2013年06月30日

[産経新聞] 住宅購入給付金 バラマキとならぬ工夫を (2013/06/30)

自民、公明の両党は、来年4月の消費税増税時に導入する住宅購入者向け給付金制度の与党案を固めた。中低所得層の住宅ローン利用者を対象に、消費税8%時で最大30万円、平成27年10月の10%引き上げ以降で同50万円を支給する。

消費税増税による景気への悪影響を最小限にとどめるには、一定の激変緩和措置は必要だろう。ただ、今回の制度では、50歳以上でローンを組まない住宅購入者にも現金を給付するという。これでは選挙向けのバラマキ政策だとの批判を受ける可能性もある。

制度の実施にあたっては、なによりも、事前に具体的な政策効果を提示することが重要だ。

政府・与党には、今後の予算編成などを通じ、景気を下支えし得る制度設計となるよう、しっかりとした取り組みを求めたい。

今回の制度導入は、消費税増税前の駆け込み需要の後に予想される、住宅販売の大幅な反動減を防ぐことに最大の狙いがある。

政府・与党は、すでに増税後の住宅ローン減税の拡充と延長を決めているが、減税の税額控除枠を使い切れない中低所得者層に対しては、増税に伴う負担増分を給付金でカバーすることにした。

住宅産業は、建材や関連設備、家具などを含めて裾野が広く、経済への波及効果が大きい。景気対策で配慮するのは当然だ。

住宅業界の試算では、住宅の新規建設が20万戸落ち込めば、国内総生産(GDP)は約10兆円減少するという。住宅購入の急激な減少を抑制する仕組みは、その点からも欠かせない。

ただ、住宅を買う人の3割近くを占めるという現金購入者にも一定の給付金を支給することは、さまざまな議論を呼ぼう。

退職金などを充てるケースもあり同列に論じがたい面もあるが、この場合、給付金は本来の目的を離れ、預貯金などに回る可能性がある。住宅の省エネ設備に対するエコポイント制を導入するなどの工夫が必要だ。

これとは別に政府・与党は、8%への消費税増税時の低所得者対策として、一律の現金給付も検討しているが、これこそバラマキ以外のなにものでもない。

増税に伴う激変緩和措置とはいえ、給付金制度の実施は、歳出の効率化という観点からも慎重な対応が必要だ。
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[産経新聞] 上海株急落 「影の銀行」の実態明かせ (2013/06/30)

中国経済が変調を来している。上海株式市場の株価が、連日のように今年の最安値を更新している。銀行間で貸し借りする際の取引金利が急騰したことで、中小銀行の資金繰りが悪化し、経営破綻が相次ぐ懸念が広がったためだ。

中国はこれまでも成長鈍化が懸念されてきたが、今回の金融不安は一段の景気減速を示唆する。中国経済が揺らげば世界経済への打撃は深刻だ。中国発の危機を避けるためにも、習近平政権は不安を解消しなければならない。世界第2位の経済大国として、中国が果たすべき当然の責務である。

上海株下落は、最近の中国で問題視されてきた金融取引「影の銀行(シャドーバンキング)」による負の影響が大きい。金融機関が正規の貸し出し以外で運用することを指す。その一種である高利回りの財テク商品が6月末に大量の償還期を迎え、銀行の資金繰りが大きな焦点になっていた。

一党独裁の国家資本主義である中国では、預金や貸し出しの金利をがんじがらめに規制し、銀行を管理している。シャドーバンキングが活発化する背景だ。

財テク商品で集めた資金は、採算性の低い地方政府の開発事業や経営不振企業にも流れ、不良債権化が懸念されている。

中国人民銀行(中央銀行)はシャドーバンキングによる余剰資金の是正に動いている。方向性は正しいが、蛇口を締めるだけでは、銀行の資金繰りが立ちゆかなくなる難しさがある。

中国では経済統計の信頼性が疑問視されるように、シャドーバンキングの実態もよく見えない。好成績を誇示したい地方政府などが収益性無視で過剰投資に走れば、破綻したときの影響は甚大だ。

海外から疑心暗鬼の目が向けられないよう、習政権は、銀行が簿外でかかわるシャドーバンキングの実態について透明性のある情報開示に努めてもらいたい。

計画的な不良債権の処理も必要だ。その際には企業淘汰(とうた)などの痛みも伴うはずで、急激な景気悪化を避ける配慮が欠かせない。

中国に進出する日本企業も、こうしたリスクは当然、認識すべきだ。金融不安が実体経済に波及する最悪の事態に備えることだ。中国のいびつな経済構造が改まらなければ、大きな代償を払わされることを忘れてはならない。
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2013年06月29日

[東京新聞] 中韓接近と日本 東アジア協調と共益を (2013年6月29日)

中国と韓国がこれまでの経済に加え外交、安全保障でも急接近している。北京での首脳会談は象徴的だった。両国と日本の関係が冷え込んだままでは、東アジアの安定は望めない。

韓国の朴槿恵大統領は就任後の訪問先をまず米国にしたが、慣例を破って次は日本ではなく中国を選んだ。歴史認識などで対立が続き、中韓両国が「日本外し」を考えたという臆測が消えない。

首脳会談の共同声明では「最近、歴史問題などで域内国家間に対立と不信が深まっている」とし、名指しこそ避けたが日本を批判した。「領土」には言及せず、沖縄県・尖閣諸島、島根県・竹島(韓国名・独島)に触れた部分はなかった。

一方で、延期されたままの日中韓三カ国による首脳会談について声明に「本年度の開催に努力する」と記した。習近平国家主席、朴大統領はともに対日改善の意思も同時に示したといえよう。

近く、仲介者の米国も交えて日韓外相がブルネイで会談する見通しになり、ようやく閣僚級対話が復活する。

安倍晋三首相は日米関係の強化を土台に東南アジア、中東、欧州と積極的に歴訪しているが、日本外交の「本流」ともいえる隣国との関係をどう修復するかが参院選後の課題になる。

中韓は経済依存度が高く、貿易総額は韓国と米、日を合わせた額より多い。観光客の行き来も増え続ける。日本を横目に、二国間の自由貿易協定(FTA)交渉が加速する。

注目されるのは、北朝鮮の核問題への対応だ。韓国はこれまで日米と連携してきた。ところが首脳会談では、その枠組みと並行して、金正恩体制に影響力を持つ中国と直接交渉し、核保有を認めないという強い姿勢を打ち出した。

北朝鮮情勢は東アジア全体の懸案だ。核やミサイル問題が解決に向かえば、どの周辺国にも共通の利益になる。逆に足並みが乱れたままでは、相手を利することになりかねない。中韓首脳は「六カ国協議の再開に努める」と確認した。日本としては核交渉の場で拉致問題をどう訴えていくか、戦略の練り直しが必要だ。

