2017年02月03日

[産経新聞] 【主張】韓国国定教科書 事実無視し反日あおるな (2017年02月03日)

韓国の中学と高校で来年から導入される国定歴史教科書の内容が明らかになった。旧日本軍が慰安婦を「集団殺害」したとする荒唐無稽な記述まで盛り込んでいる。

事実を無視して反日をあおるのは、いいかげんにしてほしい。

韓国教育省が先月末に公表した最終版では高校用の慰安婦に関する記述で「劣悪な環境下で、疾病、暴行、自殺で死んでいく人も多かった」という見本版の内容に「戦争に敗北し、逃亡する日本軍に集団殺害されたりもした」との記述が加えられた。教育省は慰安婦問題で「集団虐殺事例を新しく本文に明示」したと説明しているという。

根拠はない。

そもそも韓国側が主張する慰安婦が「強制連行された性奴隷」というのは、「慰安婦狩り」をしたとする吉田清治証言などにより広がった虚説だ。実証的な歴史研究で否定されており、これを報じた朝日新聞も証言は虚偽であったことを認めている。

1996年の国連のクマラスワミ報告では、元慰安婦の証言などとして残虐な危害を加えた例が書かれているが、これも事実無根である。

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中学用の教科書にはソウルの日本大使館前に慰安婦像が設置された経緯も書かれた。これは外国公館の尊厳や安寧を守る国際法に違反する恥ずかしいことだと教えるべきだろう。

日本統治時代の「親日行為」についても、反民族的行為だとして詳しく書いているという。歴史教育で重要な、多面的なものの見方を損なうものだ。

もともと教科書の国定化は、朴槿恵大統領が「歴史教育の正常化」を目指したものだった。

韓国の中高校用歴史教科書は、日本と同様、検定制度のもとで民間の出版社などが編集した複数の教科書から選ぶ方式だった。

だが、教科書に左派色が強く、歴代政権を否定的に描くなど、北朝鮮寄りの記述が目立つといった背景があった。だがこれでは、かえってひどいものになったとしか評価できないではないか。

韓国では、朴氏の弾劾訴追に伴い、大統領候補が反日を争う事態に陥っている。日韓の分断を誰より喜ぶのは、北朝鮮であろう。反日一辺倒は、決して韓国のためにならない。冷静に考えれば分かりそうなものだが。
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[東京新聞] やまゆり園問題 入所者の声よく聞いて (2017年02月03日)

相模原市の障害者殺傷事件から半年余り。現場となった神奈川県立津久井やまゆり園の建て替えを巡り、入所者の希望をくみ取るべきだとの声が広がる。地域の中に包み込んでいく理念を貫きたい。

最寄り駅から二キロ離れた山あいに、ほぼ半世紀前に建てられた知的障害者の支援施設である。

入所者の家族会や運営法人の要望を聞き入れて、県は現地での建て替え構想を示してきた。定員百人を超す大規模施設の再建という。

ところが、年明けの公聴会で異論が相次ぎ、再検討を余儀なくされた。実現を急ぎたいという県の誠意も分からなくはないが、障害者福祉の基本原則をしっかりと踏まえたい。

個人の尊厳を守り、自己決定権を保障する。こうした視点からじっくりと議論を重ねるべきだ。

まず、肝心の入所者本人の正直な気持ちを、丁寧に確かめる手続きが欠かせない。家族の意向とは往々にして一致しないからだ。それは健常者でも同じだろう。

地域のグループホームやアパート、自宅といった多彩な住まいの選択肢を用意する。いろいろな暮らしを味わって初めて、希望がはっきりする。知恵を出し合い、入所者の意思決定を助けてほしい。

そうした誠実な営みを通じてこそ、障害者に寄り添う包容の精神を、社会は示すことができる。

さらに、地域から遠くの施設へと障害者を切り離すという、旧来の発想を断ち切らなくてはならない。施設から地域へという人権を重んじる流れを大事にしたい。

地域への移行が難しいから施設に託しているというのが、家族会の思いという。とすれば、地域生活をきちんと支える仕組みの充実を、県は優先すべきではないか。

いったん大規模施設を建てると、行政はその維持管理に躍起となりがちだ。地域の福祉資源への目配りがきかなければ、家族は施設に頼らざるを得なくなる。

身の回りの世話に疲れ切った家族が、やむなく施設に預ける。施設職員だった相模原事件の容疑者が「障害者は不幸しかつくれない」といった優生思想を抱くようになった背景には、そういう悪循環があったのではないか。

