基地攻撃能力の保有を直ちに検討するよう政府に求める提言をまとめた。

敵基地攻撃能力とは、敵のミサイル攻撃などを防ぐ場合、その発射基地を破壊する能力を指す。

政府見解では、ほかに攻撃を防ぐ手段がない場合には「法理的には自衛の範囲に含まれ、可能」だが、これまで自衛隊がそうした能力を保有することはなかった。

自民党提言には弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮の脅威が念頭にあるとはいえ、平時から他国を攻撃するような兵器を持つことは「海外で武力の行使はしない」という憲法の趣旨には反する。

巡航ミサイルなど敵基地攻撃能力を整備しようとすれば、膨大な経費がかかり、現実的ではない。

憲法に抵触しかねない敵基地攻撃能力の保有まで具体的に議論されるようになったことは、安保法成立を強行した「安倍一強」の政治状況と無縁ではなかろう。

防衛費の増額圧力も続く。

減少が続いていた日本の防衛費は安倍首相の政権復帰後、増額に転じ、二〇一七年度予算は過去最高の五兆一千二百五十一億円。

それでも国内総生産(GDP)比1%以内に収まるが、一九年度から五年間の次期中期防衛力整備計画には、安保法に基づく新たな装備品購入や訓練費用なども盛り込まれることが想定され、一層の増額は避けられない。

首相自身も、防衛費を「GDPと機械的に結びつけることは適切ではない」として、GDP比1%以内に収める必要はないと明言している。

日本と周辺地域の平和と安全を守るために防衛費の適正な水準は常に検討すべきだが、やみくもに増やせば、地域の軍拡競争を加速させ、逆に脅威が高まる「安全保障のジレンマ」に陥るだけだ。それでは本末転倒だろう。

専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような軍事大国にならないことを誓った戦後日本の平和主義は、無謀な戦争に突入して国内外に多大の犠牲を強いた、先の大戦に対する痛切な反省に基づく。

武力で他国を守ったり、他国同士の戦争に参加する集団的自衛権の行使は憲法九条に反するというのが、主として自民党が首相を務めてきた歴代内閣が継承してきた政府見解だった。


◆軍事より外交努力を
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その憲法解釈を一内閣の判断で変えたのが安倍政権であることを私たちは忘れてはなるまい。いくら運用を重ねて法律を既成事実化しようとしても、安保法の違憲性に変わりがないことも。

中国の軍事的台頭や北朝鮮の核・ミサイル開発で、東アジアの安全保障環境は厳しさを増しているが、軍事的対応ではなく、緊張緩和に知恵を絞り、外交努力を重ねることこそが、平和国家を掲げる日本の役割ではないのか。安保法で緩んでしまった「不戦のタガ」を、いま一度締め直したい。
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[産経新聞] 【主張】都市ガス自由化 安全確保が競争の前提だ (2017年03月30日)

4月1日から都市ガス小売りが全面自由化される。大手ガス会社による販売に限られていた地域でも新たな市場参入が見込まれ、消費者が購入先を選べるようになる。

電力小売りは1年前に自由化されており、ガス会社が電力市場に参入した。電力会社のガス参入が進めば、電力とガスをセット販売にして料金を割り引く動きも広がりそうだ。

だが、ガス器具を扱ったことのない事業者の参入に、安全面を気にする消費者も少なくない。

安全対策を徹底することが、自由化の前提となるのは言うまでもない。事故時の迅速な対応を含めた体制の整備が欠かせない。

自由化の対象となるのは、ガス導管(パイプライン)を通じて家庭に供給される都市ガスだ。すでに東京、関西、中部、九州の4電力会社が参入を表明している。

企業向けの電気・ガス販売で競争してきた関電と大阪ガスは、家庭向けでもつばぜり合いを演じている。高浜原発に対する運転差し止めが取り消されたことで、関電は電気料金を値下げする。これも競争につながる要素となろう。

昨年4月に始まった電力自由化では、ガス会社や通信、鉄道、石油など100社以上が参入し、電力市場の5%程度を獲得した。

これに対し、都市ガスは原料の液化天然ガス(LNG)を調達できるのが大手事業者に限られ、新規参入も大手電力が中心だ。

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ガス共同購入などでさらに幅広い市場参入を後押しする支援も考えたい。

その際、ガス漏れ防止などの安全対策への懸念がネックとなってはなるまい。

大手電力はガス器具の保安業務などをガス事業者に委託するという。重大な事故につながる恐れもあるだけに、ガス事業者とは緊密に連携をとるべきだ。

首都圏では東電が7月に参入する。同社は昨年の自由化でシステム障害を起こし、料金請求で混乱を招いた。消費者の信頼を揺るがさぬよう、ガス参入には入念な準備を怠ってはならない。