日中韓は程度の差こそあれ少子高齢化が進み、若者の雇用も深刻だ。中国の環境汚染の改善には日本の技術が役立とう。領土と歴史問題の対立を解きながら、直面する課題で協力する知恵をもう一度発揮したい。
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[東京新聞] フクイチで考える(5) 核と共存できるのか (2013年6月29日)

フクイチを巡る取材バスの中で強く思ったのは、日本に落とされた原爆はアメリカがつくったが、この原発事故の被災地、代表撮影=をつくったのは、ほかならぬ日本だったということだ。

外には、強力な放射能ちりを吸い込まぬように、大型のマスクと装備を着けて働いている人たちがいる。周りには住めない土地がある。そういうことを私たちは自覚せねばならない。

この場所は、事故後よく知られた通り旧陸軍の飛行場だった。海を見下ろす高さ三十メートルの海岸段丘の上。そこを二十メートル掘り下げて原発は建設された。科学技術が万能と信じられた時代。だが、掘り下げた分だけ津波は大きく襲った。

一九四八年、湯川秀樹博士がノーベル賞を受ける前年。アメリカの研究所に招かれると、すぐにアインシュタイン氏がやって来た。博士の両手を握りしめながら「罪もない日本人を原爆で殺傷して申し訳ない」と涙を流してわびた。

原爆と原発はもちろんちがう。

だが、放射能汚染という災禍は同じである。

思い出されるのは「核と人類は共存できない」という、広島の哲学者にして運動家の森滝市郎氏のことばだ。彼は被爆して右目を失った。考えに考え抜いた末、核兵器はもちろん、原発もやめるべきだと決心した。ウランを掘る人から最終的に燃やし処理する人まで被ばくの危険がある。ましてや事故を起こしたら。

私たちは、廃炉ということばを割合簡単に使う。だが、どうか。その疑問はここへ来ればわかる。

福島の廃炉はうまくいってほしい。しかし、それを進めながら原発とは私たちにとって一体何なのかと自問を繰り返そう。

何より原発に代わるエネルギーを、私たちは努力すればもつことができる。フクイチはそう語りかけてくる。 (深田実)
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[産経新聞] 朴大統領訪中 日米との結束こそ重要だ (2013/06/29)

韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が中国を訪問し、習近平国家主席との会談で対北朝鮮での連携をアピールする一方、歴史問題などで日本を牽制(けんせい)した。

東アジアの平和と安定で大切なのは、韓国と日本、米国の結束だ。日米韓は法の支配など普遍的価値観を共有している。韓国にとって、経済的な依存度を深める中国の重要性は理解できるが、取り込まれてはならない。

会談後、発表された両首脳の共同声明には、「最近、歴史問題などで国家間の不信感が深まっていることに憂慮を表明」の一文が盛り込まれた。日本を念頭に置いているのは明白だ。

だが、不信感を深める要因を作っているのは中国ではないか。

中国は尖閣諸島(沖縄県石垣市)は日本が「盗み取った」とし、国有化は「大戦後の国際秩序への挑戦だ」と非難している。中国共産党機関紙、人民日報は、沖縄の帰属は「未解決」だとする論文を掲載している。

海洋権益拡大の野心をあらわにした中国は、日本だけでなく、東南アジア諸国の一部とも関係を悪化させた。そんな折、朴氏は中国との関係を重視し、日本より先に中国を訪問した。

朴氏はこれまでも日本の歴史認識を再三、批判してきた。中国にとっては、対日で共同歩調を取る格好の相手だったといえる。

朴氏は5月の訪米時も、首脳会談などで、日本の歴史認識を批判している。その後、米国から「突出した日本批判は避けるよう」働きかけがあったとされ、今回、共同声明に「歴史問題」を入れることには韓国側が消極的だったという。朴氏が対日関係改善へ軌道修正したのなら歓迎したい。

岸田文雄外相は、ブルネイでの東南アジア諸国連合(ASEAN)関連会合の機会に、日米韓外相会談を開くと発表した。

3カ国は先の局長級会合で、対話を模索する北に「非核化への具体的行動」を求めることで一致している。単に非核化を求める中国より厳しい態度だ。外相会談で日米韓の結束を確認してほしい。

中韓首脳の共同声明は一方で、「日中韓の協力体制の発展が必要との認識で一致」とうたったが、米国抜きでの朝鮮半島の安定はあり得ない。日中韓は大事だが、日米韓が機能して初めて効果を持つ枠組みと認識すべきだろう。
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[産経新聞] 公明の安保公約 「9条」でさらに踏み込め (2013/06/29)

公明党が参院選公約を発表したことで連立与党の公約がまとまった。

平和路線を掲げ、憲法9条改正には一貫して慎重な立場をとってきた公明党が、憲法改正の核心となる9条論議に応じる方向に歩みを進めたことは評価したい。

だが、安倍晋三首相が日米同盟の維持に不可欠と考えている集団的自衛権の行使について、公明党は「明らかに一線を越える考え方」として認めない立場だ。

国の根幹である安全保障について、与党間で基本的な合意が成立していないのでは、国民は不安と疑念を抱かざるを得ない。両党は徹底的に論議して、現実的な対応策をまとめてほしい。

公明党は公約に盛り込んだ「当面する重要政治課題」の中で、憲法改正への見解を提起した。現行憲法を基本的に維持し、条文に「環境権」などを追加する「加憲」が「最も現実的で妥当な方式」と指摘し、地方自治の拡充などとともに9条を挙げた。

具体的には、1項の「戦争の放棄」や2項の「戦力の不保持」は堅持し、「自衛のための必要最小限度の実力組織」として自衛隊を明記することを検討する。さらに「平和主義の理念」を体現する国際貢献のあり方についても議論の対象とする。自衛権を明確にし、自衛隊の役割と必要性を認めるものといえるだろう。

公明党は昨年12月の連立政権合意で、憲法改正については「国民的な議論を深める」との表現にとどめた。自衛隊について、加憲の対象とすることへの慎重論があったことを考えれば、前進だ。

だが、武力行使の拡大については、なお反対論が根強い。国際平和協力活動や邦人救出での自衛隊の武器使用基準の緩和にも慎重だ。憲法9条の下で自衛権の行使が強く制約され、抑止力が十分働かないことが問題なのであり、これをどう解決するかを与党間でしっかり議論する必要がある。

憲法改正の発議要件緩和について、法律よりも改正手続きを厳格にして「“硬性憲法”の性格を維持すべきだ」と反対の立場を改めて示したが、これでは環境権の実現も難しくならないか。

自公両党は参院選について「与党で過半数」と目標を繰り返している。選挙後に与党がどのような政策をとるのか、あらかじめ有権者に示しておくのは当然だ。
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[毎日新聞] 社説:憲法改正 優先順位を国民に示せ (2013年06月29日)

憲法改正に現実味が出てきた、と安倍晋三首相は言う。通常国会閉幕を受けた記者会見では「我々が議論をリードすることで、初めて(改憲が)現実的な政治課題として表れつつある」と胸を張った。