障害者への偏見や差別をなくすには、懸命に生きている姿を見せることが大切である。いつも隣近所で、学び、遊び、働いているような地域づくりをめざしたい。

それは、人種や性、信仰などの違いを認め合う多様性に富んだ寛容社会の構築につながっている。
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[東京新聞] 廃炉費用 いつの間にか高くつく (2017年02月03日)

福島第一原発の天文学的事故処理費用、「過去に原発の恩恵を受けてきたから」と、結局は国民に広くツケ回し。過去に支払い済みの料金を値上げして、差額を徴収するなんて。そんなの、ありか。

東京電力福島第一原発の事故処理費。二十一兆五千億円。東京都の予算の三倍以上、とんでもない数字である。二〇一三年の暮れまでは十一兆円と見積もられていたが、二倍近くに増えた。

溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出しだけでプラス六兆円という。

何しろ放射能の壁の中、人が直接触れられない、近づくことも不可能な別世界。とてつもなく困難な作業ということである。

東電は今月、2号機直下にロボットを投入し、溶け落ちた燃料の在りかを探る。事故から六年になろうとする今も、“敵”の居場所さえ、はっきりとはつかめていない。長い時間と巨額の費用をかけて、牛歩を続けていくしかない。この先いくらかかるか分からない、天井知らずということだ。

その費用は、誰が払うのか。

東電が賄うならば、電気代、政府が肩代わりするなら税金−。結局は、消費者、国民に、ツケが回るということだ。

賠償費用も約八兆円。経済産業省の考えるツケ回しの手法は、あまりにも理不尽だ。

託送料金。すなわち、電力自由化後も既存大手の独占状態にある送電線の利用料を引き上げて、原発の電気を買わない新電力の利用者からも、「過去分」として、広く、浅く、取り立てようというのである。「新電力の利用者も、過去に原発の恩恵にあずかったから−」と、よく分からない理由をつけて、東電救済にひた走る。しかもそれが、われわれの知らないところで決められる。

政府は避難指示を徐々に解除し、賠償を順次打ち切る方針だ。

被害者の救済には原因企業の存続が不可欠と言いながら、事故原因の究明、被害の実態把握はそこそこに、補償費の抑制をひたすら急ぐ−。水俣事件とそっくりだ。

安全対策に限りはない。欧米や台湾で原発の新設が行き詰まるのは、福島に学んだからだ。“安全代”の急騰が、東芝という巨大企業の屋台骨さえ、揺るがしているではないか。

もちろん、被害者の補償を含め、事故の後始末には十分な予算をつぎ込むべきである。しかし、だからこそ、「原発の電気は安い」などとは言わせない。
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[産経新聞] 【主張】「特別な金曜日」 働き方見直す契機とせよ (2017年02月03日)

月の最後の金曜日は早めの退社を促し、外食や買い物などを楽しんでもらう「プレミアムフライデー」が、今月24日から始まる。経済産業省と経団連が連携するキャンペーンで、低迷する個人消費の活性化が狙いだ。

産業界に広く呼びかけており、大手企業を中心に参加を表明する企業も増えてきた。小売りや鉄道・ホテル業界などでは、提供する商品の準備を急いでいる。

ただ消費喚起を目指す以上、まずは今春闘で手取り収入の増加を実感できるような賃上げを労使で実現することが先決事項だ。

そのうえで、こうした取り組みを、消費促進のキャンペーンに終わらせることなく、働き方を見直す契機としてほしい。参加企業の知恵と工夫が問われている。

経団連は会員企業約1300社に対し、月末金曜日の午後3時ごろには従業員を退社させるように要請した。有給休暇の活用なども含め、各社で仕事を早めに切り上げるように求めている。