契約をめぐるトラブルも懸念されるが、自由化でガス供給が突然止まることはない。新たな器具の購入も不要だ。

消費者庁は「慌てないで選んでほしい」と呼びかけている。料金やサービス、安全対策をよく見比べて賢く選択したい。
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[産経新聞] 【主張】国会 責務を果たしているのか (2017年03月30日)

平成29年度予算が成立した国会は、今も学校法人「森友学園」の国有地払い下げ問題が焦点となっている。

国有財産の処分をめぐり、行政への重大な疑義を生じさせただけに、事実解明は欠かせない。

とはいえ、国会の仕事がそれだけでないことは言をまたない。

現実には、その他の重要案件の審議が事実上人質にとられ、与野党が激しく駆け引きを演じる展開が予想される。それは結果的に森友問題の解明をも遠ざけよう。

立法府として正常な機能を取り戻すときである。そのために、法案審議と森友問題とは明確に切り分けることを提案したい。

審議を遅らせる材料にしない。疑惑を残したままフタはしない。与野党がそう確約し、今以上に仕事をする。それに尽きよう。

予算成立で山は越えたが、予算執行に必要な関連法案の審議は遅れている。「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案について、しっかりとした議論を経て成立を図るべきだ。

さらに、天皇陛下の譲位を可能にする関連法案も、今国会で確実に成立させねばならない。森友問題で進展があってもなくても、これらの審議を後回しにする理由は見つからない。

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切り離すべき理由は、ほかにもある。北朝鮮がミサイル発射や核実験を行うことも予想されるなか、事態に即して国会は迅速に対応する必要がある。日米物品役務相互提供協定(ACSA)改定の承認案などの成立も必要だ。国民を危険にさらしてはならない。

一方、森友問題の方も、野党議員をめぐる疑惑を自民党が指摘するなど、泥仕合の様相を呈しはじめてはいないか。

売却に際し、国有地が大幅に値下げされた理由や経緯はどうだったのか。根本的な点を冷静に解明してほしい。

むろん、その過程で関係者に対する必要な聴取などは行うべきだ。すでに学園理事長に対する証人喚問が行われ、その証言の信用性などが問われている。

100万円の寄付について、安倍晋三首相の昭恵夫人が名指しされた。昭恵氏は自身のフェイスブックで否定しているが、国会としての事実関係の確認がいる。

法案審議を妨げず、仕事を進捗(しんちょく)させるため、調査委員会を新設して夜間も作業してはどうか。
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[毎日新聞] 英国のEU離脱交渉 けんか別れにならぬよう (2017年03月30日)

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英国のメイ首相が、欧州連合(EU)に離脱を通告した。離脱後の新たな関係を定めるための交渉がいよいよ始まる。

交渉は難航必至だ。期限は2年だが、欧州議会などの承認手続きに要する時間を除くと、実質1年半もなさそうである。この間に扱わねばならない分野は、通商から移民、司法、消費者保護と広範に及ぶ。しかも、両者の隔たりは極めて大きい。

加盟国が28にまで拡大したEUだが、新規加入の交渉しか経験がない。原点となったローマ条約の締結から60周年を祝ったばかりのEUが経験する最大の試練である。

メイ首相は、移民や紛争処理など国家主権に関わる部分では、EUに拘束されない自由を確保したい。半面、経済ではこれまでと変わらないEUとの結び付きを望んでいるようだ。英国にとって不満足な合意ならないほうがましだ、と強気である。

だが、もし交渉半ばで決裂したり、未合意のまま期限を迎えたりする事態になれば、深刻な影響が世界に及ぶ。金融市場が混乱し、日本経済も巻き込まれるだろう。英国との結びつきが強い日本企業の経営も打撃は避けられない。

欧州における政治の不安定化も招く恐れがある。分断や孤立を望む勢力が勢いづき、EUそのものの解体につながる可能性さえありそうだ。

英国の離脱交渉は、加盟国政府が国民と、改めて「EUとは何か」を問う機会と捉えることもできる。欧州内で反EUの動きが広がったのも、英国の国民投票で離脱が決まったのも、EUの指導層と域内の市民との間で意識の溝が大きくなってしまったことが背景にあった。

30カ国近い多様な国々による大所帯となった今、これまでと同じ統治の仕方でよいのか、といった問題もある。次の60年を見据え、新しいEU像を考える好機ではないか。

英国が離脱方針を撤回する道が完全に閉ざされているわけではないことにも触れておきたい。EUの基本条約で離脱に関する第50条を起草した責任者は皮肉にも英国の外交官だったが、彼によれば、方針転換は原則、許されているという。