確かに、首相が掘り起こした改憲の機運は、政党や国民が率直に憲法を論じる土俵を作ったと言ってもいいだろう。改憲をタブー視する風潮は、今や過去のものだ。

だが、それによって見える現実とは首相が言う改憲の道筋だけではない。政治が憲法をいかに軽んじてきたか、その現実もまた、あからさまになったのではないか。

順法精神なき立法府まず、憲法改正を発議する唯一の場である国会に、憲法を尊重しようとする姿勢も、順法精神もうかがえないという現実である。

衆院の1票の格差を最高裁に「違憲状態」と指摘されながら背を向け続け、緊急避難にすぎない「0増5減」の処理さえ土壇場まで腰を上げなかった国会に、どうして私たちは信頼して改憲論議をゆだねられようか。改憲勢力である日本維新の会の綱領には、憲法が「日本を孤立と軽蔑の対象に貶(おとし)め」たとあるが、ほかならぬ国会が、憲法を軽蔑の対象に貶めているのである。

もう一つは、震災の被災地から見えてくる憲法の現実だ。

憲法には、幸福追求権を定めた13条、健康で文化的な最低限度の生活を保障した25条などがある。ところが、自然災害や原発事故で暮らしを理不尽に奪われ、復興のめどもたたず、避難生活を強いられている多くの人の前にあるのは、現実と憲法の甚だしい乖離(かいり)だ。被災者にとって憲法とは、作り直すより使いこなしてもらいたいものだろう。

改憲論議は自由闊達(かったつ)でいい。ただし、その前に政治家一人一人は、自分が憲法にどう向き合ってきたかを見つめ直し、立憲主義国の立法府を構成する一員であることに、責任と誇りを持ってもらいたい。改憲論議はそこから始まる。なぜなら、今の憲法が政治によってないがしろにされているとするならば、改正される憲法も、同じようにないがしろにされるに違いないからだ。

その上で政党には、参院選に臨むにあたり、改憲論議の優先順位を明らかにするよう求める。

一つは、他の重要政策との比較における優先順位である。

景気の回復や財政再建、原発事故の収束と近未来エネルギーの制度設計、持続可能な社会保障制度の構築など、日本が抱える課題はどれも、政権が全力で格闘しても足りないほどの重いテーマである。

高度に成熟し、多様な価値観を許容する先進民主主義国の日本が、これら山積する複雑な課題を横に置いてまで、あえて今、憲法の作り直しに取り組む必然性は何か。憲法を変えなければ越えられない障害があるのなら、そこに手をつけることこそ優先度が高い政治課題だと、国民に正直に語る責務がある。

もう一つは、憲法のどの条文を変えるのか、という問題である。実際の改憲は逐条的に検討され、最後は国民投票にかけられる。優先順位を明示しない観念論、抽象論は「改憲ごっこ」の域を出ない。

改憲熟議の出発点に安倍首相は春先まで、改憲の発議要件を衆参各院の総議員の「3分の2以上」の賛成から「過半数」に緩和する96条の改正に優先的に取り組む意欲を示していた。今は96条改正を急がず、国民の理解が浸透するのを待つ姿勢に軌道修正したようだ。参院選後の3年間も、デフレからの脱却に集中すると言う。

では首相に問いたい。今後3年、経済政策に専念し、憲法改正の工程表は用意しないつもりなのか。96条改正を急がないなら、9条改正による国防軍設置など他の条文改正に先に取り組むのか、それとも、それらはさらに後回しにするのか。有権者は首相の明確な考えを知って、1票を行使したいのである。

自民党の公約には、改正発議要件の緩和とともに、天皇陛下を元首とすることや緊急事態条項、家族の絆など10項目の改憲案が、ただ並べられているだけである。選挙で多数を得たらこのリストから自由に選んで改憲を発議する、というのでは無責任のそしりを免れまい。

民主党の公約は、96条先行改正に反対する一方、「国民とともに『憲法対話』を進め、補うべき点、改めるべき点への議論を深め、未来志向の憲法を構想する」と基本認識を示すにとどまっている。これでは憲法を変えようというのか、変えたくないのか、判然としない。

私たちは、参院を本来の「抑制と補完」の府に再生させるため、憲法が定める参院の権能を抜本的に見直すなどの論議に積極的に参加していきたいと思う。通常国会終盤の醜態を見れば、参院改革が焦眉(しょうび)の急であることは明らかだろう。

国政選挙は、改憲発議者を選ぶ機会だ。憲法を尊び、憲法を生かす意識を持ち、改正の必要があればそれを誠実に具体的に語る、そんな改憲熟議の出発点としたい。
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[読売新聞] 参院選へ 「ねじれ」に終止符打てるか(6月29日付・読売社説) (2013年6月29日)

◆デフレ脱却へ具体策を競え◆

安倍政権半年の実績を有権者は、どう審判するだろうか。

政府は、参院選の日程について7月4日公示、21日投開票とすることを正式に決定した。

参院の選挙区は「1票の格差」の是正措置により、1人区が従来より2増の31となった。その勝敗が全体の趨勢(すうせい)を決めるだろう。インターネットを利用した選挙運動が初めて導入されることでも、注目される国政選挙となる。

◆安倍政権の実績に審判◆

最大の焦点は自民、公明の両党が参院で過半数を制し、衆参のねじれを解消できるかどうかだ。

解消できれば安倍首相の政権基盤は強まり、政治が安定する。次の国政選挙まで最大3年あるため、選挙を意識せず、課題にじっくり取り組む環境が生まれる。

安倍首相は、6年前の参院選で敗北して衆参のねじれが生じた時も首相だった。ねじれによる政治の迷走で国力が大きく失われたとし、「衆参のねじれに終止符を打たねばならない」と主張している。

この間、与野党は対立を繰り返した。自民党の野党時代も含め、とくに参院では法案審議が滞った。

通常国会閉会日の26日、参院の野党が首相問責決議を可決し、その影響で電気事業法改正案など政府提出の重要4法案が廃案になったことは象徴的だ。

参院選では「政局の府」と化した参院の在りようも問われる。

民主党は党の存亡をかけた戦いになる。海江田執行部による党再建の現状や、野党第1党としての国会対応を有権者が判断する。

◆民・維の巻き返しは◆

日本維新の会は、衆院選後、国会で一定の存在感を示したが、橋下共同代表のいわゆる従軍慰安婦問題を巡る発言などで失速気味だ。石原共同代表との二枚看板で、参院に地歩を築けるかどうか。

東京都議選で議席を大幅に伸ばしたみんなの党、共産党は、全国でも支持拡大を狙っている。

政策で争点になるのは、まず安倍政権が推進している経済政策「アベノミクス」の評価だ。

首相は、デフレから脱却し、日本経済を成長させるには、大胆な金融緩和、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の「3本の矢」を進める道しかないと強調している。