百貨店や外食、レジャー産業などは、プレミアムフライデーに合わせた割引を検討中だ。ホテルには専用宿泊プランも登場した。仕事帰りに家族や友人らと食事や買い物を楽しみ、映画や美術を鑑賞するなど、さまざまな過ごし方が考えられる。

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2日には、経団連と連合のトップが会談し、3月中旬に集中回答を迎える春闘交渉が本格的に始まった。両者は賃金引き上げの必要性では一致した。せっかくのプレミアムフライデーを消費の底上げにつなげるためにも、着実な賃上げに取り組んでほしい。

産業界には「月末の金曜日は忙しく、残業なしで早めに退社することなんてできない」との声も多い。プレミアムフライデーに参加するため、その前後に残業が増えるようでは本末転倒だ。人手不足に悩む中小企業も参加は難しいのが現状だろう。

だが、月末金曜日の夕刻に従業員が一斉に仕事を切り上げるのは困難でも、毎週金曜日に社員が順番で早めに退社することはできるのではないか。顧客への対応が必要な営業部門でも、分散して参加することは可能だろう。

長時間残業を是正する「働き方改革」は安倍晋三政権の目標でもある。各企業がそれぞれ試行錯誤を続け、取り組みが広がるよう政府は積極的に支援してほしい。
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[日経新聞] トランプ流政策決定の危うさ (2017年02月03日)

米トランプ政権の陣容が整ってきた。遅れていた閣僚の就任もティラーソン国務長官らがようやく議会の承認を得た。とはいえ、どういう過程を経て政策を決めていくのかは相変わらず不透明だ。側近主導の思いつき政治は大きな危機を招きかねない。政権内の動向によく目を凝らす必要がある。

「米国は条約に従う。これまでも日本防衛を確約してきた」。新国務長官は就任に先立つ議会公聴会で、日本の尖閣諸島は日米安保条約の適用対象だと明言した。きょう来日するマティス国防長官もそう表明する見込みだ。これをもって日本政府は「日米同盟に揺るぎはない」と受け止めている。

問題は、同盟国重視の姿勢が政権全体で共有されているかどうかだ。トランプ大統領は通商などの面で、日本やメキシコに厳しい姿勢を見せている。オーストラリア首相との電話協議を途中でいきなり打ち切ったとの報道もある。

そもそも親ロ反中とされる基本的な方向性ですら政権内の温度差は小さくない。歴代の米大統領は毎朝、情報機関などからの報告をもとにして日々の動きを決めてきた。トランプ氏は官僚組織への不信感をあらわにし、定例報告は不要だとしている。

どうやって対処方針を決めるのか。国政の要である国家安全保障会議(NSC)はバノン首席戦略官・上級顧問を軸に運営する方針だ。米軍トップの統合参謀本部議長や情報機関トップの国家情報長官は非常勤に格下げである。

過激な保守系ニュースサイトを運営してきたバノン氏は外交・安保では素人だ。その人物が核のボタンを左右するポストに就くことに危惧を覚える。閣僚が出そろえば、さまざまな意見に耳を貸すようになるのかも定かではない。

安倍政権は昨年秋に来日したフリン国家安全保障担当大統領補佐官とのパイプの太さを強調する。ゼロよりはましだが、マティス氏とフリン氏の不協和音も取り沙汰される。より幅広い対話のルートがあった方が安心だ。
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[毎日新聞] トランプ氏と為替 国際協調の土台揺らぐ (2017年02月03日)

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トランプ米大統領が、日米の自動車貿易を不公正と批判したのに続いて、日本の為替政策をやり玉に挙げた。基軸通貨ドルを担う大国の指導者の口先介入は、日米の通商問題にとどまらず、経済政策を巡る国際協調の土台を揺るがしかねない。

トランプ氏の認識は強引すぎる。

まず批判が円売り介入を意味しているのなら誤りだ。日本は、東日本大震災後に円が急伸した2011年を最後に介入はしていない。トランプ氏は日本と中国を並べて批判したが、日常的に介入を繰り返している中国と同列に扱うのはおかしい。

それ以上に問題なのは、日銀の金融緩和を標的にした可能性があることだ。経済を安定させる国内政策としての金融緩和の効果を認めた国際的な合意を無視している。

ただし、安倍政権の側に問題がないわけではない。アベノミクスは日銀の金融緩和を柱としたデフレ脱却を目指してきた。金融緩和に伴う円安が企業業績を改善し、賃金を増やして消費を活性化させるという狙いだ。しかし、現政権が発足して4年以上経過するのに円安頼みから抜け出せず、好循環も見えてこない。

菅義偉官房長官は「金融緩和は国内の物価安定目標のためであり、(トランプ氏の)批判は全く当たらない」と主張した。だが、胸を張って反論できるものでもないだろう。

それでも、トランプ氏の口先介入は、各国の経済政策と国際協調のバランスを崩しかねない。国際的に積み上げてきた共通認識をわきまえない、一方的な批判だ。

米国も含めた主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議などは、国内政策と国際協調の整合性を繰り返し議論してきた。G20は通貨安競争の回避を確認している。各国が自国に有利な通貨切り下げに走れば、保護主義に歯止めがかからなくなるためだ。一方、デフレ脱却などを目的とした金融緩和によって結果的に生じる通貨安は許容してきた。各国経済の安定が世界経済の利益につながると判断した。

リーマン・ショック後の米国も大規模な金融緩和を行った。急速な円高・ドル安が進む局面もあったが、米国経済は復調した。最近の円安・ドル高も米国の景気回復の結果だ。

しかも、トランプ氏の政策がドル買い圧力を強めている。減税やインフラ投資の方針が米国経済への期待を高めているためだ。日本に矛先を向けるのはお門違いだ。

「米国第一」を唱えるトランプ氏は保護主義的な政策を前面に押し出している。基軸通貨を持つ国のトップが自らに都合のいい理屈を振りかざせば、市場を動揺させ、世界経済に悪影響を及ぼす。
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[毎日新聞] 読書感想文 本が開く学びの楽しみ (2017年02月03日)

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本と出会い、新しい世界の窓が一つ開く。動いた心を感想の文章にこめる。また見えるものがある。

第62回青少年読書感想文全国コンクール(公益社団法人全国学校図書館協議会、毎日新聞社主催)には、海外日本人学校も含め2万6077校が参加、437万6313編の応募があった。きょう東京で受賞者の表彰式が開かれる。

子供たちが抱き、表現した感動はさまざまだ。

中学校の部で内閣総理大臣賞に選ばれた秋田県・横手北中2年、伊藤紬(つむぎ)さんは「白いイルカの浜辺」(評論社)を読んで「読み終えた私の心に、嵐が去った朝の海のような、穏やかな安らぎが広がった」と書いた。

家庭、社会のあつれき、そして世界にまたがる環境破壊という厳しい現実や難題に向かいながら生きる主人公の少女。伊藤さんは自分と重ねて読み、勇気をもらった。

千葉県・津富浦(つぶうら)小学校では、課題図書の「ここで土になる」(アリス館)を5年の道徳で活用した。

曲折する国のダム計画に翻弄(ほんろう)され、集落が消滅しても土地を愛し暮らし続ける山村の老夫妻。読後、子供たちから夫婦に感想の手紙を送りたいという声が担任の先生に寄せられ、全員が書いて送った。生き方に感動するものや、ダム計画の理不尽を批判するものもあった。

今読解力低下が指摘される中、学校教育は、討論や調べ学習などを通じて主体的な思考力を養い、表現力を備えた探究型学力育成を目指す。「アクティブ・ラーニング」だ。

グローバル化時代や人工知能(AI)社会に対応できる人材を目標に置くという。読書や資料調べなどが重視され、学校図書館は今以上に要の機能を担うだろう。

しかし、支える備えはまだ十分ではない。例えば、蔵書・資料の整理や活用、調整などに必要な職員「学校司書」。法は各校配置を努力義務としているが、文部科学省の2016年度調査によると、小、中学校とも4割が配置していない。

一方、読み聞かせなど地域のボランティアの活用は小学校の場合、8割を超え、本好きの子供を育てるのに役立っている。

楽しくする工夫も多様だ。

読んだ本の面白さを語り伝える「ブックトーク」、お薦め本の展示などのほか、本の魅力を短時間に語りで売り込み、聴衆の支持を競う「ビブリオバトル」もある。

本を読んだ後、抱いた思いを練りながら書くことは、実はその作品を深く読み直す行為でもある。そうして作品はしっかり心に根を下ろし、生涯の友になる。

読書感想文の真骨頂もそこにあるのだろう。
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[日経新聞] 賃金制度の改革で成長への基盤固めを (2017年02月03日)

経団連と連合のトップが会談し、春の労使交渉が本格的に始まった。毎月の基本給を引き上げるベースアップと並び、長時間労働の是正や非正規社員の賃上げも、今年は議論の焦点だ。

労働時間を短くすると、残業代が少なくなって毎月の収入も減ってしまう社員が出てくる可能性がある。成果をもとに報いる制度を整える必要がある。

非正規社員についても、技能の向上にともなって賃金が増える仕組みが求められる。企業の労使は賃金制度の議論を深め、改革につなげてほしい。

政府は働き方改革として、残業時間を実質的に無制限で延ばせる現行制度を改め上限を設ける方向だ。昨年末には非正規社員の待遇改善のための指針案も示した。

こうした動きに対応し、企業はみずから早く手を打つべきだ。春の労使交渉の場を社内の制度の見直しに生かしてもらいたい。

現在、企業は残業に対し一定の割増率を掛けた多めの賃金を払っている。残業を減らした結果として社員の毎月の賃金も減ってしまえば、消費が抑えられデフレからの脱却が遠のく心配もある。

労働時間の短縮を進める企業では、残業代が減った分を賞与や手当の増額で補う動きがみられる。こうしたやり方も選択肢のひとつだが、毎月の賃金で成果を反映する部分を広げ、本人の努力次第で月給が上がるようにする手もある。社員の生産性向上も促せる。

専門性を備えた外部の人材や外国人を採用しやすくするためにも、成果にもとづいた処遇制度は欠かせない。

非正規社員の待遇改善では、政府は仕事が同じなら賃金も同じにする「同一労働同一賃金」を広げようとしている。だが継続的に賃金を上げていくには非正規社員も生産性の向上が求められる。

パートの時給を職務経験や能力に応じて段階的に上げるなど、意欲を引き出す工夫を企業はすべきだ。接客の技能や商品知識がどんなレベルになれば昇給できるか、といった基準も要る。

米トランプ政権の保護主義的な政策や英国の欧州連合(EU)単一市場からの離脱表明などで、世界経済は不透明感が増している。日本の景気の先行きも予断を許さない。こういうときだからこそ企業は、成長への基盤固めが大事だ。賃金制度の見直しはその柱のひとつになる。
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[朝日新聞] 検索サイト 情報の流通、重い価値 (2017年02月03日)

人々の間で情報が円滑にやり取りされることの価値を重く見た判断というべきだろう。

検索サイトに約5年前の逮捕歴が表示される男性が、その削除を求めた仮処分事件で、最高裁は訴えを退ける決定をした。

容疑は児童買春という強く非難される行いで、今なお公共の利害にかかわる。最高裁はそう指摘したうえで、このケースでは、削除してプライバシーを守る利益が、検索結果が提供される必要性を明らかに上回るとはいえないと結論づけた。

注目すべきは、決定が検索サイトを「情報流通の基盤」と位置づけ、「検索結果の提供は事業者自身による表現行為の側面をもつ」と述べたことだ。社会インフラとしての同サイトの意義を評価し、検索結果の削除に高いハードルを課した。

この判断は一方で、事業者に大きな責務を負わせるものということもできる。

検索結果を提供する行為も、憲法が定める表現の自由のひとつの形態として、一定の保障を受けることがはっきりした。そうであれば、正当な削除要請には、これまでにも増して誠実に対応しなければならない。

グーグルやヤフーなどの事業者は、決定がもつ意味をよく理解し、公共財として、より適切な運営を心がけてほしい。

今回の事件は、さいたま地裁が15年に「人は『忘れられる権利』をもつ」との判断を示し、削除を命じて話題になった。だが最高裁は言及しなかった。

忘れられる権利は欧州で生まれたが、国内での議論は深まっていない。公人の犯罪歴や不適切な言動をはじめ、たとえ本人の望みに反しても、社会で共有すべきものは少なくない。