けんか別れの代償は計り知れない。双方に現実的で柔軟な対応を求めたい。
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[毎日新聞] 働き方改革の実行計画 抜け道ふさぐ制度設計を (2017年03月30日)

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政府の「働き方改革実行計画」がまとまった。

非正規社員の待遇を改善するための同一労働同一賃金の実現、長時間残業の規制が柱だ。1990年代から企業活動を優先して労働規制を緩和してきた流れの大転換である。

「非正規という言葉を一掃する」「かつてのモーレツ社員という考え方自体が否定される日本にする」などの力強い言葉が実行計画には並ぶ。安倍政権は成長戦略の一環として働き方改革に着手したが、結果的に労働者保護の方向性を打ち出したことは評価に値する。

ただ、残業時間規制では甘さが目立つ。焦点だった繁忙期の上限は、過労死の労災認定基準(月100時間超)の範囲を超えないよう「月100時間未満」となった。2015年度に脳・心臓疾患で死亡して労災認定された96人のうち半数以上が月80?100時間の残業直後に亡くなっているのにである。

「高度プロフェッショナル制度」を盛り込んだ労働基準法改正案の早期成立を求めることも明記された。この制度によって成果主義賃金が導入されると、対象の職種の人は結果的に残業代なしで長時間働かざるを得なくなるだろう。今回の残業時間規制と矛盾するのは明らかだ。

最大の課題は実効性の確保である。残業時間規制に違反した企業には罰則を科すことになっているが、その内容は詳述されていない。もともと残業代には企業に対する「罰金」の意味合いがあったが、今では労働者に必要な生活給の一部に組み込まれているのが実情だ。

また、派遣労働者の賃金水準を同業種の労働者と同等以上にすることを労使協定に盛り込むことも求めた。しかし、労組のない職場も多く、どうすれば各企業に順守させられるかは不透明だ。

違反が疑われる会社への強制調査権を持った労働基準監督署の人員拡充など、チェック体制を強化しなければならないだろう。

働き手不足を背景に、今春闘では営業時間や労働時間の短縮など、働き方の改善が労使交渉の重要項目となっている。

政府はこうした流れをさらに確実にすべく、関連法改正では抜け道を許さない制度設計に努めるべきだ。
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[日経新聞] 医療と介護の効率的な連携で無駄を省け (2017年03月30日)

政府は2018年度、医療サービスと介護サービスの公定価格を同時に改定する。改定に向けた議論が厚生労働省の審議会で本格的に始まった。

日本では25年に団塊の世代が全員75歳以上の後期高齢者となる。急速に医療・介護需要が増えると予想され、医療費と介護費の膨張を抑えるうえで今回の同時改定が果たす役割は極めて重要だ。

両者の連携を密にしてサービスの質の維持を図る一方、医師や介護事業者らが不必要なサービスをなくす方向に誘導し、効率化を徹底的に進めてほしい。

医療の公定価格は診療報酬、介護の方は介護報酬と呼ばれる。わたしたちが公的医療保険や介護保険でサービスを受けた際の費用はそれぞれの報酬で決まる。

診療報酬は2年ごと、介護報酬は3年ごとに改定されるので、同時改定は6年ごとだ。24年度にも同時改定はあるが、25年に向け余裕を持って本格的な対策を打ち出すには18年度が実質的に最後のチャンスとされる。

政府は13年にまとめた社会保障制度改革国民会議の報告書において、複数の慢性疾患を抱えることが多い高齢者は入院して完治を目指すより、住み慣れた自宅などで病気と共存しながら生活の質を維持していく姿が望ましい、との考えを示している。

まずはこのような形を実現しやすい報酬に変えてほしい。高齢患者を終末期に入院させて、濃厚な治療や検査をすることは今もあるとされる。こうした過剰な医療サービスの提供を防ぐような報酬体系をつくるべきだ。

自宅や老人ホームなどで療養していく際にも、不必要な医療は省き介護サービスを中心に生活を支えていくことが求められる。

その介護サービスについても、家事支援的なものはできる限り地域のボランティアや非営利団体に任せたい。医療と介護の両方から同じようなサービスが提供されるといった無駄もなくしたい。

政府はここ数年、高齢者の増加に伴って大幅に伸びかねない社会保障予算を一定範囲内の伸びにとどめる目標を掲げている。この目標達成のためにも診療・介護報酬の抑制は必要だろう。