首相が言うように、国民が景気回復を実感するまでには至っていない。アベノミクスによる経済再生の狙いと効果を国民に丁寧に説明し、理解を得る必要がある。

一方、民主党は、賃金が上がらない中での物価上昇、住宅ローン金利の上昇など「強い副作用」が起きていると批判している。

では、民主党ならどのように経済を立て直すのか。具体策を示さねば説得力はない。「働く人を大切にし、所得を増やし、中間層を厚く豊かにする」といった抽象論では、説明不足である。

民主党の公約は「値上げラッシュ」として電気やガス料金の値上げを強調しているが、民主党政権でほとんどの原子力発電所が止まり、代替の火力発電用燃料の輸入が急増した影響が大きい。

脱原発政策との整合性も問われよう。

参院選では、自民党、日本維新の会、みんなの党など憲法改正に積極的な政党が参院で3分の2以上を確保するかも見所だ。改正の発議が可能となる政治環境が現行憲法下で初めて整うことになるからである。

◆憲法は具体案の論議を◆

憲法改正の手続きを規定した96条の改正問題については、自民、維新、みんなの3党が発議要件の緩和を訴えている。民主、公明、生活の党は、96条堅持、あるいは先行改正に反対の立場だ。

憲法を巡る論点は幅広い。

自民党は憲法改正草案で、9条について、平和主義を継承した上で国防軍の設置、領土の保全義務などを規定すると提案した。

9条は最も現実と乖離(かいり)している。自衛隊の存在を明確にすべきである。公明党が、現行憲法に新しい条項を加える「加憲」の立場ながら、自衛隊の位置づけを検討課題としたのは評価したい。

維新の会は、衆参合併による一院制や首相公選制を掲げた。みんなの党も非常事態条項を盛り込むことを明記した。共産党、社民党は護憲を強調している。

参院選で、憲法改正の具体的な内容が争点になるのは初めてだ。憲法を論じるのは、安全保障環境や統治機構、人権の現状を考えることでもある。選挙戦の中で大いに議論を深めてもらいたい。
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[朝日社説] 原発と政治―未来にツケを回すのか (2013年6月29日)

あの日。地震と津波の脅威にがく然としていた私たちに追いうちをかけたのが、「福島第一原発で全電源を喪失」「原子炉の冷却不能」というニュースだった。

爆発で原子炉建屋が吹き飛ばされる映像を目にして、背筋が凍った。

そのことを、よもや忘れたわけではあるまい。

安倍政権の原発政策である。

自民党は参院選の公約で、原発の再稼働について地元の理解を得ることが「国の責任」と明記した。

「安全性が確認された原発は動かす」が、安倍政権の基本方針だ。首相は国会閉会後の記者会見で「原子力規制委員会の基準を満たさない限り再稼働しない」と言い回しを変えたが、規制委さえクリアすれば、原発というシステムには問題ないという認識のようだ。

折しも7月8日に、新しい規制基準が施行され、既存の原発が新基準に適合しているかどうかの審査が始まる。

確かに、新基準はさまざまな点で改善はされている。

旧来は規制当局が電力会社に取り込まれ、電力側が基準づくりや審査を都合よく誘導していた面があった。

新基準は、活断層を厳しく吟味するほか、地震・津波対策やケーブルの不燃化、電源・冷却手段の多重化、中央制御室のバックアップ施設などを求める。

今後も新たな基準を設けた場合、既存原発に例外なく適用することになったのは前進だ。過酷事故が起きることを前提に対策を求めた点も評価する。

しかし、新しい基準への適合は「安全宣言」ではない。規制委が、「安全基準」から「規制基準」へ名称を変えたのも、そのためだ。安倍政権はそこから目をそらしている。

なにより、福島の事故があぶり出したのは、安全対策の不備だけではない。

たとえば、原発から出る危険なゴミの問題である。

使用済み核燃料や廃炉で生じる高レベルの放射性廃棄物をどこにどうやって処分するか、まったく手つかずのままだ。当座の保管場所さえ確保できていないのが現状である。

安倍政権は発足当初から、使用済み核燃料を再処理して利用する核燃料サイクル事業の継続を表明した。6月の日仏首脳会談でも、両国が協力して推進していく姿勢を強調した。

しかし、計画の主役だった高速増殖炉は失敗続きで見通しがつかない。使用済み燃料から取り出したプルトニウムとウランを混ぜたMOX燃料を商業炉で使うプルサーマル発電に頼るしかないが、これまでに取り出したプルトニウムを消化しきるのも難しい。

ましてや、青森県六ケ所村の再処理工場を動かせば、プルトニウムをさらに増やすことになり、核不拡散を定めた国際公約に違反する。

こうした負の側面に目をつぶり、課題を先送りするような原発回帰は「政治の無責任」としかいいようがない。

原発というシステム全体の見直しを怠るなかでの再稼働は、矛盾を拡大させるだけだ。

規制委の審査も、リスクの高い原発をふるい落とす仕分け作業と位置づけるべきである。「NO」とされた原発は、政府がすみやかに廃炉措置へと導く手立てを講ずる。

基準への適応が認められた原発も、再稼働するには「本当に必要か」という需給と経済面からの検討が欠かせない。

事故当時に比べると、節電意識や省エネ投資が進み、少なくとも需給面では乗り切れる情勢になった。

あとは、原発が動かないことによる電気料金の値上げがどの程度、生活や経済活動の重荷になっているかという問題だ。

負担感は人や立場によって異なるだろう。議論には根拠のあるデータが欠かせない。

民主党政権時代に試行したコスト等検証委員会や需給検証委員会のような枠組みをつくり、国民に公開された場で合意を形成しなければならない。

その際、火力発電の燃料代の増加といった目先の負担や損失だけでなく、放射性廃棄物の処理費用や事故が起きた場合の賠償など中長期に生じうるコストも総合して考える必要がある。 未来世代に確実にツケが回る問題に手を打つことこそ、政治の仕事である。
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[朝日社説] 原発と政治―「地元」をとらえ直そう (2013年6月29日)

原発が事故を起こせば、極めて広範囲に打撃を与える。

この最低限の教訓さえ、まだきちんと生かされていない。

国は福島の事故後、防災対策を準備する「重点区域」を、原発の8〜10キロ圏から30キロ圏に広げた。対象の自治体は45市町村から135市町村に増えた。

原発を再稼働するなら、これら「地元自治体」から同意を得るのが不可欠だろう。

実際、関係する自治体は電力会社に、再稼働時は同意を条件とする立地自治体並みの協定を結ぶよう求め始めている。

だが、交渉は難航している。関西電力が早期の再稼働をめざす福井県の高浜原発では、30キロ圏内に入る京都府や滋賀県の自治体が関電と交渉中だが、関電は認めようとしない。

立地自治体の側にも、被害地域を広く想定する国の方針に反発する動きがある。

福井県は全国最多の14基の原発が集中立地し、大きな災害が起きれば原発が相次いで事故を起こす心配がある。

ところが、県は「国の避難基準があいまい」などとして、隣接する他府県の自治体との交渉を後回しにし、避難先を県内に限る計画をつくった。

その結果、美浜原発の過酷事故を想定した6月の避難訓練では、美浜町民は原発から遠ざかる滋賀県ではなく、県の計画に従い、大飯原発のある県内のおおい町へ逃げた。これが、住民の安全を第一に考えた対応だと言えるだろうか。

背景には、原発事業者と立地自治体との特別な関係がある。事業者は自治体に寄付金や雇用の場を提供し、自治体は危険な原発を受け入れる。

「地元」が広がれば、事業者にとっては再稼働のハードルが上がり、立地自治体もこれまで通りの見返りが得られる保証はない。事故の現実を目の当たりにしてもなお、双方に、そんな思惑が見え隠れする。

こんないびつな関係を続けることは、もう許されない。

事業者は30キロ圏内の自治体と協定を結び、監視の目を二重三重にする。自治体は広域で協力し、発言力を強める。そして万一の際の避難計画をつくる。

もたれあいでなく、住民の安全を第一に、緊張感のある関係を築かねばならない。

しかも、これからは新しい規制基準のもと、再稼働できない原発も出てくる。

国策に協力してきた自治体にとっては厳しい事態ではある。原発への依存から方向転換するのは容易ではない。

ただ、福井県も「エネルギー供給源の多角化」を掲げ、液化天然ガス(LNG)の受け入れ基地の誘致に動き出すなど、脱原発依存に向けた試みが垣間見える。

安倍政権は、再稼働への理解に努力するのではなく、新たな自立への支援にこそ、力を入れていくべきだ。
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2013年06月28日

[産経新聞] iPS細胞 日本発の最新医療を育め (2013/06/28)

iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使う再生医療が、実用化に向けて動き出した。

理化学研究所などが申請していた臨床研究の計画が、厚生労働省の審査委員会で了承された。「加齢黄斑(おうはん)変性」という目の難病を対象に、来年夏にも世界初となるiPS細胞による治療が始まる見通しだ。

人類にとって「新しい医療」の第一歩である。

iPS細胞を開発した京都大学の山中伸弥教授は「難病に苦しむ多くの患者を救いたい」という思いで臨床医から研究者に転じた。多くの患者が、実用化を待ち望んでいる。その思いを私たちも共有し、日本生まれの医療技術を大きく健全に育てたい。

どんな細胞にもなるiPS細胞は、医療の概念を大転換させる可能性がある。病気や事故で機能を失った臓器や組織を「修理・補強」するのではなく、新しい細胞で「生まれ変わらせる」ことができるからだ。

ただ、iPS細胞の持つ増殖能力は「がん化」の危険と背中合わせでもある。安全性の確立が臨床段階での最大の課題だ。

網膜に障害が生じる加齢黄斑変性が最初の臨床応用の対象になったのは、網膜細胞はがんになりにくく、がん化した場合でも正常な組織との区別が容易で、レーザー治療で対処できるからだ。治療によって症状の劇的改善までは期待できないため、リスクを回避しやすいケースで安全性を確認することが臨床研究の主眼となる。

厚労省の審査委は、iPS細胞の安全性や移植した場合のリスクについて患者に十分説明することなどを実施の条件とした。再生医療を着実に前進させるためには妥当な判断といえる。

iPS細胞による再生医療研究では熾烈(しれつ)な国際競争が展開されている。政府は再生医療を成長分野の一つとして、今後10年間で1100億円を投じる方針を打ち出し、平成42年には1兆円規模の市場創出という目標も掲げる。

一方、臓器移植や生殖医療に応用される場合、iPS細胞は重い倫理的問題をはらむ。他の臓器や組織への応用では、より高い安全性の確立が求められる。

日本経済の再生につなげることは大切だが、実利面の期待ばかりが先行し、倫理や安全面の課題が疎(おろそ)かになってはならない。
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[東京新聞] フクイチで考える(4) ロボット侵す放射線 (2013年6月28日)

3号機、4号機の作業現場は、随分様子が違う。

4号機の周りには、白い防護服にマスクをつけた人の姿がある。3号機にはそれがない。

事故当時、定期検査で停止中だった4号機は、メルトダウンを起こしていない。

一方、爆発の規模が大きく破損のひどい3号機には、人がうかつに近づけない。3号機はぐるりと足場が囲み、六百トン吊(つ)りの巨大クレーンなど大小十台の重機ががれきの撤去を続けている。運転台には人がいない。

十台は、約五百メートル離れた免震重要棟から、遠隔操作されている。放射線の影響がない部屋だ。

「無人重機もロボットの一種」と東京電力原子力・立地本部課長の田中勤さんは言う。

それとは別に、ロボットたちはフクイチの中にいて、主に地味な調査業務に就いている。

一昨年四月の「パックボット」(米・アイロボット社製)投入以来、東電の管理分だけで六機種が活動、または待機中。この十八日には、ホンダなどと共同開発した「高所調査用ロボット」が、2号機内の温度や線量を確かめた。

しかし、放射線はロボットさえも脅かす。放射線量が一〇〇シーベルトになると、エネルギーの高いガンマ線がロボットの“目”に当たるカメラの画素に影響し、画像に斑点のようなものが表れる。

ガンマ線が、半導体の中の電子の流れに作用して、コンピューターの誤作動を引き起こす。鉛で覆うと動作が不自由になる。

ロボットも人間と同じ線量計を装着し、被曝(ひばく)の限界を定めた管理値が設定されている。

作業の現場は炉心に近づいていく。生身の人間には、小石一つ拾わせてはならない。汚染水に触れさせてはならない。

ロボットに対する国民の期待は強い。国産ロボットの奮起を求めたい。飛躍的な性能向上を図らねば、フクイチは鎮まらない。 (飯尾歩)
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[東京新聞] 電力改革廃案 国民無視にも程がある (2013年6月28日)

参院本会議での安倍晋三首相に対する問責決議の可決で電気事業法改正案などが廃案に追い込まれた。電力業界に競争を促し、電気料金引き下げなどを目指す重要法案だ。国民無視もはなはだしい。

来月の参院選をいかにして有利に運ぶか。与野党の駆け引きが、成立が見込まれていた電気事業法改正案や生活保護法改正案をはじめ、国民生活に直結する法案や条約などを廃案に追い込んだ。

そもそも電事法改正案とは何か。家庭も電力会社を自由に選べるようにする「小売りの全面自由化」を二〇一六年に、電力会社の発電部門と送配電部門を分ける「発送電分離」を一八〜二〇年をめどに実現する電力システムの改革が目的だ。

先行して小売りが自由化されている大企業向けの多くは、東京電力など既存の事業者と独立系の特定規模電気事業者(PPS)との競争によって一キロワット時当たり十一円前後に下がったが、家庭向けなどの小口は二倍の約二十三円。利益の九割を小口が占めており、公正さを著しく欠いている。

小口も自由化されれば原価に利潤を上乗せする総括原価方式が消滅し、PPSなどとの競争で値下げが期待できるようになる。

その道筋は、衆参ねじれでも与野党間の隔たりは大きくない。暮らしに身近な法案でありながら、なぜ参院は廃案にしたのか。国民をないがしろにした政治の駆け引きに翻弄(ほんろう)されたと言うほかない。

さらに見据えるべきは、今なお終わりが見えない東電福島第一原発の事故だ。この事故こそが電力事業に隠された不条理を表に引き出して電力改革を促した。そこから目をそらしてはならない。

小売り自由化に加え、発送電分離も改革の目玉だ。電力業界による現在の発電と送配電の一体経営は地域独占の土台であり、風力や太陽光などの自然エネルギー参入を阻害していることは否めない。

分離が実現すれば電力業界の既得権益に風穴があき、自然エネルギーなどの送配電網への公平な接続を通じて多様な電源の効率的活用が期待できる。

それは国民の多くが求める脱原発への第一歩でもある。

しかし、首相は民主党政権が表明した三〇年代の原発稼働ゼロを「非現実的」と一蹴し、再稼働や原発輸出に前のめりだ。参院選後の秋の臨時国会に改正案を再提出する方針だが、原発評価の決定的な違いを背景に電力改革を後退させることがないよう強く求める。
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[産経新聞] 西武株主総会 投資家との対話が重要だ (2013/06/28)

西武ホールディングス(HD)と米投資会社サーベラスの攻防は、株主総会で役員人事などサーベラス側の株主提案が全て否決され、西武側勝利でひとまず決着した。

だが、サーベラスのような外国人投資家は、日本企業で大株主として存在感を増している。そうした「もの言う株主」と良好な関係を築くことは、経営側にとって避けて通れない。地道に企業価値を高めつつ、経営に対する注文にも耳を傾けるなど緊密な意思疎通を図る必要がある。

サーベラスは西武HD筆頭株主として、収益向上や企業統治強化を求めてきた。32%の持ち株比率を最大44%まで高めてさらに影響力を強めようと、株式公開買い付け(TOB)を実施した。だが、TOBは目標を大きく下回り、株主総会で提案は通らなかった。

サーベラスは、不採算路線の廃止や西武球団の売却などで収益性を高めるよう求めたとされる。サーベラス側は否定するものの、こうした姿勢に沿線の自治体などが反発して、西武を応援する動きが広がり、多くの個人株主もTOBへの賛同を見送ったようだ。

鉄道という公共交通機関を運営する社会的な役割と責務は重い。目先の利益目的の路線廃止など許されまい。西武には今後も公益企業の使命を果たしてほしい。

ただ、サーベラスはこれからも筆頭株主であり続ける。もともと有価証券報告書虚偽記載で上場廃止に至った西武側が、資金と安定株主確保のためサーベラスに出資を求めた。対立が長引けば、ともに目指す早期の再上場にも悪影響が出る。相互不信の解消には率直な対話が不可欠だろう。

今年の株主総会では、米ファンドがソニーに映画・音楽部門の分離・上場を求めるなど、外国人投資家の動きが目立った。短期的な大幅増配などの要求は論外だとはいえ、日本企業の利益水準や配当性向は欧米企業より低く、その引き上げは大きな課題である。

外国人投資家による国内上場企業の持ち株比率はすでに28%に上る。アベノミクスの3本目の矢として、先に閣議決定された成長戦略でも、日本企業、経済の活性化を促すため、外国からの投資を呼び込む方針が明記された。

企業の側も、外国人投資家の資金力を活用して成長分野に投資するなどし、自らの価値を高めていく姿勢が求められている。
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[毎日新聞] 社説:アベノミクス 「財政再建の矢」も語れ (2013年06月28日)

今月19日、主要8カ国首脳会議からの帰路、安倍晋三首相は伝統あるロンドン金融街のギルドホールに立った。自らが進める経済政策、いわゆるアベノミクスを売り込み、対日投資を促す講演のためである。

そこで首相は「私を勇気づけてやまない先人」の話を披露した。大正から昭和にかけて首相、蔵相を歴任し、積極財政や日銀による国債引き受けを行った高橋是清だ。「深刻なデフレから日本を救った」とたたえ、1931年、4度目の蔵相に就任するやいなや高橋が金の輸出を停止した、そのスピード感を強調した。

◇高橋是清に倣う

そして言い切った。「私はまさにそれを試みた。人々の期待を上向きに変えるため、あらゆる政策を、一気呵成(かせい)に打ち込むべきだと考えた」

今度の参院選で問われる最重要テーマの一つがこのアベノミクスだ。首相が一気呵成に打ち込んだという経済政策の功罪、そして今後進むべき路線を国民がどう判断するかは、政権の命運ばかりか、国民のくらし、さらに経済の域を超えた政策や国の将来をも左右し得る。与野党に、わかりやすい論戦を求めたい。

まず首相が一気に放った最初の2本の矢だ。2%の物価上昇目標を掲げた日銀による大規模金融緩和、そして公共事業を中心とした10兆円規模の大型補正予算である。

確かに一気呵成だった。実際に政策が実行される前から、米国の緩和マネーを巻き込んだ円安・株高がハイペースで進んだ。しかし、想定されたシナリオとは逆に長期金利が上昇、「成長」の前提とする企業の設備投資にも火がつかない。政権はここへきて設備投資減税に言及し始めたが、円安・株高から次の段階に進展できていないことの裏返しだ。

一方、アベノミクスがよりどころとする「期待」と密接な関係にある株高も、5月23日を境に一変する。米国の大規模な量的緩和が終わりに近づいていることを示唆したバーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長発言が引き金になった。

80兆円−−。これはこの日から、第三の矢である成長戦略の全貌が判明した今月13日までの約20日間で消えた、東証1部上場企業の合計時価総額だ。今後、株価上昇が再開する可能性はあるが、移ろいやすい期待と巨額なマネーが作る相場は不安定で企業経営や私たちの生活をかえって混乱させかねない。

では、これからをどう考えるべきだろうか。安倍首相は「自信を持って、ぶれずに実行していく」と従来路線の継続に意欲を見せる。「景気回復が実感できない」(民主、共産、社民など)といった指摘には、政策を着実に実行することで、実感できるようになる、と説く。だが、これでは納得できない。どのような経路で、政府・自民党が掲げる「今後10年間の平均で実質経済成長率を2%に」という目標が達成され、それが国民の収入増につながるのか。「企業の設備投資をリーマン危機前の水準に戻す」という目標自体、望ましいのか。踏み込んだ議論を望む。

だが、アベノミクスの今後で何より問われるテーマは、安倍政権が語ろうとしない、足りない矢、つまり財政健全化である。

◇負担話から逃げるな

2015年度、20年度の赤字削減目標を掲げるだけで、それを毎年の予算編成でどう達成していくのか具体的な計画が依然、不明だ。「夏までに」計画を作るというが、今が夏である。自民の公約が消費増税に言及していないのは異様だ。国民に負担を求める話こそ選挙前に語るのが筋ではないか。

一方、野党も選挙公約を見る限り、財政健全化の優先度は総じて低い。増税や歳出削減に反対するだけでは、論戦が深まらず、結局、政権与党の問題先送りを許してしまう。

なぜ財政再建を急ぐべきかといえば、理由はまさにアベノミクスにある。「大胆な金融緩和」のもと、日銀は多額の国債を金融機関から買っている。政府から直接買うわけではないので、財政法が禁じる国債の引き受けにあたらない、との説明だ。

だがこの先、信頼性の高い健全化計画が示されず、財政悪化が続くようなことになれば、異次元の金融緩和は結局、国の借金の肩代わりに等しいと市場からみられるだろう。国債が売りたたかれ、日銀が無制限の買い支えを余儀なくされる事態は何としても防ぐ必要がある。民主党が今問題視しているマヨネーズの数%値上げとは比較にならない“異次元の物価高”を招きかねないからだ。

ロンドンでの講演で、安倍首相が触れなかった結末がある。高橋是清は、インフレの兆しが出てきたところで歳出削減にカジを切ろうとするものの失敗し、結果として軍事費の膨張とインフレに歯止めがかからなくなる。

時代背景は大きく異なるが、財政が金融緩和をあてにした借金に走り出すと、思うように止められなくなるとの教訓は、今日にも当てはまらないか。ばら色のスローガン合戦に目を奪われてはいけない。日本の将来を左右するこの問題に私たちがどう対応するか、の選択だ。
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[朝日社説] 国会の改革―選挙制度にとどめるな (2013年6月28日)

衆院議長のもとに有識者らによる諮問機関を設け、定数削減と選挙制度改革の検討を進める。安倍首相が、自民党の石破幹事長にこう指示した。

昨年11月、自公民3党が選挙制度の抜本的な見直しで合意したのに、先の国会ではわずかに0増5減の新区割り法が成立しただけだ。

首相が会期末に動いたのは、国会のふがいなさに批判が高まり、参院選にも影響しかねないと考えてのことだろう。

もっとも、これだけで首相の姿勢を評価するわけにはいかない。何よりも自民党総裁として腰を上げるのが遅すぎたし、参院をどうするのかがはっきりしない。

司法から抜本的な改革を求められているのは、参院も同じだ。また、衆院と同様、選挙区と比例区を組み合わせた選挙制度が参院の独自性を失わせ、一方で「衆参ねじれ」となれば政争の主戦場になることの弊害が指摘されてきた。

衆院と参院の役割分担は何か、その特性を生かすためにそれぞれどういう選挙制度にしたらいいのか。制度改革にあたっては、こうした視点からの衆参一体の検討が不可欠だ。

有識者の知恵を借りるなら、選挙に限らず国会のあり方全体の改革にも踏み込むべきだ。

自公民3党は昨年、15年度まで赤字国債の自動発行を認めることで合意した。国債発行法案がねじれ国会での政争の具にされてきたことの弊害が、あまりに大きかったからだ。

このような仕組みを予算関連法案や国会同意人事などにも応用できないかは検討に値する。議決が異なった際の両院協議会の運用の見直しも必要だ。

先の国会では一度しか実施されなかった党首討論は定例化する。その代わり、予算委員会などの審議に首相らをいたずらに縛り付けるのをやめるのだ。

首相の国会出席が与野党駆け引きの材料となるのを避け、政府との質疑から議員同士の討論中心の国会へと脱皮させることにもつながる。

「政治とカネ」の問題も忘れてはならない。議員歳費や手当、年320億円の政党交付金は適正なのか再点検すべきだ。

肝心なのは、諮問機関が出した結論には各党が従うという決まりを事前につくっておくことだ。案がまとまったものから、順次実行に移すスピード感も求められる。

会期末の醜態で評判が地に落ちた国会である。せめてこのぐらいは有識者に委ねるのが、与野党の責任の取り方だろう。
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[読売新聞] iPS臨床研究 再生医療の実用化に近付くか(6月28日付・読売社説) (2013年6月28日)

iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使った再生医療の実施に向けて、大きな一歩を踏み出すことになった。

厚生労働省の審査委員会は、目の難病である「加齢黄斑変性」をiPS細胞で治療する理化学研究所(神戸市)などの臨床研究を承認した。

来年夏にも始まる世界初の臨床研究では、有効性と安全性をしっかりと見極めてもらいたい。

加齢黄斑変性は、老化に伴って発病する。目の奥にある網膜細胞の一部に障害が生じて、視界がゆがみ、失明の原因にもなる。

臨床研究では、患者の皮膚からiPS細胞を作り、シート状に培養して網膜に貼り付ける。既存の薬物治療などでは効果がない6人の患者が対象だ。

約70万人とされる国内の患者にとっては期待が高まるだろう。

ただ、臨床研究から治験を経て一般の患者が治療を受けられるまでには、5年以上を要する。

特に問題となるのは、iPS細胞が、がん化する可能性があることだ。細胞を作製する際に、がんを引き起こす恐れのある遺伝子を使うのが原因とされる。

その遺伝子が移植時には残らないようにすることを条件に、審査委員会が臨床研究を承認したのは適切な判断だろう。

目はがんになりにくいとされるが、実際に細胞シートを患者に移植した後、どのような変化が起きるか完全には予測できない。がん化のほか、未知のリスクにも細心の注意を払う必要がある。

再生医療への信頼を得るためには安全性の確立が欠かせない。

iPS細胞は、重い心臓病や交通事故による脊髄損傷などへの応用が計画されている。各国が研究開発にしのぎを削っている。

日本は基礎研究分野で世界のトップクラスにいるが、実用化でも先陣を切ってもらいたい。産学官が協力し、着実に研究開発を進めることが大切だ。

研究開発を支援するための環境整備も重要である。

政府は、iPS細胞による再生医療を成長戦略の一つに位置付け、今後10年間で1100億円を助成する方針だ。実用化を促すための再生医療推進法が4月に成立したのも後押しとなる。

一方で、再生医療製品の審査手続きを簡素化し、早期承認を目指す薬事法の改正法案や、問題のある治療を規制する再生医療安全性確保法案は継続審議となった。

秋の臨時国会で議論を尽くし、成立を図りたい。
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[朝日社説] iPS臨床―過剰な思惑は禁物だ (2013年6月28日)

iPS細胞(人工多能性幹細胞)による治療を人で試す臨床研究が、世界に先駆けて日本で承認された。

これまでの医療で十分な治療法がなかった難病の患者らは、再生医療による新たな治療法の開発に期待を寄せている。

気になるのは、国の成長戦略の柱の一つにしたい安倍政権の思惑が過熱気味なことだ。この技術はまだ、有効性どころか、安全性さえ未確認である。

成果を急がせたり、逆に小さな挫折で冷淡になったりということは百害あって一利なしだ。ひいきの引きたおしで「大型新人」をつぶしてはならない。

iPS細胞は、京都大学の山中伸弥教授が開発し、ノーベル賞受賞につながった。皮膚や血液などの細胞に特定の遺伝子を導入して作ることができ、臓器や神経などさまざまな細胞に変化させることができる。

厚生労働省の審査委員会が認めた臨床研究は、目の難病、加齢黄斑変性が対象だ。理化学研究所が、患者の皮膚の組織からiPS細胞を作り、網膜にある細胞のシートに変えて、手術で患者に移植する。

主な目的は、移植した細胞ががんになるといった安全上の問題がないか調べることだ。動物実験を重ねても、最後は人で試さないと危険も効果もわからない。その最初の試行である。

患者にきちんと説明を尽くした上で進め、結果をできるだけ公開することが望まれる。

一方、安倍政権は今月閣議決定したイノベーション戦略の中で、「身体・臓器機能の代替・補完」を柱の一つに掲げた。

再生医療を使った薬などの承認を増やす▽臨床研究や治験に進める病気の対象を広げる▽再生医療用機器の実用化などを20年ごろまでに達成するという。

確かに、先行する米国に続いて、日本が再生医療ビジネスをリードする好機ではある。だが成長戦略の柱とするには、今の到達点に比べて前のめりすぎる印象がぬぐえない。過剰な期待に研究者からは「反動が怖い」といった声も聞かれる。

再生医療関連だからといって薬の承認が甘くなっては困る。iPS細胞を使った創薬が加速しても、貧弱な治験・審査体制では対応できない。研究が進めば、「iPS細胞から受精卵を作り、育ててもいいか」など、倫理上の問題の検討も必要となる。iPS研究周辺には放置されてきた課題が多いのだ。

経済の思惑に引きずられず、安全性と効果を確かめながら、地道に環境を整えていくことが政府の役割である。
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[読売新聞] 物言う株主 企業価値向上へ対話の道探れ(6月28日付・読売社説) (2013年6月28日)

企業経営に圧力をかける海外ファンドら「物言う株主」が、久しぶりに存在感を示した。

経営改革によって、企業価値をいかに向上させるか。経営陣は重い課題を突きつけられたと指摘できる。

今年3月期決算企業の株主総会がピークを越えた。焦点は「物言う株主」の動向だった。

西武ホールディングスでは、筆頭株主である米ファンドのサーベラスが経営方針に異を唱え、独自の取締役候補を提案した。しかし、多数の賛成を得られず、会社提案の取締役が選任された。

サーベラスは、株主総会前に株式公開買い付け(TOB)も仕掛けるなど経営改革を迫った。西武は反論し、対立が深まったが、攻勢をひとまず退けたといえる。

ただし、再上場を目指す西武の改革は途上である。筆頭株主との関係が修復できないまま、難題に取り組まざるをえない。

ソニーは、大株主の米ファンドから映画・音楽事業の分離と上場を求められたものの、テレビ事業などとの相乗効果が見込めるとして分離に慎重だった。

株主総会では、他の株主からも分離問題を追及され、この要求を検討していく方針を表明した。テレビなどの主力事業を立て直し、収益力を向上させることが重要な経営課題となった。

日本の企業では、銀行や取引先など安定株主が多数を占め、株主の声に耳を傾ける意識に乏しい経営陣が多い。収益力や株主への利益還元が物足りない面もある。

安倍政権の経済政策「アベノミクス」によって日本経済が注目された効果で、外国人株主の日本株保有比率が3月末に過去最高の約3割に達した。

今後、外国人だけでなく、利益拡大など企業価値の向上に一段と厳しく注文を付ける株主は増えるに違いない。経営陣は株主の声を真摯(しんし)に聞く姿勢が必要である。

今年の総会で、トヨタ自動車など多くの企業が社外取締役の起用を決め、株主の要望に応えた点は評価できよう。

無論、短期的な株価上昇や配当増額を求める株主の主張が、必ずしも正しいとは言えない。人材育成や研究開発など、中長期的に競争力を高める投資も重要だ。

経営陣が株主の主張を退けるにしても、対話を重ね、合理的な方針を示す「説明責任」が要る。

企業価値の向上は、企業と株主の共通目標である。互いに緊張関係を保ちながら、経営改革を加速することが求められよう。
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2013年06月27日

[東京新聞] ストーカー法 相談者の身になって (2013年6月27日)

男女間のつきまといや暴力の防止策を強めようと、ストーカー規制法と配偶者暴力(DV)防止法が改正された。悲劇を食い止める武器になるかどうか。警察は相談者の身になって取り組むべきだ。

「警察に行ったことを後悔している。相談する相手を間違えた」

警察官一人一人がこの言葉を胸に刻んでおかねばならない。

二〇一一年の長崎県のストーカー事件で、妻と母の命を奪われた男性の心情だ。十四日、長崎地裁で出された死刑判決を受けて明かしたものだ。

人の痛みが分かる警察でいること。それがすべての出発点だ。そうでなくては、いくら法律を整えても絵に描いた餅にすぎない。まずこの点を肝に銘じるべきだ。

この事件ではストーカーの加害者、被害者や家族の住所地が三重、千葉や長崎の三県にまたがった。それが落とし穴になった。

これまでのストーカー規制法では、つきまとい行為に警告や禁止命令を出せるのは、被害者の住所地の警察や公安委員会に限られた。これを加害者の住所地や違法行為があった現場の警察や公安委員会も出せるよう見直された。

被害者や家族は三県警に相談していたのに情報が共有されず、対応が遅れた。ストーカー事件と少しでも接点が生じた警察は古い縄張り意識は捨て、連携して素早く対処してほしい。

DV防止法の適用範囲も、この事件を教訓に広がった。これまでの配偶者や元配偶者に加え、同居する恋人や元恋人から暴力を振るわれた被害者も保護される。

接近禁止や退去といった保護命令を出すよう裁判所に申し立てたり、配偶者暴力相談支援センターなどに相談して一時保護を受けたりできるようになる。被害者の身になった救済は大切だ。

神奈川県で元交際相手に女性が殺害された昨年の事件では、千通を超えるメールが送りつけられていた。だが、ストーカー規制法の不備から警察は動かなかった。

これからは電話やファクスだけではなく、相手が拒んでいるのにメールを繰り返し送ることも、つきまとい行為とされる。

昨年一年間に警察が把握したストーカー事案は約二万件、DV事案は約四万四千件に達した。いずれも過去最悪だ。

被害者が訴え出やすい環境づくりと併せて、加害者の医療的な支援も必要だろう。警察任せに陥らず、社会を挙げて被害者を守るべきなのは言うまでもない。
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