権利として認めた場合、どんなメリット・デメリットがあり、世の中にいかなる影響が及ぶか。具体例の集積や学説の進展を見ながら、慎重に考えを固めていくべき事柄だろう。

名誉やプライバシーの保護と表現の自由との調整は、長年の難しい課題だ。ネット時代に入り、悩みはますます深い。

忘れてならないのは、民主社会の維持・発展には人々が自由に情報を発信し、アクセスできる環境が欠かせないということだ。今回の最高裁決定が改めて示すところでもある。

このおおもとを押さえたうえで、うそのニュースやヘイトスピーチのように民主主義の土台をゆるがしかねない情報や、他人の人格を不当に傷つける表現行為は、市民が主体的にチェックし、取り除いていく。その地道な積み重ねを大事にしたい。
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[朝日新聞] 先生の多忙 学校にも働き方改革を (2017年02月03日)

働き方を改革するなら、学校を例外扱いしてはならない。

先生の多忙が問題になっている。国際調査では、日本の先生の勤務時間は参加34カ国・地域の中で最長だった。精神疾患で病休をとる先生の数は、年間5千人台で高止まりしている。

松野文部科学相は、業務改善のモデル地域の指定、有識者ら業務改善アドバイザーの教育委員会への派遣、部活動の休養日などに関するガイドラインづくりという三つの対策を掲げた。

忙しさの原因は多様だ。書類作りや部活動、給食費の集金、保護者への対応など切りがない。個々の業務を軽くするよう工夫し、先生が担うべき仕事を吟味することは不可欠だ。

ただ、連合のシンクタンク「連合総研」が全国の公立小中学校の教諭に調査し、労働時間と学校の取り組みを分析したところ、行事の精選やノー残業・部活動デーといった試みが必ずしも労働時間の短縮につながっていなかった。「新たに生まれた時間を他の仕事に充てるからでは」と連合総研は見る。

時間の余裕があればもっと授業の準備をしたい。子どもの作文にコメントを書きたい。そんな先生たちの気持ちは貴重だ。しかし、疲れを抱えたまま子どもの前に立っても、よい授業や丁寧な言葉かけはできまい。

先生の長時間労働を改めるには、校長らが先生の勤務時間を管理することが出発点になる。ところが同じ調査だと、自校の管理職が「出退勤時刻を把握していない」「しているかどうかわからない」と答えた教諭の合計は小中とも半数近くに上る。

都道府県の条例で決められた所定勤務時間数を「知らない」と回答した教諭も6割近い。研究者が「学校は労働時間の無法地帯」と言うのも無理はない。

学校が時間管理に熱心でないことの背景にあるのが、「公立学校教育職員の給与等に関する特別措置法」(給特法)だ。先生の仕事は複雑で管理が難しいとして残業代を払わず、代わりに基本給の4%を全員に支給する仕組みになっている。1971年に成立した。

誰にも一律の額を出すため、管理職は勤務時間を把握する義務があるのに、時間管理の必要に迫られない。文科省の勤務実態調査では、法が成立した頃と比べ、残業時間は5倍に増えている。法の見直しの議論を始めるべき時ではないか。

もっと先生の数を増やしてほしいとの現場からの訴えにも耳を傾けるべきだ。先生にも労働者としての権利があることを忘れてはならない。
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[読売新聞] 文科省天下り 悪質な脱法行為の再発を防げ (2017年02月03日)

中央省庁が、職員OBを介在させて法律の抜け道を作り、組織ぐるみの再就職あっせんに利用していた。悪質な脱法行為にあきれるほかない。

文部科学省の天下り問題で、仲介役の人事課OBが参与を務めていた公益財団法人「文教協会」が解散する方針を決めた。協会が組織的なあっせんの舞台になっていた可能性もある。文科省は早急に全容を解明し、公表すべきだ。

OBを仲介役とした天下りの構図は、政府の再就職等監視委員会の調査で判明した。

大学などの求人情報と再就職を希望する職員のマッチングを、OBが行う。現職公務員によるあっせんを禁じた2008年施行の改正国家公務員法をすり抜けるためだ。辞職した前次官もこの仕組みを使い、あっせんに関与した。

文科省は、学部の設置認可や補助金の配分に強い権限を持つ。大学側が、再就職を受け入れる見返りに、文科省からの好意的な扱いを期待するのは否めない。

持ちつ持たれつの官民の癒着は行政をゆがめる恐れもある。このため、公務員の再就職には厳格なルールと透明性が欠かせない。

OBの仲介は無報酬だったという。だが、文科省に近いビルにある事務所の年間約300万円の家賃は文教協会が負担していた。

文教協会は、役員9人中6人が文科省出身だ。書籍編集などを行い、多額の補助金も得ていた。

この仕組みが発覚し、松野文科相が補助金の打ち切りを表明すると、協会は解散を決めた。一体何のための団体だったのか。事実上、組織的な天下りの一端を担っていたとみられても仕方あるまい。

他省庁にも、同様の抜け道はないのか。内閣人事局は、全省庁が対象の実態調査に着手した。

退職後90日以内に各省庁と利害関係にある企業・団体に再就職した事例を重点的に調べる。3月中にも結果を公表する予定だ。

文科省以外にも、09年以降、再就職あっせんなどで国土交通審議官など7人が国家公務員法違反と認定された。内閣人事局は各省庁任せにせず、隠れた不正がないか、徹底して再点検すべきだ。

安倍首相は国会で「不正は絶対に許さない。必要なことは何でもやる」と語った。退職者による再就職の仲介禁止にも言及した。

掛け声倒れにしてはならない。文科省のような脱法行為を許さないため、監視態勢を拡充する必要がある。再就職の規制の強化も検討し、実効性ある再発防止策を講じることが重要である。
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[読売新聞] 米入国制限混乱 テロ阻止の効果は上がるのか (2017年02月03日)

包括的な戦略や入念な検討を欠く措置が、混乱を招くのは当然である。拙速な決定の前に、担当省庁や議会とも調整することが欠かせない。

トランプ米大統領がテロ対策を名目に打ち出した入国制限の大統領令に対し、内外で批判が拡大している。「信教の自由」や「法の下の平等」を保障した憲法に違反するとして、各州の司法当局が執行差し止めを求めた。

政権の雇用拡大策に協力する米主要企業の多くも、不支持に回った。世界各国から多様な人材を集め、成長につなげる経営戦略が崩れるとの危機感からだろう。

米国との「特別な関係」を確認したばかりのメイ英首相は、「この政策は対立を生む。間違っている」と非難した。国連や中東諸国からも、懸念が表明された。

大統領令は、イラク、イランなどイスラム圏の7か国を対象に、一般市民の入国を90日間禁止する。シリア難民は受け入れず、その他の国からも120日間、難民の受け入れを停止する。

「入国審査の厳格化までの暫定措置であり、米国の安全が高まる」というのが政権の説明だ。トランプ氏はツイッターで、「悪い奴(やつ)ら」を入国させないと強調した。

世論調査では、大統領令に49%が賛成し、反対の41%を上回った。テロに対する不安や難民への拒否感が背景にあるとみられる。公約実行を支持層に訴えるトランプ氏の戦術が功を奏している。

トランプ氏は、入国制限の大統領令に反旗を翻した司法長官代理を更迭し、後任を任命した。

問題なのは、肝心の新たな入国審査基準を議論する前に、一連の措置を強行したことだ。特定の国や宗教を差別し、難民を排除する人権軽視の発想だと受け取られる事態を想定しなかったのか。

過激な保守強硬派の側近を重用し、密室で決定する。異論を徹底的に封じ込める。こうしたトランプ氏の手法により、省庁や議会、司法の抵抗が強まり、政策推進に支障を来すことも予想される。

近年の欧米での大規模テロは、国内で育ち、インターネットを通じてイスラム過激思想に染まった人物の犯行が目立つ。入国規制の強化だけで阻むのは困難だ。

関係国がテロ関連情報を共有して、監視体制を構築することが肝要である。トランプ氏の排他的な姿勢に国際社会の批判が集まるようでは、結束はおぼつかない。

過激派組織「イスラム国」が混乱に乗じて、反米テロを扇動することも警戒せねばなるまい。
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