ただ、数字合わせの場当たり的な改定にしてはならない。25年以降の超高齢化社会を乗り切るための、長期的な視野を持って改定を進めるべきだ。
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[日経新聞] 銀行は運用力を競い合え (2017年03月30日)

大手信託の三井住友トラスト・ホールディングスとみずほフィナンシャルグループ(FG)が傘下の資産管理銀行を統合・合併することで基本合意した。超高齢化社会を迎えた日本にとって、資産運用の重要性は増すばかりだ。銀行は体制の効率化を進め、運用実績の向上に努めてほしい。

資産管理銀の業務は一般の銀行とは大きく異なる。企業や年金基金といった機関投資家から有価証券を預かって、決済や配当の受け取り、株主総会の議決権行使といった事務手続きを代行し、手数料を得るビジネスだ。

三井住友トラストとみずほは2017年度末までに資産管理銀の統合について最終契約を結び、早期の実現を目指す方針だ。これまで資産管理分野は、両行に三菱UFJFG系列を合わせた3行がシェアを分け合う構図だった。

大手銀行がグループの枠組みを超えて手を結ぶのは異例だ。背景には資産管理事業が低収益だという事情がある。新たに誕生する資産管理銀の預かり資産残高は合計669兆円(昨年9月末)と巨額だが、最終利益(15年度)は合わせて14億円にとどまる。

運用手法や資産の中身が多様化するなか、継続的なシステム投資も欠かせない。高収益が見込みにくい事業だけに、統合によって規模の利点を追求し効率運営につなげるのは妥当な経営判断だ。

肝心の資産運用で銀行は強い逆風に直面している。マイナス金利政策の導入で国内の運用環境は厳しく、預金者が受け取れる金利は微々たるものだ。海外に目を向けてもトランプ政権下の米金融市場の行方は見通しにくく、欧州でも英国の欧州連合(EU)離脱をはじめ波乱材料が山積している。

三井住友トラストとみずほ両社は、今回の部分提携をきっかけに本体同士の接近につながる可能性を否定している。各銀行は他社との提携も含む様々な手段でコスト削減を推し進める一方、運用力ではそれぞれ競い合い、顧客の資産形成に貢献してほしい。
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[朝日新聞] 安保法1年 隠蔽の上に積んだ実績 (2017年03月30日)

安全保障関連法の施行から、1年が過ぎた。

集団的自衛権の行使に道を開き、自衛隊の海外での活動をめぐる政府の裁量の幅を拡大し、米軍などへの兵站(へいたん)(後方支援)を世界中で可能にする。

そんな安保法は「違憲だ」と問う訴訟が全国で続く。民進など野党は「違憲法制」の白紙撤回を求めている。1年がたったからと「違憲」が「合憲」へとひっくり返るはずがない。

安全保障政策が機能するには国民の理解と納得が不可欠だ。だがこの1年、理解を広げようとする政府の努力はほとんど見えなかった。逆に見せつけられたのは、国民やその代表である国会に情報を隠したまま、安保法の「実績」をつくろうとした政府の不誠実である。

安倍政権は昨年11月、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣している陸上自衛隊に、安保法に基づき「駆けつけ警護」の新任務を付与した。

昨年7月、部隊が活動する首都ジュバで起きた大規模な戦闘は、「衝突」であり、「戦闘」ではない――。稲田防衛相が国会で、事実をねじ曲げる答弁を重ねるなかでの付与だった。

だが、当時の陸自部隊の日報には「戦闘」の言葉が記されていたことが後に分かった。防衛省が「廃棄した」としていたその日報を、陸自が保存していたのに、そのことを公表しないよう防衛省内で指示があったことも判明した。

こうした事実が報じられなければ、国民にも国会にも隠蔽(いんぺい)され続けただろう。

南スーダンが事実上の内戦状態にあるにもかかわらず、政府は「PKO参加5原則は維持されている」と主張し続けた。無理に無理を重ねて自衛隊派遣を継続し、そのなかで新任務を付与して安保法の「実績」を積もうとした。

政府は安保法によって米国の戦争に巻き込まれることは「絶対にない」、隊員のリスクも「高まることはない」と言う。

だが一連の経緯から見えてくるのは、安保法のために隊員を危険にさらしかねない政権の現実である。

同時に、政権の思惑にこたえようと、文書管理や情報公開など国民や国会への責任をないがしろにする自衛隊の姿だ。しかも、その自衛隊に対する文民統制が機能しているとはとても言えない。

こんな状態で存立危機事態などの有事に、歴史の検証にたえる判断が可能だとは思えない。この政権に自衛隊を海外で活動させる資格があるのか。
posted by (-@∀@) at 11:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 朝日新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする